【所 在 地】 長野県下高井郡山ノ内町
【交 通】 車 : 上信越道・信州中野ICより15分 / 鉄道 : 長野電鉄湯田中駅から歩こうとすれば、ま、20分ちょっと。バスは走っておりますが、近くにバス停があるかどうかは不明。 宿に頼めば駅から送迎用のマイクロバスを出してくれるかも知れませんが、チンケな素泊まり一人旅の客にそこまでのサービスを提供してくれるかどうかも不明。 ま、歩いて歩けない距離でもないし、タクシーに移動手段を託すという手段だってあるしー。 ちなみに、湯田中温泉というのは志賀高原の手前に位置しておりまして、車で雪道の山道を30分ほど運転する覚悟さえあれば、スキー宿の選択肢のひとつとして考えていいかも知れません。 別に 「ごりん高原」 とか 「かんばやし」 でいいやあ。…と、スキー場にあまり多くのものを求めない、人間的によく出来た人であれば、そのベース基地としては利用価値が非常に高いです。 高いと言えば。高井富士とかの北志賀方面へ行くにも30分以内の距離でありますな。
【アクセス】
湯田中の中でも、いちばん渋温泉寄りのところに位置します。上信越道の信州中野ICで降りて、信号をそのまま直進して有料道路を走って、中野のジャスコの辺りまで走って下さい。その先に戸狩湯田中ICというのがあるので、そこで降ります。普通の国道なんですが、ランプみたいになっていて、インターチェンジという名前が付いているんですよね。ちなみに戸狩湯田中ICというのは 「道の駅・やまのうち」 のすぐ手前でありますな。もっと先のインターまで行っても大丈夫なんですが、個人的にはこのルートのほうが分かりやすいです。 インターを降りたら穂波大橋を渡って信号を右折して、栄橋の信号は直進して、星川橋のところの信号を左折します。やや細い坂道を上って行って、 “湯田中びゅうほてる” のところを右折でありますな。真っすぐに行くと “ごりん高原” のほうに行ってしまうので、斜め右方向に1本裏道に入る格好で曲がってやれば、目的地はすぐそこです。
【あらすじ】
僕は今、湯田中におります。夏休み恒例・2泊3日信州方面の旅。…というのを僕はここ数年、恒例行事にしているわけなんですが、去年までは野尻湖の 「宮川旅館」 というユースに泊まってたんですけどね。建物はボロいし、食事もあまり大したことないし、予約しようと思って電話をしても往復葉書を出せと言われるし、旅館に着いたら着いたで大声で何回呼んでも宿のおばちゃんがぜんぜん出てこないという、かなり問題のある旅館なんですが、そういう細かい難点をすべて帳消しにしてしまう、野尻湖がすぐ目の前っ♪…というロケーションが気に入って、2年連続で泊まりに行っておりました。 が、去年、野尻湖でウインドサーフィンをしてたら風向きが悪くて岸に帰れなくなって、ほとんど死にそうになって、半泣きになって、ちょっぴり尿漏れしたりもして、おまけに防水ケースに入れて水の中に持っていったデジカメを野尻湖に落としてしまって、いや、ロクなものではありませんでしたな。 もう2度と野尻湖には行かんっ! …というので、今年はちょっぴり趣向を変えることにしました。白馬や志賀高原あたりをうろついて花の写真を撮るという、フラワートレッキング企画。やはり中高年としてはそのような企画が無難だと思うんですよね。それに温泉やら、マーボーラーメンやらを組み合わせれば、もう完璧でありまして、 そんなことで今日は栂池自然園と白馬五竜の山野草園を散策して、明日からの志賀高原行きに備えて、湯田中温泉まで移動した次第でありますが、湯田中と言えばアレです。とりあえずこの写真を見て下さい。
さば一族の湯田中の定宿と言えば、ここです。超バブリーなリゾートマンション。 さば2号の勤務先の保険組合だかがここの1室を押さえておりまして、1室 5000円くらいの格安料金で利用することが出来たんですよねー。 1人 5000円ではなくて1室あたりの料金なので、5人で泊まれば一人頭 1000円♪ リゾートマンションだからリビング・キッチン・寝室などが完備されていて半端でない広さを誇っておりまして、そういえば個室サウナまであったような気がしますな。それはもう、一人頭 1000円で何ともリッチな気分が味わえたものでありますが、リッチなリゾートマンションではあっても立地が温泉地だったので、温泉大浴場や卓球場があったりしたのもよかったです。 ところがどっこい、バブルが弾けて、はや10数年。 僕が今、湯田中で泊まっているのは、こんなところだったりします。
