『 ふんわり名人&にほんの味 きなこ餅 (越後製菓&岩塚製菓) <分類 : 米菓> 』

きなこ餅比較(外袋編)♪ きなこ餅比較(内袋編)♪ きなこ餅比較(中身編)♪



(2007年03月11日更新)

 “きな粉” と “きのこ” と “キムコ”。 この3つの中では君はどれがいちばん好きかな? 僕はですね、冷蔵庫の臭いを取らせるなら、断然キムコだよねっ♪…と思っているんですよね。 ノンスメルでは駄目なのかと言われると、無論、それでもまったく問題はないんですが、今は “きな粉” と “きのこ” と “キムコ” の話をしているところです。勝手に違う商品の名前を出さないでください。 そもそもキムコとノンスメルでは、その知名度には約270倍もの差が あるという 調査結果 も出ているんですが、いや、こうなってくると判官贔屓の僕としては、あまりにも形勢が不利なノンスメルのほうを応援したくなっちゃうんですが、しかし何ですな。 “贔屓” という漢字の中には実に4匹もの “貝” が潜んでいるんですな。 こんな “貝” まるけの漢字でいいのかい?…と、他人事ながら心配になってしまいますが、ま、他人事だから別にどうだっていいんですけど。 それにしてもキムコというのは、ちょっと不思議な商品名ですよね。 ノンスメルのほうは分かります。 スメル (臭い) がノンだから、ノンスメル。 あまりにも直球勝負で、ひねりが無さ過ぎる嫌いがないわけではないんですが、こういうネーミング・センスは好きか嫌いかと言われると、嫌いではありませんね、僕は。 で、一方のキムコなんですが、これはもともと輸入品なんだそうです。 で、日本上陸にあたり、ミスユニバースに3位入賞して人気の高かった伊東絹子さんにあやかってキムコと命名されたそうですが、言われてみればキムコジャイアントには八頭身美人の面影が…あるようには見えませんな。 ただデカいだけで、とりたててプロポーションがいいというわけではありませんもんね、キムコジャイアント。

 ということで、では続いて、鍋物について考えてみることにしましょう。 いいですよねぇ、鍋。 寒い季節には欠かせません。 これから春になって、ぽかぽかと暖かくなってくるにつれて次第にどうでもよくなって来たりするんですが、今、仮に自分の好きな調味料や具を選んで、何でも好きなものを自由に投入出来るようなシステムの鍋料理があると仮定しましょう。 まず手始めに出汁を投入して、醤油味が好きな人はお醤油を、味噌味がよければ味噌を投入。 豆乳鍋がいいなと思ったら豆乳を投入するなどして、汁の味を整えます。 そこに各々、自分の好きな具を投入していくわけなんですが、用意された具は3種類です。 “きな粉” と “きのこ” と “キムコ”。 何でも好きなものをと言うわりには、あまりにも選択の余地が少なすぎるような気もするんですが、このようなシチュエーションに置かれた場合、僕だったら迷わず、 “きのこ” を投入します。 それくらい僕は “きのこ” が大好き♪…というわけではなくて、この場合、他の2つの具があまりにもパッとしないので、それしか選択のしようが無いわけなんですが、鍋物に “きな粉” なんか入れてみたところで、汁に溶けるか、底のほうに落ちていって沈殿するかのどちらかであるに違いなく、ほとんど “具” としての役割を果たさないような気がします。 キムコに至ってはもはや食べ物ですらないので、鍋に入れようと考えること自体が間違っています。 となると、消去法でキノコを選ぶしかないわけなんですが、ま、僕はキノコ がさほど嫌いではないので別にいいんですけどね。 干し椎茸は何だかちょっと嫌な味がするし、松茸なんかはあまりにも匂いが強すぎてあまり得意ではなかったりするんですが、その他のキノコであればさほど変な味がするわけでもないので、鍋の中に入っていてもさほど迷惑には思わない。…という程度には好きだったりします。 ただ、キノコだけの鍋物では何だかあまりにも寂し過ぎるので、オプションの別料金になってもいいから、もうちょっとメインになりそうな具を追加で投入したいところでありますなー。

