木崎湖一周サイクリング

コースマップ♪

【所 在 地】 長野県・大町市
 
【走 行 日】 平成17年9月18日(日)

【距離・時間】 約8.0km・50分

【出発地・経由地】 (周回コース)

区 分   場    所   緯 度   経 度 標高
出発地 白馬山麓温泉YH 36°32′36 137°50′25 764m
経由1 B&G海洋センター 36°32′54 137°50′07 767m
経由2 西海ノ口 36°33′56 137°49′54 774m
経由3 海ノ口駅 36°33′57 137°50′31 764m
経由4 稲尾駅北の踏切 36°33′17 137°50′34 770m
到着地 白馬山麓温泉YH 36°32′36 137°50′25 764m

【ガ イ ド】

 サイクリングといえば湖一周だよね♪…と、このコーナーでしつこく言ってる湖フェチ@さば君の折り畳み自転車 “さばりん号” による散策でありますが、今回はですね、木崎湖です。長野県の大町市にあるフォッサマグマの割れ目に水がたまって出来た青木湖・中綱湖・木崎湖の3つの湖を “仁科三湖” というんですが、このうち中綱湖は、あんた、ホンマはただの沼やろ。…といってもいいようなチンケなものでありますので、 “仁科二湖+一沼” と言ってもいいんですけどね。で、木崎湖は3つの中でいちばん南にあって “レジャーの木崎湖” と呼ばれるくらい、やや俗化の傾向にあったりするんですが、でもまあ白樺湖に比べれば全然マシでありまして、景観にも恵まれたなかなかよいところであると思います。従来はキャンプ客だとか、バス釣り客だとか、ウインドサーファーだとかが訪れるくらいのところだったんですが、最近はですね、巡礼者が来るようになったそうですね。何のことだか僕にはさっぱり分からんかったんですが、何でも 『おねがい☆ティーチャー』 と、その続編の 『おねがい☆ツインズ』 というアニメがあって、その舞台が木崎湖周辺ということになっているので、いつの間にやらここは聖地と呼ばれるようになり、聖地巡礼に訪れるマニアが少なくないんだそうでして。いや、そうとも知らずに木崎湖をチャリで一周したりして、ソッチ系の人と誤解されちゃったかも知れませんなぁ。。。

 巡礼者は アルペンハイム山正旅館 に泊まるものと相場が決まっているようですが、そんなこととはつゆ知らず。僕はその隣の 白馬山麓温泉ユースホステル というところに泊まってしまいました。不覚です。ま、僕は巡礼者ではないので別にどうでもいんですが、そんなことでまあ、スタートとゴール地点は “S/G(白馬山麓温泉YH)” ということになります。 山正旅館に泊まっている人はすぐ隣だからそこを出発地点にすればいいし、日帰り温泉を利用するふりをして “ゆ〜ぷる木崎湖” の駐車場に止める手もあるし、その近くに木崎湖駐車場 (夏季は有料?) というのがあったような気もするし、巡礼ガイドには貸しボート屋 星湖亭 の駐車場を利用するという話が出ておりました。ここはレンタサイクルも商っておりますので、Myチャリのない人はここを利用するのがベストでありますな。 木崎湖キャンプ場 の駐車場は夏季以外は無料だし、とにかくまあ、僕の場合はユース前が出発時間ということで、朝の5時に起きて、部屋から閉め出されたりしているうちに出発は5時半くらいになっちゃったんですが、朝もはよからご苦労様なことでありますなぁ。

 とりあえずユースを出たら、ゴチャゴチャした旅館街を抜けて木崎湖の近くまで行きましょう。僕が頭の中に描いているのと同じルートを辿ったとすれば、おそらく仁科神社のところに出るはずです。仁科一族の居城だった森城の跡地が仁科神社なんだそうですが、なるほど、かつて仁科一族がウロウロしてたから、このあたりの湖を仁科三湖というんですな。で、神社自体は覗いて見たところでさほど大したものではなかったので、敢えて参拝するまでもなく、さっさと湖を目指したほうが得策でありましょう。湖を一周するのに右回りがいいのか、左回りがいいのかというと、やはりここは右回りでありましょう。これには一応ちゃんとした理由があって、木崎湖の西岸は落ち着いたいい感じなんだけど、東岸は国道が走っていていつもクルマで通っているからあまり珍しくもないし、地図を見ると北岸側は湖岸に沿った道路が無くて、走っても面白くなさそうだから、西岸を湖が見えなくなるまで走って、そのまま同じ道を引きかえしてもいいよね。…という考えなんですけどね。ちなみに木崎湖を一周すると約8キロという距離になるので、最近、4キロ程度の軟弱なコースしか走っていない堕落したこの身には、ちょっと荷が重過ぎる気がしないでもありません。