“望山荘” というのがその名前なんですが、実はこの旅館、僕たちがバブリーだった頃からずっとお馴染みだったんですよね。 というのも、この望山荘は超バブリーなリゾートホテルのすぐ隣に建っておりまして、予約をしておけばリゾートホテルの利用者もここで食事が出来るシステムになっていたんですよね。ただ、そのお食事代というのはけっこうな金額でありましたので、さば一族はもっぱら、近くの “岩戸屋” という定食屋を利用してたんですけどー。 僕はこのお店のマーボーラーメンがお気に入りなんですよね。ただ、さば2号は 「カツ丼が辛かった。」 と文句を言っておりましたが、ま、それはこの店のシェフの力量に問題があるわけではなく、長野という土地柄は関西に比べると味付けが濃いめということなんだと思いますけど。だからシェフが作ろうが、主婦が作ろうが、カツ丼の味付けは濃いめであるものと思われ、それが嫌ならマーボーラーメンでも食え。…という、そういう方針なのではないかと思われます。 マーボー系なら多少味が濃くても大丈夫ですからね。 とまあそんなことで、ずっと横目で見ていた望山荘に初めて足を踏み入れてみることにしたんですが、温泉旅館としては珍しく、一人客の素泊まりOK!…というのがここを選んだポイントなんですけどね。 ここ湯田中温泉や、すぐ隣の渋温泉には一人客の素泊まりOKの旅館がいくつもあったりするんですが、温泉街はやや道が入り組んでいて、特に渋温泉のほうだと、車で入っていけるのかぁ?…といった感じで、駐車場の確保がやや困難という気がしないでもなくて、そこへ行くとこの望山荘というのはアレです。場所もよく分かっているし、駐車場の雰囲気もだいたい掴めているし、 “じゃらん” の口コミ情報とかにも概ねよい事ばかりが書かれておりましたので、ま、一度くらい話の種に泊まってみるかぁ。…と思ったというのが今回の粗筋であります。
実を言うと去年の暮にも一度、 「ごりん高原」 目当てでここを予約したことがあったんですが、岐阜で大雪が降って、車で仕事から帰るのに15時間くらいかかって、ガソリンが残り少なくてエンジンを止めて寒さに凍えたり、車の中でペットボトルに排尿したりする羽目になったりして、すっかりメゲて、結局はスキー自体をキャンセルする事になってしまいました。 で、年明けに再チャレンジしようと思ったら今度は満室で断られて、いや、ネットではまだ大丈夫だったんですが、どうやら入れ違いで空きが無くなっちゃったみたいなんですよね。 その日は結局、志賀の 「あやめホテル」 に泊まったんですが、ということで、3度目の正直で、ようやくここにたどり着くことが出来た次第であります。
【駐 車 場】 駐車場のスペックは10台です。 ちょっと少な過ぎやしないか?…と思われるかも知れませんが、でも大丈夫。 というのもこの旅館は部屋数が全部で10しかないですからね。同じ部屋に泊まるのに車3台で来るヤツとか、お客様用の駐車場に通勤用の車を止めちゃう従業員とかがいなくて、尚且つ、旅館の経営者が副業で月極駐車場に流用してたりしない限り、部屋数分の駐車スペースが確保されていると言っていいでしょう。 ということで、駐車場に関してはすっかり安心 してたんですが、いざ5時半前に到着してみれば、何故だか玄関前に横付けして駐車している車両が3台と、その横の駐車スペースとおぼしき空間にも1台。残すところ、あと3台か?…といった感じでしたな。チェックインの時に旅館のおじさんは、 「そこが空いていて、よかったですなー。」 と言っておりましたので、空いてなくて、よくなかったりする場合もあるのか? で、空いて無かった場合は、「そこが空いてなくて、よくなかったですなー。」 の一言で済まさせてしまうのではないか?…という一抹の不安があったりするんですが、ま、周囲には適当に空き地なんかもあるみたいだし、何とかならないでもないような気がしないでもありません。
【公式HP】 http://www.bouzansou.com/
【楽天トラベル】 http://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/2158/2158.html
【じゃらん net】 http://www.jalan.net/jalan/jweb/yado/YADS_315521.HTML
