『 青春歌年鑑('77-3 ) 』

〜 「ブーメラン・ストリート」 から 「お元気ですか」 まで 〜


01 青春時代 / 森田公一とトップギャラン
02 失恋レストラン / 清水健太郎
03 フィーリング / ハイ・ファイ・セット
04 星の砂 / 小柳ルミ子
05 津軽海峡・冬景色 / 石川さゆり
06 赤い衝撃 / 山口百恵
07 イミテイション・ゴールド / 山口百恵
08 夢先案内人 / 山口百恵
09 サクセス / ダウン・タウン・ブギウギ・バンド
10 愛しのティナ / ダウン・タウン・ブギウギ・バンド
11 能登半島 / 石川さゆり
12 やさしい悪魔 / キャンディーズ
13 お化けのロック / 郷ひろみ&樹木希林
14 むさし野詩人 / 野口五郎
15 どうぞこのまま / 丸山圭子
16 秋桜 / 山口百恵
17 暑中お見舞い申し上げます / キャンディーズ
18 九月の雨 / 太田裕美
19 マイ・ピュア・レディ / 尾崎亜美
20 哀愁のシンフォニー / キャンディーズ
21 ブーメラン・ストリート / 西城秀樹
22 ヘッドライト / 新沼謙治
23 想い出ぼろぼろ / 内藤やす子
24 マイ・ラグジュアリー・ナイト / しばたはつみ
25 宇宙戦艦ヤマト / ささきいさお
26 駆けめぐる青春 / ビューティ・ペア
27 すきま風 / 杉良太郎
28 気絶するほど悩ましい / Char
29 ブルー・スカイ / チューリップ
30 お元気ですか / 清水由貴子


(2009年05月17日更新)


 1977年の歌謡曲 (その3) です。今回は追悼特集になりそうなんですが、その前に、この年よく売れた本について簡単に振り返っておきましょう。 まずは徳大寺有恒 「間違いだらけのクルマ選び」 。 ありましたなー。僕も買いました。 いや、当時、僕はまだ9歳児くらいだったので、さすがにマイカーの購入計画はなく、この本を買ったのは社会人になってからなんですが、ということはこのシリーズ、10年以上も続いたことになりますよね。今でもまだ続いているのかと思ったら、2006年1月の総集編で打ち切りになったようですが、10年どころか30年くらいやってたワケですな。 『塩サバ通信』 も見習わなければなりません。 ちなみに僕が初めて自分で買ったクルマは三菱の “RVR” だったんですが、ライバルと目されていた日産の “セレナ” (だっけ?) というクルマはこの本の中で、 「旅館の送迎車のような発想ではいけない。」 と酷評されておりました。かなり辛口ですからね、有恒クン。

 このオッサンが好きか嫌いかと言うと、個人的にはあまり好きではなかったんですが、ジャガーのことを 「ジャグァー」 と書いたりするのが、生理的に受け入れられませんでした。 じゃ、何か? 君は 「肉じゃが」 のことも 「肉じゃぐぁ」 と言うのか?…と思わずにはいられなくて、いや、それとこれとはまた話が違うような気もするんですけど。 ということで、次です。 新田次郎 「八甲田山死の彷徨」 。 ありましたなー。 坂上次郎冠二郎と並ぶ “日本3大ジロー” の1人ですよね、新田次郎。 いや、そこは 「ごめんねジロー」 やろ?…という意見もあろうかと思いますが、それはともかく、「八甲田山死の彷徨」、名作でした。僕は読んでませんけど。 「八甲田山」 という映画にもなりましたよね。こちらのほうも名作でありました。僕は見てませんけど。

 映画化という点では森村誠一 「人間の証明」 のほうが有名かも知れません。流行りましたよねー。僕は見てませんけど。 映画は見てないんですが、 「母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?」 というコマーシャルはよく覚えているし、 「人間の証明のテーマ」 だって歌えます。 ママ〜、ドゥ・ユー・リメンバ〜、ふふふ〜んふ〜ん♪…って、ほんの最初の部分だけしか歌えないんですが、本のほうはもうちょっとオトナになってから読みました。どうだったかと言うと、ここはそういう話をするところではないので先に進むことにしますが、ということで、では1977年のヒット曲、いってみましょうかー。