 で、しばらく走るとですね、すぐに “木崎湖キャンプ場” に到着します。ここのキャンプサイトはまさにレイクサイドにあって、環境や景観は群を抜いて抜群。ウインドサーフィンの出艇場所としても最適だよね。…という気がするんですが、まだ中に入ってみたことはありません。今回、もし気力があるようならウインドのボードを積んでこようか?…とも思ったんですが、9月も中旬となると、すっかりヤル気をなくしてしまって、いや、7月に野尻湖で風がなくて変えれなくなってちょっぴり死に掛けて以来、まったくウインドにはソソられるものはなくなってしまったんですよね。おかげで早々に道具一式を片付けて、今回は荷を軽くしてやって来たんですが、来年の夏になればまた気力も復活するかも知れません。まだ朝早くて人の気配も感じられないし、こっそりキャンプ場の敷地内に潜入して、偵察してみようか?…とも思ったんですが、もし管理人に見つかって、叱られて、リンチされて、簀巻きにされて、湖に沈められたりしても嫌なので、ここはひとつ大人しく通り過ぎることにして。 で、キャンプ場を過ぎて “P1(B&G海洋センター)” のところまで来ると湖面もよく見えるようになってきて、気分も次第に高まってまいります。それにしてもこの “B&G海洋センター” というヤツは、海洋でもなんでもない川とか湖にあることが少なくないのに、どうして “海洋” を名乗っているんですかね? “B&G海洋&淡水魚センター” とかに改名したほうがいいんぢゃないかと思うんですが、ま、魚もあまり関係はないので、この名前も意味がない気はするんですけど。

海ノ口キャンプ場付近より♪

 そこから更に2キロほど北上するとですね、今度は “海ノ口キャンプ場” というのが登場します。またしても海でもないのに “海” という漢字が使われておりますが、昔の人はとりあえず水さえ溜まっていれば、外洋だろうと、湖だろうと、海水だろうと、淡水だろうと、泥水だろうと、腹水だろうと、とにもかくにも、海っ!…という発想だったんでしょう。で、川が堰き止められて湖になったものの場合、上流側を “海ノ口” 、下流側を “海肛門” …というか、 “海尻” と捉えたようなんですが、そんなことでまあ、こちらのキャンプ場はですね、ちょっぴり寂れたムードが漂っていて、ワビ・サビの情感が心を揺さぶります。で、そこから少し北上したところに貸しボートのようなものがあって、湖面近くまで降りて行けるようになっておりましたので、しばし自転車から降りて付近を散策するとして。 “P2(西海ノ口)” というのがその地点なんですが、ここから見る木崎湖の風景はですね、対岸に山が見えて湖面に写ったりしているところが、なかなかいいんぢゃないかと思うんですけどね。で、サイクリングコースとしては、P1からP2にかけての区間がちょっぴり上り勾配になっていて、このあたりがヤマか?…といった感じなんですが、ま、降りて歩かなければならない程ではありませんので、大丈夫なのではなかろうかと。

海ノ口駅♪

 で、ここから先は次第に湖も見えなくなりそうなので、大人しく引き返そうか?…とも思ったんですが、せっかくだから一周してみることにして、で、車道とは別に、湖の北岸に沿った形で延びている細い道があることが判明したので、そいつを走ってみることにしました。 狭い踏切を渡らなければならないので一般車輌は通行禁止なんですが、そういうところでもズンズン入っていけるところがチャリのいいところですよね。 で、入ってみたら周囲は何だか田んぼと荒地の複合地帯みたいになっていて、湖面もあまりよく見えないから景観的にはどうも今ひとつでありましたが、でもまあ、世の中、いつも物事がうまくいくとは限りませんからね。物事がうまくいくのは通信販売で “馬九行く” という掛け軸を買った時くらいのものと思われ、いや、馬が9頭走っている絵が書いてあるだけのものなんですけどね。とにかくまあ、車道をそのまま走るよりは距離的にショートカット出来ることだけは確かでありまして、で、大糸線の踏み切りを渡ると木崎湖の東岸ということになるわけですな。ここからしばらく国道148号線の歩道を走って南下すると、やがてそのうち “P3(海ノ口駅)” というのが見えてくるんですが、ここは “おねてぃ聖地” の中でも最重要ポイントなんだそうですね。僕はそうとも知らず、何気に写真を撮ったりしていたわけですが、そうと知っていれば駅舎の中にある “おねてぃノート” とやらを見ておくべきでしたなぁ。マニアに盗まれたらしい。…という噂もあるので、もう無かったのかも知れませんけど。いずれにせよこの海ノ口駅はいかにもローカル線の弱小駅らしい鄙びた雰囲気があって、旅情を激しく揺さぶられたのでありました。

