『 青春歌年鑑('77-2 ) 』

〜 「能登半島」 から 「哀愁のシンフォニー」 まで 〜


01 青春時代 / 森田公一とトップギャラン
02 失恋レストラン / 清水健太郎
03 フィーリング / ハイ・ファイ・セット
04 星の砂 / 小柳ルミ子
05 津軽海峡・冬景色 / 石川さゆり
06 赤い衝撃 / 山口百恵
07 イミテイション・ゴールド / 山口百恵
08 夢先案内人 / 山口百恵
09 サクセス / ダウン・タウン・ブギウギ・バンド
10 愛しのティナ / ダウン・タウン・ブギウギ・バンド
11 能登半島 / 石川さゆり
12 やさしい悪魔 / キャンディーズ
13 お化けのロック / 郷ひろみ&樹木希林
14 むさし野詩人 / 野口五郎
15 どうぞこのまま / 丸山圭子
16 秋桜 / 山口百恵
17 暑中お見舞い申し上げます / キャンディーズ
18 九月の雨 / 太田裕美
19 マイ・ピュア・レディ / 尾崎亜美
20 哀愁のシンフォニー / キャンディーズ
21 ブーメラン・ストリート / 西城秀樹
22 ヘッドライト / 新沼謙治
23 想い出ぼろぼろ / 内藤やす子
24 マイ・ラグジュアリー・ナイト / しばたはつみ
25 宇宙戦艦ヤマト / ささきいさお
26 駆けめぐる青春 / ビューティ・ペア
27 すきま風 / 杉良太郎
28 気絶するほど悩ましい / Char
29 ブルー・スカイ / チューリップ
30 お元気ですか / 清水由貴子


(2009年03月08日更新)


 今日は1977年の歌謡曲 (その2) について検証したいと思います。元号に直すと昭和52年。さば君は誕生日が来ると9歳になるという、そういう年でありますな。 その頃、世間ではどんな商品が話題になっていたのかというと、まず最初は “ほすべぇ” 。これはいったい何なのかと思ったら、三菱電機が開発した布団乾燥機なんだそうで。 そうですかぁ。この頃、世間では布団が話題になっておりましたかぁ。布団などという地味なヤツが注目されるようになったのは恐らく、 「布団が吹っ飛んだ。」 というギャグが生まれた時以来ではないかと思うんですが、三菱の人はドライヤーからヒントを得て、この商品を思いついたんだそうで。髪の毛が乾くんだから、布団だって乾いてエエやん。 ま、恐らく、そんなふうに思ったんでしょうな。 七面鳥が料理出来るんだから、猫だって乾いてエエやん。 …というので、シャンプーした猫を電子レンジに入れちゃったアメリカのオバハンと紙一重の発想なんですが、何気ない思い付きから思わぬヒット商品が生まれるものなんですなー。ひとつ間違えれば布団から火がでて、家を一軒燃やしちゃう恐れもあったと思うんですが、リスクを恐れていては何も新しいものが生まれませんもんね。ほすべぇ、立派です。 ただ、そのネーミングのセンスはちょっとどうかという気もするんですが、いや、名前がダサ過ぎるとかそういうことではなくて、布団、干してへんやん!乾かしてるだけやん!…というところに不当表示の疑いがありますよね。  “乾太(かんた)くん” とか、そういう名前のほうがよかったかも知れません。

 で、次。家庭用食器乾燥機。この年はどうやら、乾かすことが大ブレイクした模様なんですが、家庭用と謳っているところをみると、当時でも既に業務用の食器乾燥機はあったんでしょうな。家庭と違って扱う量が半端ではない業務の世界では、いちいち食器を布巾で拭ったりしてたら大変ですからね。キャベツの千切りとかも、いちいち包丁で切り刻んでいたら大変なので、ジャンボキャベツーなどという画期的なマシンが発明されているし、ゴボウのささがきも、いちいち包丁でささがいていたら、すぐに日が暮れちゃうので、ササガキーにおまかせ。  「必要は発明の母」 などと言いますが、では発明の父は誰なのかと言うと、恐らくドクター中松だと思うんですが、業務の世界では必要に駆られて、いろいろな便利グッズが発明されることになります。 ただ、それらの機械は非常に高価であるため、一般家庭にそう簡単に導入することは出来ないんですが、キャベツを4〜5玉も千切りにしてみたところで、持て余すだけの話ですしね。 が、技術が練れて大量生産が出来るようになると、普通の人でも何とか手が出せるくらいまで価格が下がって、そんなこんなでこの年、各家庭に急速に食器乾燥機が普及したのでありましょう。そういえばサバ家にも、わりと早い時期から食器乾燥機だけはあったような気がします。