 鍋物だったらやっぱり “てっちり” なんかがいいよね。…などと言う人がおりますが、僕はフグというのがそれほど好きではありません。 高いお金を出して“てっちり”を食べるくらいなら、そこそこのお金を出して “海老チリ” を食べたほうがいいと思います。 あとはえーと、カニ鍋とか、牡蠣鍋とか、いろいろな種類の鍋があるんですが、僕は海老以外の魚介類というのは基本的にあまり好きではないので、さほどソソられるものはありません。 では、どんな鍋がいいのかというと、トリ鍋。 いや、これはいいですよね。 鍋物のオプションの具として、僕はとりあえずトリを選んでおきたいと思いますが、僕はトリ料理が大好きなんですよね。 唐揚げにしてよし、串に刺して焼いてもよし、鍋に入れてグツグツと煮込んでもよし。 トリは僕を虜 (とりこ) にする、そんな食材だったりします。 で、トリ鍋の他には…、あ、ワタナベなんてのもいいですなー。 僕は大好きなんですよね、 「クラスの渡辺くん」 。 いや、ワタナベというのは別に鍋物ではないし、僕はホモではないので渡辺くんそのものにはまったく興味が無かったりするんですが、 「クラスの渡辺くん」 という歌はけっこう好きです。 誰が歌っているのかと言うと、松本ちえこなんですけど。 「バスボンのうた」 で鮮烈なデビューを果たし、 「恋人試験」 で大ブレイクして、二匹目のドジョウ狙いで出した 「恋人願書」 がスベって大コケした、松本ちえこ。 いや、もしかしたらデビュー曲は 「ボーイフランド」 だったかも知れませんが、とにかくその松本ちえこの隠れた名曲にして、知られざるヒット曲と言えるのがこの 「クラスの渡辺くん」 なんですよね。 いや、隠れていたり、知られてなかったりするくらいだから、さほどヒットはしなかったものと思われますが、 そーこにワタナベくんが現われて♪…という軽快なメロディに乗って登場して、思い切り的はずれな発言をして、ちえこちゃんから、たま〜んないなっ♪…と言われてしまう、そういったキャラなんですよね、ワタナベくん。

  とまあ、ここまでの話の流れからすると、どうも今ひとつ旗色がよくないのが “きな粉” なんですが、そこはそれ、世の中には得手不得手とか、向き不向きとか、適材適所と言った言葉がありますからね。 確かに “きな粉” ではあまり冷蔵庫の臭いは吸着出来ないし、鍋物の具になれるだけの度量もありません。 が、どうしても “きな粉” で無ければ駄目という場面も世の中にはちゃんと存在しているわけでありまして、それは一体どういうところなのかというと、餅。 いや、これはいいです。 餅と組んだ時のきな粉は強いですからね。 餅とタッグを組まれると、キノコもキムコもきな粉には太刀打ち出来なくて、いや、しめじとかエリンギなんかをバターで炒めて餅の上にのっけて醤油をかけて焼いたりして食べたら、けっこう美味しいかも?…という気がしないでもないんですが、少なくともキムコに完勝することだけは確かです。 もともとキムコというのは食材ではないので、食べる話になると途端に旗色が悪くなっちゃうんですよね。 で、主食としての餅というのであれば “きのこ餅” という選択も悪くないかも知れませんが、おやつとしての餅ということなら、これは “きな粉餅” が最強であると言っても過言ではないでしょう。 いや、 “あんこ餅” というのもあるではないか?…などと言い出す人がいるかも知れませんが、今は “きな粉” と “きのこ” と “キムコ” の話をしているところです。余計なアンコを持ち込まないで下さい。 いや、もし仮にアンコが出てきたとしても、僕の心の中で “あんこう鍋” が決してトリ鍋には勝てないのと同じように、アンコ餅など決して “きな粉餅” の敵にはなり得ないわけなんですけど。 それくらい僕は “きな粉” を激愛しているわけなんですが、 “あべかわ餅” とかもう、最高っ♪…ですよねー。 ちなみに最近は “きな粉” だけではなく、そこにアンコもまぶしたタイプの “あべかわ餅” もあるそうですが、余計なことをするなっ!…と、僕は言いたいです。 そもそも “あべかわ餅” と言うのは、きな粉を安倍川上流で採れる砂金に見立てて作られたものなんだそうでありまして、そこにアンコなんかを加えてしまっては、せっかくの砂金に泥をぬるようなものではありませんか。 安倍川餅なら安倍川餅らしく、きな粉だけで勝負しろと言ってやりたいです。