 まず最初は、西城秀樹 「ブーメラン・ストリート」 (作詞:阿久悠/作曲:三木たかし) なんですが、いやあ、お亡くなりになってしまいましたなぁ、三木たかし。 細川たかしたかたかしと並ぶ“日本3大たかし” の1人として有名だったんですが、少なくとも僕は河村たかしよりは好きでした。わざとらしい名古屋弁がうざいちゅうねん、たかし!…といった個人攻撃は厳に慎まなければなりませんが、いやあ、惜しい人を亡くしましたなぁ、三木たかし。 名前からして何となく演歌っぽいイメージがあるんですが、秀樹クンにもたくさんの楽曲を提供しておりまして、中でもこの 「ブーメラン・ストリート」 は代表作と言ってもいいでしょう。 ブーメラン、ブーメラン、ブーメラン、ブーメラン、ブーメラン、ブーメラン、ブーメラン、ブーメラン、ブーメラン、ブーメラン、ブーメランって、いつまで歌てるねん! …って、僕の場合、出だしの部分しか知らないのでこういうことになってしまうんですが、こうして正式な歌詞を見てみるとアレですな。 前半はほとんど意味がありませんな。 この詞を作った阿久悠クンは残念ながら去年お亡くなりになってしまいましたが、あまりにも多忙過ぎて、たまには手抜きしたくなったのかも知れません。 ま、単純なだけに、ブーメラン、ブーメラン♪…が頭にこびりついて離れないし、カリっと音がするほど小指を噛んで、痛いでしょう、痛いでしょう♪ って、そりゃ痛いわい!…というツッコミどころもちゃんと用意されているし、そういうところはさすがだと思いますね。 たかしクンの書いた曲も実に快くて調子がよくて快調で、秀樹クンのパワーのある歌いっぷりも、実にヤングでいいと思います。

 続いては、新沼謙治 「ヘッドライト」 (作詞:阿久悠/作曲:徳久広司) ですか。 新沼謙治と言えばバトミントンですよね。バト好きが高じて、全英オープン4連覇の実績を持つ世界的なバトミントン選手の湯木博恵と結婚しちゃったほどなんですが、このヒロエちゃん、お世辞にも美形とは言えないルックスだったので、新沼謙治、結婚♪…というニュースを見て、 「大笑いやな。」 と、サバ兄は失礼なことを言っておりました。 ちなみに、謙治クンの結婚を伝える新聞記事の見出しは無論、 「嫁に来ないか」 でありました。 ちなみに謙治クンはバドだけでなく、ハトも愛しているようで、レース鳩業界ではちょっとしたカリスマ的存在なんだそうですが、レース鳩業界って、めっちゃ活動範囲が狭そうな業界ではあるんですけど。 その他、ライダーのニール・マッケンジーと名前が紛らわしかったり、何かとネタに困らないキャラなんですが、そんな彼の代表作と言えば、 「ヘッドライト」 だと僕は思います。 「嫁こな」 では無くて。 どこがいいのかと言うと、北へ走ろう♪ …というところが、実に演歌っぽくていいと思います。 演歌と言ってもそれほどベタでなく、徳久広司という人の書いた曲が結構いい感じにムード歌謡しているんですが、ちなみにこの人、元は 「北へ帰ろう」 という歌でデビューした歌手だったみたいなんですけど。

 東京を捨てて北へ走った2人は、夜霧に揺れてる悲しみのヘッドライトを眺めることになるんですが、2番の歌詞の中では、もたれて眠れよ、俺に遠慮なんかするなよ♪…というところがいいですな。 今さら、もたれて眠るくらいで遠慮するような間柄か?…という気もするんですが、とにかくまあ、阿久悠クンもこのフレーズは気に入ったようで、最後は同じ歌詞の繰り返しになるんですが、じんわりと心に染みる、なかなかの名曲だと思います。 ただ、ステレオという事を強調したかったのか、左から右、右から左と、やたら 「しゅ〜〜〜ぅ♪」 という音が走っていくのはどうかと思います。 ヘッドライトというより、飛行機の離着陸のイメージなんですよね、これ。

