<とれっきんぐ編> 立山・室堂


( ※ このページで使用している図やグラフは GARMIN社 “Geko301” のデータを元に カシミール で作成したものです。 )

コースマップ♪

【所 在 地】 富山県立山町東御市
 
【歩 行 日】 平成21年08月08日(土)

【距離・時間】 2.7km・1時間20分 (すべて徒歩)

【出発地・経由地】 (周回+往復コース)


区 分  場   所   緯 度   経 度 標高
出 発 地 玉殿の湧水 36°34′40 137°35′47 2432m
経由(1) ミクリガ池展望台 36°34′54 137°35′46 2402m
経由(2) 地獄谷入口 36°35′02 137°35′42 2317m
経由(3) ミドリガ池 36°34′49 137°35′56 2413m
経由(4) 立山室堂山荘 36°34′42 137°36′04 2446m
到 着 地 室堂ターミナル 36°34′38 137°35′45 2425m


【ガ イ ド】  立山黒部アルペンルート に行って、“室堂” を散策してきました。室堂。前も後ろも似たような漢字で、間違えて堂室と書いてしまってもさほど違和感がないんですが、さすがに室室とか堂堂だと、ちょっとヘンなんですけどね。 標高2400m。夏でも涼しい…というか、寒いという噂を聞いていたので、ウインドブレーカーを用意していきました。山の天気は変わりやすいという噂を聞いていたので、合羽もリュックに詰めました。山は日差しが眩しいという噂を聞いていたので、サングラスを新調しました。 それほど慎重な態度で臨んだにも関わらず、用意したものが何ひとつ必要でなく、むしろ邪魔にしかならないような曇天だったんですが、ま、世の中、雨は降りそうにもないので、合羽はいっかぁ。…と思ってクルマに置いてきた時に限って大ハマリするのが常でありますので、備えあれば憂い無し。一応、必用とされるものは用意しておいたほうが賢明でしょう。バス待ちの時、Tシャツに短パン姿の元ヤン風の一家を見掛け、非常識にもほどがある。寒さにやられて、風邪ひいて、熱だして、ついでに霜焼けと魚の目とインキンにもなってしまえ。…と、心の中で思っていたんですが、室堂に着いたら意外と暑く、長袖のシャツを着てきた僕がちょっぴり間抜けに思えてしまって、不本意でした。

 室堂には大きくわけで2つのトレッキングコースがあるんですが、(その1) ミクリガ池周遊。所要時間:約1時間。 (その2) 地獄谷周遊。所要時間:約2時間。 地獄谷に行く途中、ミクリガ池の横を通るので、この2つを絡めて所要時間2時間半くらいのコースにすることも可能です。 僕は当初、朝イチ (6:00発) のケーブルカーに乗って室堂に3時間ほど滞在し、その後、弥陀ヶ原にも足を延ばす予定だったんですが、前日に天気予報を見たら、富山地方は午前中、雨が残るとの事でありまして。合羽を着てまで雨の中を歩くのは、ヤだ。…と思わずにはいられなかったので、昼イチくらいに室堂に到着するプランに変更しました。 結果、滞在可能時間は2時間になって、弥陀ヶ原にも足を延ばせなくなってしまったんですが、とりあえず基本は “ミクリガ池周遊” ということにして、余裕があれば地獄谷の入口付近だけを覗いて、そこで引き返す事にして。

【 写 真 】 (クリックすると別ページが開きます。)

 室堂は、しっかりと遊歩道が整備されておりました。案内の標識もすごく立派なものがあるので、地図を持たなくても、余裕でその辺を歩き回ることが出来ます。初級者トレッカーに優しいコースであると言えましょう。 が、ひとたび天候が荒れて、霧が出たり、雪が舞ったりして視界が利かなくなると、たちまち遭難につながるそうなので、舐めて掛かってはいけませんが、少なくとも夏場の曇り空の日であれば、極度の方向音痴である僕だって、大丈夫♪ で、遊歩道はですね、石畳みたいになっておりました。この方式、雨の後でもグチャグチャにならなくて、いい♪…という肯定的な意見がある一方、かえって歩くにくい。…という否定的な意見もあるようですが、実際に歩いてみたところ、雨の後でもグチャグチャになってなくてよかったんですが、ちょっと歩きにくかったです。しっかりした靴で、足元に注意しながら歩くというのが賢明でありましょう。 とまあそんなことで、 “ミクリガ池” に到着〜♪ 僕は一度、今から20年ほど前のゴールデンウィークに来たことがあるんですが、その時は猛吹雪で、とても散策どころの騒ぎではありませんでした。 楽しみにしていたミクリガ池が見れなくて、随分と悔しい思いをしてたんですが、20年ぶりくらいに、その恨みを晴らすことが出来ました。バスターミナルから10分も歩くと湖面というか池面が見えてくるんですが、周囲にあまりイケメンの兄ちゃんは歩いていなくて、子供連れの一家とか、むさいオッサンとか、賑やかなオバチャンとかが多かったです。