稲尾駅北の踏切♪

 で、この先の木崎湖は道路からみるとちょっぴり内側に張り出した箇所がいくつかあって、その都度、湖面がちょっぴり遠くなってしまうんですが、そういう場合はですね、迷わずに踏み切りを渡りましょう。特に “P4(稲尾駅北の踏切)” は “おねてぃ” にも登場する景勝地でありまして、なるほど、踏切越しに木崎湖が見える光景はなかなか絵になるかも知れません。ここに大糸線の普通列車でも通過してくれれば言うことはありませんが、僕は鉄道系にはさほど興味がないのでさっさと踏切を渡って、湖の近くまで行ってみることにしました。いや、東岸から眺める木崎湖というのもなかなかよいものでありますな。 で、この出っ張り部分には湖岸に沿った道がずっと延びていて、うまくいけばそのまま南の端まで行けるかも?…という気がしたんですが、もしそのまま行けなかったら面倒なので大人しく国道まで戻ることにして。いや、冒険しませんからね、僕って。

 で、そこから更に南下するとですね、国道はトンネルに入っちゃいます。僕はトンネル内を自転車で走ったことはないんですが、ごく短いトンネルを歩いたことはあって、その時はですね、死の恐怖を覚えました。とにかくまあ、中で反響するクルマの音は凄まじく、生きた心地がしませんでした。徒歩ならトンネルの隅っこをトホトホと歩けばいいんですが、よほど歩道の広いトンネルでない限りは自転車は車道を走らなければならず、身の危険はより一層増加すると言えるでしょう。もし轢き殺されたとしても文句は言えないところで、事実、クルマを運転していてトンネル内で自転車を見掛けると、轢き殺したろかい?…と思ってしまいますもんね。 ということで、サイクリングでトンネル内走行は是非とも避けたいところでありますが、木崎湖一周の場合は迂回コースがありますので、大丈夫です。トンネルの手前、 “木崎湖温泉・ゆ〜ぷる木崎湖” の案内看板に従って、右斜め方向に入っていく道を走るようにしましょう。するとですね、車道よりも更に内側に、湖岸に沿って作られた遊歩道のようなものがありますので、そこを走るのがいちばんよろしいのではなかろうかと。木崎湖の南端はかなり幅が狭くなっていて、ただの川ぢゃん。…といった風情ではあるんですが、そんなこんなでユースの前に戻って、木崎湖一周サイクリングは、おしまい♪

木崎湖の夜明け♪

 とまあ、これで無事に当初の目的は達成された次第でありますが、時間的にも体力的にもまだちょっぴり余裕があったので、木崎湖を1.1周くらいしてみることにしました。まず手始めに、スタート時点では無視していた仁科神社の境内をちょっと散策してみたんですが、これはさほど得られるものが多くなくて、やっぱりヤメておけばよかったな。…という結論に終わりました。 で、ちょっぴり足を延ばして “B&G海洋センター” のところまで行ってみたんですが、いや、もしかして、ちょうど日の出の時間?…と思ったからなんですけどね。で、湖面の見えるポイントまで行ってみると、おおっ! まさしく湖の向こうの山の端から朝日が顔を覗かせる瞬間…というには若干タイミングが遅れてしまったんですが、いや、しょうもない仁科神社なんかに立ち寄らなければバッチリだったかも知れないですな。そこのところがちょっぴり無念ではありましたが、とても綺麗な朝日を眺めて、今日も一日頑張ろう!…という気力が、それなりに湧いたりしたのでありました。おしまい。

【総合評価】

 アップダウンもあまりなく、距離的にも手頃ですな。湖が見える率は85%といったところでしょうか。全般的に眺めがいいです。あまり期待してなかった左岸のほうも湖面近くまで入っていける脇道があって、変化があったりして楽しいです。次回は是非、 “聖地巡礼まっぷ” を手に回りたいところでありますな。


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