 で、次。 内藤やす子 「想い出ぼろぼろ」 (作詞:阿木燿子/作曲:宇崎竜童) 。 カンボジアで生き残って、日本に帰国しましたよね、内藤やす子。 当時、何だかそんなニュースをやってて、それを見ていたうちのおかんが、 「なにぃ、歌手の内藤やす子とちゃうの?」 と言っておりましたので、あるいは、カンボジアで生き残って日本に帰国したのは別の内藤やす子さんなのかも知れませんが、歌手の内藤やす子のほうも、いつ事件とかゴタゴタに巻き込まれても不思議ではなさそうなルックスをしてましたよね。二言で言うと、ケバいおばさん。 一言で言えば、ケバさん。 一言で言ってしまうと何のことだかよく分からなくなってしまったので、以後、この略しかたはやめておこうと思うんですが、とにかくまあ、パーマかけ過ぎや!…という気がします。 そのキャラを最大限に活かしたデビュー曲 「弟よ」 に関しては、 ここ にレビューがあるんですが、最大のヒット曲はやはり、この 「想 (おも) ぼろ」 ということになりましょう。 「弟よ」 と似たような路線なので作者は同じなのかと思ったら、こちらは阿木燿子宇崎竜童のコンビなんですな。 Wikipedia にはブルースと演歌をミックスしたような歌唱法などと書かれておりますが、竜童クン&燿子ちゃんコンビの作風は、まさに彼女にはうってつけ。 前回も書きましたが、やさぐれてますもんね、やす子。 内藤やさぐれ子→内藤やさ子→内藤やす子…というのが名前の由来ではないか?…という気がするくらいなんですが、9歳児だった当時の僕にはあまりよく分からなかった歌詞も、オトナになって改めて聞きなおしてみると、なかなか深いですな。

 ドアを細めに開けながら、夜更けにアイツが帰ってくる 蛇口に顔を近づけて、水飲む音が聞こえてくる〜♪ 夜遊びですな、コイツ。しかも酔っ払ってます。酒を飲むと喉が渇くんですよねー。 言いわけ繕うその前に、優しさ装うその前に、聞いておきたい事がある〜♪ それはもう、聞かなければなりません。 昨日、暇つぶしに Yahoo! 知恵袋 を見ていたら、夫がシーチキンを抱えて夜な夜な散歩に出掛けています。浮気でしょうか?…という質問が載っていたんですが、それと同じくらい事態は深刻であると言えるでしょう。 あんた、シーチキン持って、どこ行くの!?…と、問い詰めなければなりません。 と思ったら、だけど、幸せぼろぼろ、こぼれるから、寝返り打って夢ん中〜♪ …って、ありゃ、見た目と違って、意外とナイーブなんですな、やす子。 ま、その気持ち、分からんでもないんですけどね。 すぐにボロボロこぼれちゃいますからね、鳥そぼろ。 で、2番の歌詞はというと、着替えの間、漂うは、私の知らない移り香だよ〜♪ …って、いや、これはツライですな。 コイツもドアを細めに開けているところを見ると、それなりに引け目を感じているんでしょうが、だったら残り香はいけません。 残り香を強力な腋臭 (わきが) でごまかすとか、それなりの配慮が求められるところでありますが、涙がぼろぼろ溢れるから、布団かぶって夜ん中〜♪ やす子ちゃんを泣かすなー!

 この歌のうまいところは、 「想い出ぼろぼろ」 というタイトルなのに、3番までそのフレーズを出し惜しみしているところなんですが、いずれにしろ、人を見た目やパーマだけで判断してはいけないと思い知らされる1曲なのでありました。

 続いては、しばたはつみ 「マイ・ラグジュアリー・ナイト」 (作詞:来生えつこ/作曲:来生たかお) 。 初登場ですよね、しばたはつみ。 どういう字を書くんですかね? 柴田は罪?…って、パソコンでは大抵、こういう変換になってしまうんですが、旧芸名は「はつみかんな」、「麻まにか」。松本伊代とは再従姉妹(はとこ)同士でありますかぁ。再従姉妹って、もはや赤の他人よりも関係が薄そうなんですが、それはそうと、 「麻まにか」 はないやろ?…と思わずにはいられません。もはや人の名前とは思えませんもんね。 「しばたはつみ」 に落ち着いて正解だったと言えますが、で、肝心の漢字表記はどうなのかと言うと、 Wikipedia でも分かりませんでした。 仕方が無いので “しばたはつみ 本名” でググってみたら、分かりました。 柴田はつみ。 最初から平仮名だったんですな。どうしで漢字表記が載っていない筈です。 とまあそんなことで、 「マイ・ラグジュアリー・ナイト」 。 私のラグジュアリー (贅沢) な、内藤やす子。 あ、最後の “ナイト” は普通に “夜” でいいのかも知れませんが、リンク先は歌手のところが来生たかおとなっておりますな。 しばたはつみ版は何故か見当たりませんでした。 ま、歌詞は同じだと想われるので、別にいいんですけど。