“楽トラ” と “じゃらん” のどちらでも予約が可能なんですが、 “じゃらん” のほうは素泊まりプランが無くて、朝食付きになっちゃうみたいです。朝食はねー、別にいらないんだけどねー。 あらかじめ近所のスーパーでヤマザキの黒糖ロール (マーガリン入り) とかを買ってきて齧ったほうが、お値段的にも時間的にも節約出来るしー。 というので、僕は “楽トラ” のほうで予約しておきました。ちなみにこちらのほうでも朝食付きプランは予約可能です。2食付きとか、夕食だけとかのプランもあって、一人客向けとしては、なかなか選択範囲が広いですなー。
【宿 泊 日】 平成18年8月4日(金)
【料 金】 5775円 (素泊まり・入湯税が別途必要)
別途で取られる入湯税は300円くらいでしたかね? 今日の朝、チェックアウトの際には料金が 6000円を越えていたようなかすかな記憶があるんですが、昨夜は結局、地元調達の某人妻系のお友達と一緒に温泉に浸かったり、渋温泉を散策してたりして、ほとんど原稿が先に進まなかったんですよねー。 で、今日は朝から志賀高原を散策して、先ほど一の瀬エリアにある準リゾートホテルにチェックインしたところなんですが、こっちのホテルはまた次回にでも紹介するとして。 で、昨日泊まった望山荘は、確か料金が 6000円を超過したのではなかったかと思うんですが、素泊まり 6000円というのは安いビジネスホテルよりも高いですよね。 でも高いビジネスホテルよりは安いので、何とも微妙なところではあるんですが、ま、温泉があってこの値段ということであれば、ま、我慢出来る範囲内なのではなかろうかと。 あ、ちなみに昨夜、人妻と一緒に浸かった温泉というのは渋温泉にあった足湯でありまして、その他、射的をして遊んだりもしました。いや、夏の夜の楽しい思い出でありますなー。
【フロント】
フロントはですね、ごく普通です。ややご年配のお姐さん (女将さん?) が応対してくれたんですが、ごく普通に愛想がよくて、特に問題はありません。部屋まで荷物を運んでくれたおじさんも普通に愛想がよくて、こちらも問題はありません。 ビジネスライクでもなく、かと言って慇懃無礼でもなく、普通であるということは、とってもいいことだと思います。
【部屋・設備】
ちょっぴり設備が小汚いのではないか?…ということが懸念されたんですが、改装をしたのか、思ったよりもずいぶんと小綺麗でありました。部屋は小汚いけど 4500円というのなら、5775円+入湯税を払ってでも、こっちのほうがいいよな。…と僕は思います。 これなら人並みレベルの温泉旅館ぢゃん。…と言ってしまってもまったく問題はなく、広さのほうも和室10畳+えーと、あれは正式には何と言うんでしたっけ? 窓際にテーブルとソファーが置いてあって、非常時にはそれらを片付けて、もう1人分の布団を敷くスペースとして利用出来る空間があったりしますよね? あれもちゃんと確保されておりましたので、一人なら十分すぎるほど広いです。座卓を片付けなくても余裕で布団が敷けちゃいますもんね。 更には風呂と便所と洗面台まで確保されておりますので、5775円+入湯税なら、かなりの値頃感がありますな。テレビだって大きいしー。 ま、唯一、不満な点を挙げるとすれば “すけべビデオ” がないことなんですが、ま、ご家族向けの宿泊施設なので、やむを得ないところではあるんですけど。 あと、冷蔵庫もあったんですが、中身完備の旅館向け特別価格となっておりまして、これもやや不満な点でありますな。300円の瓶ジュースとか、贅沢過ぎて、とても手を出せません。
【風 呂】
前述の通り、部屋付きの風呂もあるんですが、かなり狭くて窮屈だし、せっかくの温泉地でありますので、大浴場を利用したいところでありますな。 ただしこの旅館の大浴場は写真でみる限り、とても “大” とは言えないようなサイズであるようで、場合によっては “湯田中湯めぐり温泉手形” でも買おうかと思っていたんですけどね。日帰り客は 1200円、宿泊客は 600円を払えば、協定している旅館の内湯を3カ所まで利用出来るというシステムでありまして、ということは宿泊客なら1カ所あたり 200円ですか。とってもお得ですよね。ただ、1日に3つも温泉に浸かったりしたら、湯あたりするのではなかろうか?…という気がしないでもないんですが、有効期限は発行日から6カ月だから、また湯田中に来る気があれば、スキーの帰りとかにでも日帰り入浴すればいいわけです。 が、結局のところ、手形の購入は見合わせることにしたんですが、フロントにはちゃんと案内パンフレットも置いてあったんですけどね。 もしここで普通に愛想のいい、やや年配のお姐さんが気を利かせて 「こんな湯めぐり手形もあるんですけどー。」 とでも言ってくれたら、 「じゃ、買ってみようカナ♪」 という話の流れになったと思うんですが、この問題に関してはまったく何の言及も無かったので、何となく言い出しそびれてしまいました。 ま、別にいいんやけどー。 他の旅館に風呂だけ入りに行くのって、何か面倒やし、ちょっと気がひけるしー。 …と、自分の気持ちに言い聞かせてはみるものの、ちょっぴり捨て鉢な気持ちで望山荘の風呂に入ることにしたのでありました。