 で、次。 “ブリントゴッコ” 。 パソコンやプリンターが今ほど普及していなかった昭和の時代、カラフルな年賀状を作ろうと思ったら、コイツを使うしかなかったんですよね。地味な年賀状なら “マイプリンター” でも大丈夫だったんですけど。懐かしいですなぁ、マイプリンター。 あまりに懐かしいので、このネタは次回のjazz giantに取っておこうかと思うんですが、恐らくそれだけでは間が持たないに違いないので、ブリントゴッコのほうも温存しておくことにして。 で、この年の流行りものを最後を飾るのは“チュッパチャップス” でありますか。チュッパチャップスというのはある年、爆発的に流行して、すぐにブームが去って、で、忘れた頃になるとまた復活するという、そういう経緯を辿る棒付キャンディであるな。…というイメージがあるんですが、ちなみに僕は子供の頃からずっと “チュッパチャップス” だとばかり思っていたんですが、 “チュッパチャプス” と、後ろの方は詰まらずに発音するのが正解みたいです。 ま、あまりに詰まり過ぎて、飴を喉に詰まらせると困りますからね。棒が付いているから、よほどの事がないと喉に詰まることはないと思うんですが、 「1本で30分楽しめる」 というのがキャッチフレーズでありました。ちなみに僕は飴を嘗めていると、途中からどうしても噛み砕きたくなくなってしまって、最後まで嘗めきる事がほとんど無かったりするんですが、さすがにチュッパチャプスだけはかなり終盤にならないと噛むことが出来ず、17分くらいは持続したものと記憶しているんですが、とまあそんなことで、ではそろそろ歌謡曲ネタに行ってみましょうかぁ。

 まず最初は、石川さゆり 「能登半島」 (作詞:阿久悠/作曲:三木たかし) 。  「津軽海峡・冬景色」 の大ヒットを受けて、とりあえず “北の地名シリーズ” で行こう!…という方針で作られたものと思われますが、どういう方向に進むべきなのか、なかなか難しいものがありますよね。同じような路線で行くと、二番煎じとか、二匹目のドジョウとか言われかねないし、かと言ってガラっと路線を変更すると、イメージが違うと思われる恐れがあるしぃ。 ま、とりあえず2回までなら許されるので、 “北” のイメージを貫くことにしたようなんですが、結果、この賭は “吉” と出たようです。これもけっこう流行りましたもんね。島木譲二の 「I can not 能登半島」 というギャグが出来るほど能登半島はメジャーになって、石川県民にとっては石川さゆり、さまさまと言ったところなんですが、サマーサマー、あなたサマサマー♪  と歌ったのは石川秀美なんですけど。石川さゆりのほうは、サマーサマーから少しだけ季節が進んで、あなた、あなた訪ねて行く旅は、夏から秋への能登半島〜♪ ということになっております。あまりにも夏が真っ盛り過ぎると、あまり演歌にはなりませんからな。 個人的にはこの歌の、十九なかばの恋い知らず、十九なかばで恋を知り〜♪ というところがいちばん好きなんですが、いいですなぁ、十九なかば。 僕のストライクゾーンは年齢的にかなり幅が広いんですが、さすがに九十なかばだったりすると、ちょっと引きますからね。微妙にオトナには届かない19歳と半年というのは、実に絶妙なところを衝いていると思うんですが、それはそうと、相手のオトコは若いギャルをたぶらかして能登半島に旅行中って、いったい何者なんですかね?富山の薬売り?…って、それは隣の県なので、たぶん違うでしょう。

 で、次。キャンディーズ 「やさしい悪魔」 (作詞:喜多條忠/作曲:吉田拓郎) 。 僕はキャンディーズをリアルタイムで聞いていた世代なんですが、この歌はあまり記憶にありません。 「よしもと新喜劇」 で、烏川がらみのヒョットコねたがキャンディーズ特集になった場合、あの人は〜、ヒョットぉコぉ♪…と歌われるのは知っているんですが、どちらかと言うとピンクレディ特集に流れる場合のほうが多いですしね。 このコーナーの キャンディーズ特集 でも、そこそこヒットしております。…と、軽く流すにとどまっております。ホントにあまり覚えがないんですよねー。そこでも触れられているように、この歌、吉田拓郎が曲を作ったようなんですが、言われてみれば成るほど、確かに微妙に拓郎っぽいような気がしないでもありません。 で、歌詞を見ると、ふたりの影はやがてひとつの燃えるシルエット〜♪ などという部分があって、微妙にエロかったりもするんですが、どっちにしろ、Ah! Ah! Devil , My sweet little Devil♪ ということで、あまり大した悪魔で無いことだけは間違いありません。