 来生たかおはアレです。普通に漢字変換すると、来すぎた顔とかになってしまうんですが、来生えつこの弟です。歌手兼作曲家でありまして、メロウな曲作りには定評があるんですが、この 「マイ・ラグジュアリー・ナイト」 も、来生、出来過ぎ。…と言いたくなるくらい、いい出来だったりします。 特に、恋はゲームじゃなく、生きることね、答えて、愛しい人〜♪ …というサビのメロディがぐっと来るんですが、そうですか、恋とは生きることですか。 ネクロフィリアの気がある僕としては、やや賛同しかねるところもあるんですが、 「答えて、愛しい人♪」 と問い掛けても、まったく返答が無かったりしますからね、愛しい人が死体である場合。 死体としたい♪…というのは、やはりアブノーマルなのかも知れませんが、普通の人なら心に響くものがあるんでしょうな、この歌詞は。

 ということで、次です。 ささきいさお 「宇宙戦艦ヤマト」 (作詞:阿久悠/作曲:宮川泰) 。 僕はこの歌を聞くと、ミスターISO (アイエスオー) と呼ばれたカマタくんのことを思い出すんですが、うちの会社が “ISO 9001” を取得出来たのは彼のお蔭であると言っても過言ではありません。 ISOに命を懸けていたと言ってもよく、ま、他に仕事が無かったからと言ってしまえばそれまでなんですが、どれだけ影響力が強かったのかと言うと、彼が定年退職で会社をやめた途端、社員全員がヤル気を無くして、せっかく取得したISOを返上しちゃったほどでありまして。 そんな彼の携帯の着メロが 「宇宙戦艦ヤマト」 でありました。 シーンと静まり返った社内に突然、ちゃんちゃんちゃーん、ちゃっちゃ、ちゃっちゃちゃーん♪ …と、軽快なメロディが鳴り響き、で、なかなか電話に出ないんですよね、これがまた。 思わず心の中で、さらば地球よ〜、旅立つ船は〜、宇宙戦艦ヤ〜マ〜ト〜♪ …と歌うことになってしまいます。 (中略) 銀河を離れイスカンダルへ、はるばるのぞむ、宇宙戦艦ヤ〜 はい、カマタでっす。 そこまで引っ張るんなら、1番の最後まで歌わせてくれって!! ちなみにカマタくんが酔っ払ってカラオケで歌うのは、いつも決まって 「桃色吐息」 でありました。 何だか気持ち悪くて不快だったので、まだ 「ヤマト」 を歌ってくれたほうがマシだったような気がします。

 続いては、ビューティ・ペア 「駆けめぐる青春」 (作詞:石原信一/作曲:あかのたちお) 。 “美しい2人組” とは、また謙虚なコンビ名を付けたものでありますが、どういうペアだったのかというと、女子プロレスのタッグなんですけど。 長与千種ライオネス飛鳥ですか。 いや、違いますね。時代が新し過ぎました。そちらは確か “クラッシュギャルズ” という名前だったと思うんですが、ビューティ・ペアはあれです。ジャッキー佐藤マキ上田です。…って、そんな名前の2人組だったんですか。今の今まで知りませんでした。本当にビューティだったのかどうかもあまり記憶にないんですが、リングの上を駆けめぐって、青春しているキャラだったような気はします。 ということで 「賭けめぐる青春」 。 ビューティ・ビューティ、ビューティ・ペア、ビューティ・ビューティ、ビューティ・ペア♪ って、歌いだしの部分はコンビ名を連呼するだけで、工夫が無さ過ぎるぞ、石原信一!…という気がするんですが、その続きは、踏まれても汚れても、野に咲く白い花が好き、嵐にも耐えてきた、リングに開く花ふたつ♪ と、いかにも女子プロレスらしい仕上がりとなっております。 メロディのほうも何だか青春っぽくっていいんですが、作曲したのはあかのたちおでありますか。 太字にしておかないと、日本語として読みにくくて仕方ないんですが、あかのたちおは日本の作曲家、編曲家。本名は赤野立夫(読み同じ)。作曲家すぎやまこういちの弟子…ですか。師匠にならって苗字も名前も平仮名にしちゃったようですが、立夫では何だか絶倫の旦那みたいなので、これで正解なのかも知れません。作曲家としてはビューティ・ペア以外、さほどメジャーな作品は残していないようですが、編曲家としては 「弟よ」 とか 「嫁に来ないか」 とか、それなりに頑張っているようです。今ひとつ地味なんですけどね、編曲家。 アレンジャーということなら、ちょっぴりゴレンジャーの親戚みたいで、悪くないんですけど。