いや、期待度がゼロだっただけに、思ってたよりもまあまあでありましたな。定員4名との事でしたが、ちょっと頑張って無理やりに詰め込めば6人くらいまではいけそうな広さでありまして、ただ外の景色がまったく見えないのと、照明が暗すぎて、入っていると次第に気分が滅入って来ちゃうところは原点材料なんですけどね。 が、源泉掛け流しという看板に偽りはないようで、湯出口 (←で合ってる?) から流れ出てくる湯の量はチョロチョロといった感じでありました。 ライオンの口みたいなところから湯が勢いよくドバドバと出てくるようなところは、循環式のところが多かったりするんですよね。 湯が側面や底のの金網状や格子状になったところから消えてゆくというのも怪しい兆候なんですが、ここの風呂はきっかり湯船の縁から洗い場の床にオーバーフローしておりました。源泉掛け流しの、流している部分の証明でありますな。 ちなみに湯田中の温泉というのはかなりの高温であるようで、夏季は加水しております。…と、正直に告白しているところも好感が持てますよね。 ただ、蛇口から出てくる湯も温泉を使っています。…というのは、ちょっとやり過ぎではないかという来もするんですが、蛇口からあまりにも濃ゆい成分の温泉が出て来たりすると、せっけんの泡が立ちにくかったり、洗い流してもちっともさっぱりしなかったりして、かえって有難迷惑だったりしますからね。 が、湯田中の源泉は温度のほうはしっかり本物でも、成分的には極めてノーマルなようでありまして、無色無臭で癖がなく、蛇口から出て来てもまったく問題はなかったのでありました。
【食 事】
【総合評価】
お食事は岩戸屋と心に決めておけば、この旅館の素泊まりプランはかなり利用価値が高いと思います。 ちなみに湯田中温泉では毎年7月1日からお盆の時期まで、毎日 “夏祭り” というのを開催しておりまして、体調不良でお休みすることもあるビクターの専属歌手が華麗なステージを披露したりしております。カキ氷もタダで食べられたりします。 望山荘から会場になっている星川館の第2駐車場までは約1キロ、徒歩で約15分と、ま、歩いて歩けない距離ではありません。 ま、頑張って1キロ歩いてまで、わざわざ身にいく程のイベントか?…という気がしないでもないんですが、お隣の渋温泉でも道路を通行止めにして歩行者天国にして、夏祭りみたいなイベントを開催してるんですけどね。 湯田中温泉のほうは何だか普通の地方都市の駅前みたいで、さほど面白味が感じられないんですが、渋温泉のほうはいかにも温泉街らしい風情があって、悪くありません。とっても楽しい射的場もあったりするので、どうせ1キロも歩くのなら、渋温泉まで行ってみるというのもひとつの選択肢かも知れません。
従業員の適度な愛想のよさと、小綺麗なお部屋は、リーズナブルなお値段からすると、大満足♪…なんですが、ま、唯一、不満な点があるとすれば、23時が門限というシステムでありましょうか? 素泊まりや朝食付きのプランは24時までチェックイン可能!…を謳っているのに、何で23時が門限やねん? せっかく、人妻と一緒に渋温泉でビールを飲みながら枝豆を齧るという機会に恵まれたと言うのに、時間が気になってちっともゆっくり出来なかったのが、ちょっぴり残念でありました。 それはそうと、渋温泉の射的場なんですが、もしかしたら僕はタダで弾を撃っていたのかも知れません。 いや、1回500円というのでお金を出そうとすると、隣で人妻が何だか財布からたくさんお金を出しておりましたので、あれ?払ってくれるのぉ?…とか思って、そのまま弾を撃っていたんですよね。 後になって人妻が、景品のスヌーピーの貯金箱を 「あげよかー。」 と言ってきたので、「お金も払ってないのに景品だけ貰っても悪いしー。」 と、謙虚にお断りしたところ、「でも、自分の分は払ったんやろ?」 「・・・!?」 ま、夏祭りだしー。 ということで、楽しかった夏の湯田中・渋温泉のお話はおしまい。