 続いては郷ひろみ&樹木希林 「お化けのロック」 (作詞:阿木燿子/作曲:宇崎竜童) なんですが、いや、これはいけません。 僕はこのところ、郷ひろみが大のお気に入りでありまして、最近カラオケで歌ったのが 「よろしく哀愁」 「あなたがいたから僕がいた」 であるという、一人プチ郷ひろみ特集状態だったりするんですが、今ひとつ反応がよろしくないので、3度目は無いかと思っているんですけど。 が、今でも2枚組のCD 『郷ひろみベスト』 はドライブの時によく流しております。 ただ、この 「お化けのロック」 「林檎殺人事件」 の2曲だけは一人で聞いてても何だかこっ恥ずかしくて、思わず次の曲にスキップしてしまうんですが、どちらがより恥ずかしいかと言うと、出だしの部分にヘンな喋りが入っている分だけ、林檎よりもお化けのほうがタチが悪いですな。 そもそも、どうして郷ひろみが樹木希林なんかとデュエットしているのかと言うと、この2人が 『ムー』 というテレビドラマに出演していたからなんですが、で、これがその主題歌だったというワケですな。どういうドラマだったのか、僕は一度も見たことがないのでよく分からんのですが、タイトルからすると、宇宙人グレイの正体は河童だった!?…とか、そういう総力特集が組まれていたのかも知れません。3回に1回は出口王任三郎が出てきたりとか。王任三郎はともかく、左とんぺいが足袋職人・野口五郎という役で出ていたのは確かなようなんですが、ちなみに僕は子供の頃からずっと 「お化けのロックンロール」 だとばかり思っていたんですが、 「お化けのロック」 が正式な名前だったんですな。子供心にも恥ずかしい歌だと思っていたんですが、大人になって改めて聞き直してみると、より一層、こっ恥ずかしさがパワーアップしているように思えてなりません。誰がこんな歌の作ったのかと思ったら、意外にも阿木燿子宇崎竜童のコンビでありまして、おそらく本人達にとってもあまり人には触れられたくない、若さゆえのアヤマチなのではなかろうかと。 ちなみに歌の冒頭、郷ひろみがアメリカ人っぽく 「タクロウ&カネダ」 とイントロデュースして、樹木希林から 「カネタ…です」 と言われているのは、2人の役名である宇崎拓郎と金田(かねた)久美子のことなんだと思います。そういう背景を知らないと、ますますワケが分からなくて、駄目ですなー。

 そこへいくと、野口五郎 「むさし野詩人」 (作詞:松本隆/作曲:佐藤寛) は、いいですな。凄くまともです。まとも過ぎて面白味に欠ける嫌いはあるんですが、聴いてて恥ずかしくなるよりは遙かにマシです。イントロの部分など、間違えてジョージ・ベンソンのアルバムをかけちゃったか?…と思ってしまったほどカッコよくて、ま、本編が始まると普通に日本の歌謡曲だったりするんですが、作曲したのは佐藤寛でありますか。何だかもの凄く平凡な名前で、日本全国に25万人くらいはいそうな感じなんですが、岐阜県美濃市出身。歌手の野口五郎と実兄である。…でありますか。いや、兄弟揃って出来がいいんですな。普通、弟は出来がよくても、兄さんはパーだったりする事が多いんですが、うちの近くにある 上田染工 というお店の電話番号、 23-0008 の語呂合わせも 「兄さんはパー」 だったりしますからね。たいへん覚えやすくていいと思うんですが、兄さんからクレームでも言われたのか、HPには書いてありませんけど。 兄貴が作った曲を弟が歌うというのは、何だか近親相姦ホモみたいでちょっと嫌なんですが、ニューミュージックっぽいような、微妙に演歌も入っているような、独特な世界は悪くないと思います。 詩のほうで言うと、15行目から恋をして、20行目で終わったよ〜♪ というところが、何とも詩人っぽいくていいと思うんですが、14行目までは何をしてたんでしょうな? ただ、ボーっとしていたとか? で、たったの6行で終わってしまうとは、何とも短い恋でありましたが、あの時、僕が殴ったら、あなたはついて来たろうか〜♪ と聞かれても、ちょっと返事に困りますよね。もし相手のギャルがマゾだったりしたら、そういうこともあるかも知れませんけど。 で、恋をなくした人はみな、寒い詩人になるという〜♪ との事なんですが、この世を儚んでガス管くわえたり東尋坊から身を投げたりして、冷たい死人にならなかっただけ、まだよかったな。…という気がします。