 ちなみに僕は安倍川餅に限らず、きな粉系のお菓子というのが大好きだったりします。 早い話が、前回このコーナーで取り上げた 多度豆 なんてのも典型的な “きな粉菓子” ですもんね、 多度豆の場合はシケった大豆を芯にして、かなりソフトな感じできな粉を固めてあるんですが、世の中には大豆抜きで、きな粉をもっとカチカチに固めたお菓子というのも存在します。 “げんこつ” とか “かんかん棒” などと呼ばれるものがそうですよね。 “げんこつ” のほうは飴玉みたいな大きさと形で、ちょっぴりソフトな固め具合。 一方 “かんかん棒” のほうは細長い棒状の形をしていて、かなりの硬さがあります。 かんかんに固めてあるから、かんかん棒…なのかと思ったらそうではなく、漢字では “甘々棒” と書くようなんですが、かなり硬い食べ物であるのは間違いありません。 かなり硬くて、歯が立たへんやんけ!…と思わずにはいられないんですが、無理をして歯を立てる必要はありません。 そんなことをすれば歯が欠ける、もしくは折れるといった事態になるに違いなくて、このお菓子はですね、柔らかくなるまでおしゃぶりするというのが正しい食べ方なんですよね。 かんかん棒にしろ、多度の名物の紅梅焼にしろ、いくら硬くて歯が立たないような食べ物でも、しゃぶっているうちに次第に柔らかくなってくるので、心配は無用です。 おしゃぶりすると柔らかくなるというのは自然の摂理なんですが、何でも聞いた話によると、おしゃぶりしているうちに次第に硬くなってくるというモノもあるんだそうですけど。 僕には何のことだかよく分からないし、これを読んでいるお嬢ちゃんも、あまり深く考えなくてもいいと思います。 オトナになればきっと分かると思うしー。

 とまあそんなことはどうでもよくて、かなり行数も稼げたようなので、ここら辺りで本題に入りましょう。 越後製菓の “ふんわり名人・きなこ餅” 。 僕が初めてこのお菓子を食べたのは、病院のベッドの上でありました。 とあるギャルがお見舞いに持ってきてくれたんですが、きな粉菓子好きの僕はとても嬉しくて、狂喜してしまいました。 当時はまだ脚の骨折も癒えず、まだ車椅子生活でありましたので、乱舞とまではいかなかったんですが、もし僕の脚が健常な状態であれば、きっと狂喜乱舞していたことと思われます。 わーい、きな粉餅や、わーい、わーい♪ 早速、食べようとしたわけなんですが、僕はとある事実に気が付いて、封を開けようとしていた指先がピタっと止まりました。 “きなこ餅” というくらいだから、あべかわ餅のようなものだとばかり思っていたんですが、どうやらこれは “あられ” とか “おかき” の類らしいんですよね。 きな粉餅が大好きな僕も、 “きな粉あられ” や “きな粉おかき” というのは今ひとつピンとこなくて、これはもしかすると、とてつもなく変な食い物を押し付けられたのかも知れない。…という疑念が湧き上がってきたりもしたんですが、ま、あまり深くは考えないことにして。 で、封を切って中身をひとつ取り出して、口の中に入れた瞬間、僕は愕然としましたね。 お…、おいちい♪ ちょっと力を加えただけで、はかなくも崩れてしまうそのデリケートな食感は、未だかつて体験したことがないものでありました。 まさに “ふんわり名人” と呼ぶに相応しい、なんて柔らな食感なんや〜♪ ホンモノの餅よりもソフトで、まさしく、口の中でとろけるという表現がぴったりなんですよね。 とても “あられ” や “おかき” の類とは思えない極上の芸術品でありますな、こりゃ。 でまた、表面にまぶされた “きな粉” のフレーバーが絶妙なんですよねー。 市販の安倍川餅はどうなのか知りませんが、自分ちで “きな粉餅” を作って食べる場合、きな粉にただ砂糖を混ぜるだけでなく、ほんのひとつまみの塩を加えたりしますよね。 この “ふんわり名人きなこ餅” は、ちゃんとその微妙な隠し味までが表現されておりまして、かあちゃん、俺、もう家で “きな粉餅” を作ってもらわなくてもいいよっ! この “ふんわり名人” さえあれば、ちゃんと生きていけるよっ! …と思ってしまったほど、激しく感動してしまったのでありました。