 で、次。 杉良太郎 「すきま風」 (作詞:いではく/作曲:遠藤実) 。 僕はずーっと前にこの 『青春歌年鑑』 の音源データをネット経由で入手し、 こいつ を使って聴いていたんですが、いや、昔はこんなので喜んでいたんですな。隔世の感があります。 で、これ “mp3” を本体に転送する際にですね、著作権保護のためなのか、独自形式に勝手に変換されてしまうんですが、 “ピンクレディ - 透明人間.mp3.SAT” みたいな、何ともインチキくさい2重拡張子のファイルになってしまいます。 で、その際、元ファイルのほうをですね、 「ま、いっかぁ。」 と思って削除してしまったんですが、いやあ、浅墓でした。 結果、今でも 『青春歌年鑑』 だけは、この古臭いギガビートでないと聴けないという状況になってしまったんですが、最近になって新しいプレイヤーを手に入れました。安物で恥ずかしいので小さな字で書いておきますが、 これ です。 何故こんなのを買ったのかというと、魔が差したとしか言いようがないんですが、乾電池とSDカードが使えて、ちょっといいかな?…と思ってしまったんですよね。 操作性が悪いのと、見た目が安っぽいのと、持っていること自体が恥と思えてしまう以外、これといった弱点はないんですが、“MP3ダイレクト録音機能” と“自動分割録音(オートシンク)機能” を駆使して、この度、めでたく 『青春歌年鑑』 を元の “mp3 (音質劣化バージョン) ” に戻すことに成功したのでありました。

 前置きが長くなりましたが、その変換後のデータを整理する際にですね、ん?杉良太郎「すきま風」?イラネ。…と思って、元データもろとも削除してしまいました。 浅墓だったとは思いません。賢明な措置だったと言えるでしょう。 結果、この原稿は記憶だけを頼りに書かなければならなくなってしまいましたが、人を愛して、人は心ひらき、傷付いて、すきま風、知るだろう♪ ですか。それは確かにそうかも知れませんね。杉様のいうことに間違いはありません。

 ということで、次です。 Char 「気絶するほど悩ましい」 (作詞:阿久悠/作曲:梅垣達志) 。 「ちゃ〜」 と言うとどうしても、たむらけんじの顔が浮かんでくるし、 「気絶するほど悩ましい」 というタイトルを見ると、何だか無性に饅頭が食べたくなって来ますよね。…という人は、特に後者に関しては名古屋やその周辺地域でない限り、さほど多くはないと思います。名古屋やその周辺地域ではわりと普通に見られるんですけどね、 「気絶するほど納屋橋 (なやばし) 饅頭」 が食べたいという人。 僕は断然、桑名の “とらや饅頭” 派なんですけど。 とまあ、それはそうと、Char。 本名は竹中尚人と、極めて普通です。 ひさと → ひちゃと → ちゃー → Char …というのが芸名の由来のようですが、それはそうと、いくら悩ましいからといって、気絶したりしますかね? 「気絶するほどおぞましい」 と言うのならまだ分かるんですが、もぉ、阿久悠クンってば、大袈裟なんだからぁ。 鏡の中で口紅を塗りながら、どんな嘘をついてやろうかと考える〜、あなたは気絶するほど悩ましい〜♪ って、そんなことでいちいち気絶してたら、いくらアンモニア水があっても足りません。 「気絶するほど」 と言ってるだけで、実際に気絶しているわけじゃないから、いいじゃん。…という意見もあろうかと思うんですが、なるほど、言われてみれば確かにその通りですよね。 僕も、別にいいと思います。