 続いては丸山圭子 「どうぞこのまま」 (作詞・作曲:丸山圭子) なんですが、いや、これはいいですな。丸山圭子という人のことはよく知らなくて、この歌もリアルタイムで聞いた覚えがまったくないんですが、これは名曲です。まるっきりボサノヴァ調であるところがいいです。ボサノバ生誕50周年を記念してボサノバ調の日本のヒット曲を集めたアルバム 『ボサノバタイム 〜 魅惑のボサノバ歌謡ヒットパレード 〜 』 が発売されました。…とのことなんですが、その1曲目にこの歌が選ばれているようです。郷ひろみの 「ハリウッド・スキャンダル」 も入っているというのは、ちょっとどうか?…という気がするんですが、太田浩美の 「恋愛遊戯」 は妥当な線だと思うんですけど。いいですよね、ボサノバ歌謡。ボサノヴァなどと気取るのではなく、ボサノバにしたところに昭和の薫りが感じられるんですが、気怠いムードが、もう最高っ♪…だと僕は思います。 さよならは涙とうらはら、冷めたコーヒーのようなもの♪ とのことなんですが、ちなみに僕は極度の猫舌なので、冷めたコーヒーは決して嫌いではありません。 が、恋が冷めてしまうのは辛いに違いないので、先生、俺、頑張って、今日から猫舌を治すよ!…と、決意を固めた次第でありますが、ま、頑張ってみたところで、どうなるものでもないような気もするんですけど。

 で、続いては山口百恵 「秋桜」 (作詞・作曲:さだまさし) なんですが、いや、これもいい歌ですよね。山口百恵という人は清純派路線、ヤンキー系スケバン路線、ちょっぴりエロ系路線という3つのキャラをうまくローテーションさせて、長く人気を保つことに成功したんですが、清純系の代表作としては、僕ならこの1曲を選びます。テーマは 「嫁いでいく娘と、その母」 なんですが、 「無縁坂」 といい、さだまさしという人は母系で泣かせるのが得意ですよね。 僕の場合、この 「秋桜」 でいうと、こんな小春日和の穏やかな日は、あなたの優しさが染みてくる〜♪ という部分で、まず泣きます。泣かせるメロディなんですよね、これがまた。 で、続いて、明日への荷造りに手を借りて、しばらくは楽しげにいたけれど、突然、涙こぼし、元気でと、何度も何度も繰り返す母〜♪の部分で貰い泣きしちゃいます。そして最後にもう一度、 “小春日和” という印象的なフレーズが出てきて、もう少しあなたの子供でいさせてください〜♪ のところで感極まることになるんですが、もし自分の娘の結婚式でこれを歌われたら、僕は恐らく号泣しちゃうに違いありません。 いや、自分の娘の結婚式のことを心配する前に、まず自分の結婚式のことを考えろ!…とか言われそうなんですが、結婚式の披露宴ってゴンドラに乗らされたり、ドライアイスの煙が出たりして、あまりにもこっ恥ずかしいので、ぜんぜんそんな気にはなれんのですよねー。そんな僕は、もうすぐ41歳になりまっす♪

 続いてはキャンディーズ 「暑中お見舞い申し上げます」 (作詞:喜多條忠・作曲:佐瀬寿一) 。 いや、今の季節にはぴったりですな。…とは、ぜんぜん言えないんですが、この時期だと 「春一番」 「微笑がえし」 が最適なんですけどね。 ま、いずれにしろ、年賀状に比べて今ひとつ地味な存在だった “暑中お見舞い” を一気にメジャーにしたという功績は日本郵政から表彰されてしかるべきだと思います。 “かんぽの宿・岐阜羽島” の日帰り入浴券くらいは貰っても、鳩山総務大臣も許してくれるのではないでしょうか。 いかにもアイドル・グループらしい毒気のない能天気な歌で、個人的に、さほど好きなタイプではなかったりするんですが、まぶたに口づけ〜♪ の後の (あああ〜ん♪) と、受けてるみたいな〜♪ に続く (うう〜っふん♪) というコーラスは、とっても可愛くていいと思います。無邪気でいいじゃないっすかー。