 ちなみにこれ、爆笑問題の田中がテレビで絶賛したんだそうでありまして、 越後製菓のほ→むぺ→じ でも、その事が紹介されておりますな。 田中クンは “きなこ餅” と “ポッキー極細” を褒めた後、「でも、王者は “うまい棒” です。」 …と発言したらしいんですが、だよねー。 「うまい棒」 ってやっぱり、うまいよねーっ♪ 多度豆や “きな粉餅” も美味しいんだけど、甘くない系のお菓子の中ではやっぱり “うまい棒” が断トツだと思います。 ちなみに “うまい棒” にも甘い系のフレーバーがいくつかあって、チョコレート味とキャラメル味とココア味というのがそれなんですが、 “きな粉味” というのも作ってみたら、案外いけるかも知れません。 で、一方 “ふんわり名人” なんですが、これには “きなこ餅” 以外にもいくつか姉妹品があるようです。 “ごまだれ餅” というのもお見舞いの品として貰ったんですが、これは “きなこ餅” ほどには感動しなかったので、今回は割愛するとして。 で、最近、新しく “チーズもち” というのも出たらしいんですよね。 ブルボンの “チーズおかき” が大好きな僕としては、これは是非とも試してみたいところでありまして。 幸い “きなこ餅” はスーパー一号館江場店にも売っていることが判明したので、食べたくなったらいつでも手に入れることが出来るんですが、残念ながら “ごまだれ餅” と “チーズもち” は置いてないんですよねー。 仕方がないので現場労働から帰る途中に安八町のトミダヤというところに寄って探してみたんですが、ここには “ふんわり名人” そのものがありませんでした。 使えねーな、トミダヤっ! で、その2日後に、今度はマックスバリュ輪之内店をチェックしてみることにしたんですが、ここはかなり大きなお店でありますので、これでもう決まったな!…と、かなり自信はあったんですけどね。 もしここに売ってなかったら、他にはちょっと期待が持てない事態になってしまうわけでありまして。

 かなり広い食品コーナーをチェックしてみると、おおっ、 “ハローキティふりかけ” を発見っ♪ これで、弁当のおかずが今ひとつパッとしない時でも楽しくランチを食べることが出来るというものですが、おおっ、あんず味の飴ちゃん、ロッテの “小春” も売っておりますなー。 個別包装には “恋の川柳” が書いてあるということで、前から欲しくて探していたんですよねー。 一号館にもトミダヤにもなくてガッカリしてたんですが、さすがマックスバリュ、使えるやんっ!!…などと思って喜んでいたら、肝心の “ふんわり名人” のほうはいくら探しても見当たらなくて、使えねーな、マックスバリュ! が、その代わりと言ってはなんですが、岩塚製菓の “にほんの味・きなこ餅” なんてのが売っておりまして、もぉ、 “ふんわり名人” の人気にあやかって、こんなパチモンを売りに出したりしてぇ。…と、僕は何とも苦々しい気分になってしまいました。 日本の企業はもっとオリジナリティのある商品を開発しろって!…と思わずにはいられませんでしたが、いや、モノは試しにと思って買ってみたんですけどね。 見た目としては越後製菓のものとは、かなり違った商品であるように思えますしー。 ということで、2種類の “きなこ餅” を比較してみたのが上の3枚の写真であります。 形状的には “ふんわり名人” のほうが遥かにモチっぽいですよねー。 つきたての餅を小さくまるめて、きな粉をまぶした “きな粉餅” そのものといった形をしておりまして、いや、写真だとちょっぴり鶏の唐揚げのようにも見えるんですけど。 それに比べて “にほんの味” のほうはオーソドックスな煎餅の形をしております。 色合いも対称的でありまして、いかにも “きな粉” がまぶしてあるやんっ♪…といった感じの “ふんわり名人” に対して、 “にほんの味” のほうは一見すると、きな粉が付いているようには見えません。おれで果たして、ちゃんと“きな粉”の味がするんですかね? 所詮はパチモンだけあって、どうやら本家には適わないと判断してもよさそうですなぁ。。。

 ほとんど期待されるものは無かったんですが、魔が差して買ってしまった以上は責任を取って、ちゃんと食べて始末をしなければなりません。 仕方なく個別包装の封を切って、1枚を口の中に入れてみたんですが、これは、おおっ!! 見た目よりもかなり “きな粉” の味が濃くって、おいちい♪…んですよね、これがまた。 イメージとして、頭の中にカメダの “ハッピーターン” を描いてみてください。 あの甘辛いハッピーパウダーの代わりに、甘い “きな粉” をたっぷりとまぶした感じだと言えばいいですかね? せんべい自体はハッピーターンよりも柔らかくて、幼児が食べる白い色をした “お子様せんべい” 。 アレに近いですかね? で、パウダー感はハッピーターンよりも強いです。 純粋に砂糖ときな粉の甘い味がするんですが、塩気はあまりなくて、そのかわりにほんのりシナモンの香りがあったりして、で、そのパウダーがですね、舌の上でやさしくとろけるような感じがして、ああん、めっちゃおいちい♪ で、噛むと最後にはしっかりと煎餅になったお米の味がします。 “ふんわり名人” とはまた違ったタイプの美味しさであると言えるでしょう。 “安倍川餅” と、 “ふんわり名人” と、それから “にほんの味” 。 みんなちがって、みんないい♪ …というのが今日の結論なのでありました。 ということで、おしまい。

( おしまい♪ )


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