 で、続いては、チューリップ 「ブルー・スカイ」 (作詞・作曲:財津和夫) 。 青い空をバックに咲き誇る赤や黄色のチューリップ。いいですなぁ。絵になります。写真にだって撮りたくなります。 ところでチューリップって、どうしてチューリップというバンド名にしたんですかね?…と、ふと疑問に思ったんですが、分からないことがあったら Wikidedia を見ましょう。 えーと、何だかいっぱい書いてあって、途中でメゲました。 ググるという方向に転じてみることにしますが、えーと、 “バンド名 チューリップ 名前の由来” 。 子供が最初に描く絵の対象になりやすいチューリップをバンド名にした。なるほど。 僕も何か絵を書こうとすると、とりあえずチューリップを書いちゃいますからね。分別があって、ゴミの分別もきちんと出来るオトナの僕ですらそうなんだから、子供なら尚更でしょう。 で、チューリップのメンバーと言えば、やはり財津一郎ということになるんですが、…って、そりゃ、「ピアノ売ってちょーだい」 やがな! と、定番のボケをかましておいて、で、チューリップのメンバーと言えば、やはり財津和夫ということになるんですが、あとはえーと…、知りません。 メンバー全員が作詞・作曲・ボーカルを担当しているようなんですが、ヒットしたのはやはり、財津クンの作品が多いですもんね。

 で、 「ブルー・スカイ」 なんですが、これは恐らく “青い空” をテーマにしたものと思われ、 “ブルース界” を歌ったものではないと思うんですが、ブルーとスカイの間に “・” が入ってますもんね。 曲もブルースというより、フォークっぽい仕上がりでありまして、でもって、詞のほうもなかなかいいですよね。 君をいつも抱いて寝てた、この部屋の窓辺は、京も淋しさのかけらが、ゆれるカーテンからこぼれている♪ でありますか。 京都在住なんですかね?…って、人間誰しも間違いはあるので、歌ネットの人をあまり責めてはいけませんが、 “今日” と “京” 。 パソコンではよくありがちな変換ミスですよね。小泉今日子を小泉京子と書いてしまったら、それはさすがにちょっと問題なんですが、でもまあ、小泉強固よりはマシだし、google だと、「もしかして 小泉今日子」 とか出てきて、自分の間違いに気付くことになるんですけど。いやあ、いい時代になりましたな。 それはそうと、京の、いや、今日の空の青さが別れた君のことを思い出させるというのは何となく分かる気がして、いやあ、財津クン、いいですなぁ。

 で、77年版(本編)の最後を飾るのは、清水由貴子 「お元気ですか」 (作詞:阿久悠/作曲:三木たかし) ですか。 昨年、惜しくもお亡くなりになった作詞家と、この前、惜しくもお亡くなりになった作曲家が作った歌を、先日、惜しくも硫化水素自殺しちゃった清水由貴子が歌うという、トリプルお悔やみ状態なんですが、しかもいきなり、お元気ですかー、幸せですかー♪ …って、何だかあまりにもアレでありますなぁ。 あまりにもアレなので、今回は軽々しいコメントは差し控えておりますが、私はだけど、ちょっぴり不幸、不幸感じて悩んでいます。…って、こんな歌を聴いたら、号泣してまうやん。。。

 最後はちょっとアレになってしまいましたが、 77年版(本編 が完結したので、 “さば的@我が心のベスト3♪” を発表しておきましょう。

  (第3位) マイ・ピュア・レディ / 尾崎亜美

  (第2位) 星  の  砂 / 小柳ルミ子

  (第1位) どうぞこのまま / 丸山圭子


 いやあ、今回は名曲揃いで激戦でありましたなぁ。 「秋桜」 「九月の雨」 あたりも候補にあがっていたんですが、この 『青春歌年鑑』 以外ではあまり聴く機会のなかった3曲を、最終的に残すことにしました。 なかでも、めっちゃボサノヴァな 「どうぞこのまま」 が、個人的にはハマりましたなぁ。 とまあそんなことで、次回は “77年版(続編)” をお届けしまっす♪


( つづく♪ )


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