 で、次。 太田裕美 「九月の雨」 (作詞:松本隆/作曲:筒美京平) 。いや、今の季節にはぴったりですな。…とは、ぜんぜん言えないんですが、これもまた実にいい曲です。さすがは松本隆筒美京平の黄金コンビという感じなんですが、いいですよね、黄金。光輝いてますもんね。黄金糖という飴はただ甘いだけで、さほど美味しいとは思えないんですが、松タカと筒キョンのコンビは最強です。もしかしたらコンビの乳首よりも強いかも知れませんが、この歌は何と言っても、サビの部分でSeptember Rain Rain〜♪ と、レインを2回繰り返すところのフレーズが印象的です。雨と言えば6月に降るというイメージが強いんですが、June Rain Rain〜♪ では今ひとつ頃が悪いですからね。9月にして正解だったと思います。台風が来て大雨が降ることもよくあるので、気象学的に見ても決して間違ってはいないしー。

 で、続いては尾崎亜美 「マイ・ピュア・レディ」 (作詞・作曲:尾崎亜美) なんですが、この人の作品というと、世間では 「オリビアを聴きながら」 くらいしか知られておりません。それも杏里のバージョンのほうが有名だったりするんですが、実はああ見えて、なかなかの実力派シンガーだったりするんですよね。 いや、ああ見えてと言って、実際に見たことはないので、どう見えるのかはよく分からないんですけど。 で、この 「マイ・ピュア・レディ」 は、なかなかお洒落な感じの仕上がりだったりするんですが、先述の 『ボサノバタイム 〜 魅惑のボサノバ歌謡ヒットパレード 〜 』 にも収録されている模様です。言われてみれば確かに、微妙にボサノバっぽい雰囲気があったりします。どうやら資生堂の口紅のCMで使われていたようなんですが、僕は子供の頃、あまり口紅には興味がなかったので、まったく記憶には残っておりません。編曲を担当しているのは松任谷正隆みたいなんですが、ジャジーな感じがあって、ジャージを着てジャージー牛のソフトクリームを食べる際のBGMとしては最適なのではなかろうかと。 あっ、 気持ちが動いてる、たった今、恋をしそう〜♪ というラストの部分、 「あっ、 」 の後に、微妙な間があるところが絶妙だと思います。

 ということで、今回のラストです。キャンディーズ 「哀愁のシンフォニー」 (作詞:なかにし礼/作曲:三木たかし) 。  発売時期としては 「やさしい悪魔」 「暑中お見舞い〜」 よりも前ということになるようですが、このコンピでは何故かこの位置に入っております。 個人的に、あまり聞き覚えのないタイトルだったんですが、演奏を聴いたら思い出しました。これまでのデビュー以来のアイドル路線の曲調と異なりアダルト路線のバラードであったため注目を集めた。 ( ← Wikipedia より勝手に引用。 ) …とのことなんですが、それが裏目に出たのか、オリコンではベスト10入りを逃したようです。それでも20万枚は売れたみたいですけど。印税が1枚10銭として2万円。3人で仲良く分ければ、ひとり6666円ちょっと。2人分をかき集めれば定額給付金よりも少しだけ多くなって、んー、まあまあ? 出だしのダバダー、ダバダー♪ のところなど、いかにもシンフォニーな雰囲気が漂いまくっているんですが、アダルト路線と言っても別に “しびれフグ” とかが登場するわけではないので、お子様にも安心。哀愁味のある、なかなかいい歌だと僕は思います。 Wikiには、サビは2声和音であり、それ以外はソロ、ユニゾン、3声和音とバラエティーに富む歌唱である。…とあるんですが、成るほど、確かに今までのキャンディーズにはあまりなかった、凝ったアレンジが施されておりますな。でもって、終盤の、こっちを向いて、涙を拭いて、あなたのこと愛せるかしら〜♪ という辺りは、ちょっぴりスポコン物ドラマの主題歌にもよさそうな感じがあって、いいんじゃないでしょうか。

 ということで、いやあ、今回は名曲揃い ( 「お化けのロック」 を除く。 ) でしたなぁ。“さば的@我が心のベスト3♪” になにを選べばいいのか、今から悩むところでありますが、とまあそんなことで、ではまた〜♪


( つづく♪ )


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