 池の真横を過ぎたあたりから遊歩道は下り坂になり、下りきった左斜め上の地点が 経由1 ミクリガ池展望台 となります。 (写真@) はここから撮ったものなんですが、曇っていて空がちっとも青くないのがちょっと残念です。 が、正面に立山 (左の山) と浄土山 (右の山) が見えて、池面にも映りこんで、まさしく絶好の撮影ポイントであると言えましょう。 今回、荷物を減らしたかったのでデジイチの2台体制は諦め、Nikon D90にはお花の撮影用に 60mmのマクロを付けて、風景はコンデジでまかなうことにしたんですが、パンフォーカスな風景写真なら十分でありますな。 ちなみに Pentax Optio W60 なんですけど。防水なので、気軽に外に持ち出せるところがいいです。 基本、シャッターを押すだけなので、撮る楽しみはちっとも味わえなかったりするんですけど。

 ということで、続いては “地獄谷” 〜。 ここは “谷” というだけあって、 (写真A) のような延々と続くクソ長い階段を下りていかないと、到着出来ないようになっておりました。 やめようか?…と思いましたね。行きはまだしも、帰りにこの階段を上らなければならないのかと思うと、かなりメゲるものがあります。苦労して行ってみたところで、その先には地獄が待ち構えているだけだしー。 とりあえず、行きは下り坂であるというのが心理的にはちょっと楽なので、後のことは考えないことにして、とりあえず降りてみることにしました。 ということで、 経由2 地獄谷入口 に到着〜♪ いや、行っておいてよかったです。 立ち上る熱気と、立ち込める火山性ガスの香り。グツグツと沸く熱湯。まさに地獄でした。 ただ、静止画だと今ひとつ地獄感が伝わらないような気がするので、動画も撮ってみました。

 『 地獄動画 』 へ ( ← Click Here!! )

 いやあ、グツグツと熱湯が沸いておりますな。 いや、もしかしたらこれは冷たい水で、単なる清らかな泉だったりするのかも知れませんが、辺りにはただならぬ妖気が漂っていて、よかったです。 地獄をたっぷり堪能したところで、折り返し。 ある程度、覚悟はしていたんですが、帰りの階段上りは思った以上に辛かったっす。。。 まさに、これが本当の地獄って感じぃ? GPSのログを見ると、標高差が 85mくらいあるんですな。それだけ見ると、あまり大したことはないんですが、標高が高くて空気が薄いし、地獄でヘンな火山性ガスは吸わされるし、日頃の運動不足がタタるしで、けっこうキツかったっす。 ちなみに行きの階段下りの時、谷底から沸いてくる妖気にヤラれたのか、ハンディGPSがしばらく衛星をロストしてしまったので、地図上の軌跡が直線の最短ルートになってしまってますが、青い部分が下り、赤い部分が上り、黄色い部分がほぼ平坦という区分になっているので、ご参考までに。

 地獄からの階段を何とかクリアして、何とか展望台まで戻ってきましたー。 ここから、本来の “ミクリガ池周遊コース” に戻るんですが、こっちのほうはアップダウンも緩やかなので、楽勝ペース。  (写真B) のように、違った方向から眺める池面も、なかなかいいものです。この辺りはハイマツが生い茂っていて、絶好の雷鳥棲息スポットなのではないかと思われます。見れませんでしたけどね、雷鳥たん。5月か6月の曇った日の朝夕というのが、雷鳥に遭遇しやすい条件なんだとか。 「雷鳥の里」 なら長野県内各地のお土産物屋で、嫌というほど目に出来るんですけどね。富山県側では見かけませんでしたが、その替わり、木彫りの雷鳥たんはたくさん売られておりました。

 で、しばらく歩いて、 経由3 ミドリガ池 に到着〜♪ ミクリガ池に比べると水深も浅そうで、池としてはあまり大したヤツではないんですが、真正面に立山が見えるロケーションは抜群♪ で、ここまで来ればゴールも近いかと思われたんですが、 経由4 立山室堂山荘 のほうに、やや大回りするようなコース取りになっていて、バスターミナルまではまだ少し距離がありました。この辺りは開けた草原みたいになっていて、この時期だとお花がたくさん咲いていて、爽やかな気分になれること、請け合い。 とまあそんなことで、 終点 室堂ターミナル に到着して、以上を持ちまして、今回の散策は、おしまい♪

【総合評価】

 地獄の階段上りはツライものがありましたが、いやあ、よかったっす♪ またいつか、残雪の頃とか、雷鳥最盛期とか、紅葉シーズンとか、違った季節にも散策してみたいです。今度はもうちょっと時間をゆっくり取って、 “地獄谷周遊コース” をフルに散策してみたいところですな。 ホテル立山 にも泊まってみたいな♪…という気がするんですが、お一人様は相手にしてくれなさそうっぽいので、その辺の山小屋に泊まって、孤独を噛み締めるというのも、いいかもー?


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