<とれっきんぐ編> 城ヶ島周遊


( ※ このページで使用している図やグラフは GARMIN社 “nuvi205” のデータを元に カシミール で作成したものです。 )

コースマップ♪

【所 在 地】 神奈川県三浦市
 
【歩 行 日】 2010年05月29日(土)

【距離・時間】 4.7km・1時間30分 (すべて徒歩)

【参考サイト】 『三浦半島をあるく 〜 城ヶ島ウォーク 〜 』
 
【出発地・経由地】 (周回コース)


区  分  場    所   緯  度   経  度 標 高
出 発 地 城ヶ島バス停 36°34′40 137°35′47 2432m
経由 (1) 城ヶ島灯台 36°34′54 137°35′46 2402m
経由 (2) 馬の背洞門 36°35′02 137°35′42 2317m
経由 (3) ウミウ展望台 36°34′49 137°35′56 2413m
経由 (4) 白秋碑前バス停 36°34′42 137°36′04 2446m
到 着 地 城ヶ島バス停 36°34′38 137°35′45 2425m


【ガ イ ド】  ということで、 ここ からの続きです。 “しぶき亭” で日本びいきの外人を見て、なんか和んで外に出たら、雨が降っていました。 この日の午後の予定は、天気がよければ城ヶ島の散策、雨だったら 城ヶ島京急ホテル で日帰り入浴。 そう心に決めていたんですが、子供の頃は 「けっこう仮面」 が結構好きだったし、散策を決行しますかね? あたたかい風呂に浸かって血行をよくするというのも悪くはないんですが、船が欠航するほどの大雨というわけでもないしー。 ということで、傘をさしながら島を歩いてみることにしました。 バス停近くの食堂の前を通ると、ポン引きのおばちゃんに 「お食事まだだったら、どうぞ〜♪」 と声を掛けられました。 「あ〜、今、食べてきたとこ〜」 と、お断りさせて頂いたんですが、一銭の得にもならない通りすがりの僕に対し、「あっちに珍しい岩があるから、見てって〜。真っ直ぐ行って、下に降りたとこ〜」 と、親切に観光ガイドをしてくれました。 で、行ってみたんですが、おおっ!これは確かに、めっちゃ珍しい岩〜♪

【 写 真 】 (クリックすると別ページが開きます。)

 (写真@) は灘ヶ崎の付け根の部分から、崎の先っちょのほうを眺めたものです。 岩のトゲトゲ感が半端ではありません。 で、続いては(写真A) です。 灘ヶ崎の真ん中あたりから長津呂崎のほうを眺めたものです。付け根のところに城ヶ島京急ホテルが建ってます。灯台も見えてます。 「城ヶ島」 で Wiki ると、度々発生する大地震によって隆起を繰り返したためか、岩礁には褶曲等の地質学的に貴重な露頭が多く…などと書いてあるんですが、確かに褶曲っぽい感じに岩が露頭しまくっておりますな。骨粗鬆症の地質マニアが跳び上がって喜んで、着地に失敗してコケて、左下腿骨を骨折するレベルであると言っていいと思います。 ま、気持ちは分からんでもないんですが、こんな足場の悪いところでは狂喜はともかく、乱舞のほうは自粛しておいたほうが賢明ではなかろうかと。 以上、傘を差しながらの歩行だったので、ちょっぴりデンジャラスでしたが、なかなか結構な景観だったので、散策を決行して正解だったと思います。 ポン引きのおばちゃんに 「いやあ、確かに珍しい岩でしたぁ♪」 と報告しようと思ったら、姿が見えなかったんですが、次回、もし城ヶ島に来る機会があれば是非、おばちゃんの店 (梶ノ亭?) でマグロを食いたいと思います。

 で、続いて (経由1) の “城ヶ島灯台” に向かうことにしたんですが、この辺り、細い路地の両側に飲食店や土産物屋が立ち並び、ポン引きから声を掛けられまくります。 オバチャンが大半なんですが、1人だけ若いギャルもいました。 次回、もし城ヶ島に来る機会があれば、おばちゃんの店 (梶ノ亭?) はヤメて、このお姉ちゃんのほうにしようか?…と、少し心が揺れたんですが、で、その先、案内看板に従って階段を上っていくと、やがて灯台 (写真B) に到着〜。 灯台そのものは、ま、普通ですな。 「城ヶ島灯台」 で Wiki ると、標高約30mの崖上に建ち…とあるんですが、GPSのログを見ると、そんなにもありませんな。 せいぜい 18mといったところです。 ログは地図の標高データで補正したので、僕のほうが正解です。 Wikipedia が間違ってます。灯台そのものの高さが 12mくらいありそうなので、ピカピカ光る部分の標高が 30m。 たぶん、そういうことなんでしょう。 で、灯台の周辺は無駄なくらい洋風に整備されていて、かなり場違いな空気が漂っていたりするんですが、 灯台下暗しを大正デモクラシー風にアレンジしてみましたぁ。 そういうコンセプトなのかも知れません。

 通常、灯台の内部は公開されてないようで、横を通り過ぎて、それで終わりなんですが、標高 18mくらいの地点からズンズンと坂を下っていって、海抜が 1mくらいになったところが海岸でした。 この辺りが長津呂崎の先端部分ということになるんでしょうか。 参考サイトの 『三浦半島をあるく 〜 城ヶ島ウォーク 〜 』 では灘ヶ崎にも寄らず、灯台を見たらそのまま引き返すルートがおすすめされているようですが、甘いですな、コイツ。 長津呂崎の褶曲等の地質学的に貴重な露頭を見ずに、何の為の城ヶ島や!?…と思わずにはいられなくて、いや、(写真C) のような景観が本当に、その貴重な露頭なのかどうかは、よく分からんのですけど。 地学、そんなに得意ではなかったしー。 中国の近代史もさほど得意ではなかったので、方解石と蒋介石の区別もあやふやだったりするんですが、このエリアでは鍵層(K1〜K9)、火炎構造(おどりタフ)、荷重痕、生痕化石、斜向葉理、スコリア層、パミス層、凝灰質砂岩、シルト岩、三崎層、古流向、応力場、正断層、逆断層、向斜構造などを観察してみるといいでしょう。 ヤングにも人気のスポットのようで、(写真D) のような若者たちの姿を見ることも出来ました。

【 写 真 】 (クリックすると別ページが開きます。)

 石畳エリアを東のほうに歩いていくと、やがて (写真@) のような入り江に出ました。 いいですなぁ、入り江。 背泳ぎの入江陵介とか、イリエワニとかが棲息していそうで。 もっともイリエワニのいる入り江で、あまり背泳ぎとかしたくない気もするんですが、とまあそんなことで、城ヶ島の西の端っこのほうの散策は以上です。 そのまま陸地のほうへ戻ってもいいんですが、参考サイトのおすすめルートを見ると、このままずっと海岸伝いに歩いていけば、島の東側に抜けられそうな気配が感じられなくもないですよね。 雨も少し強くなってきたし、どうしようかと少し悩んだんですが、せっかくなので行ってみることにしました。 で、行ってみて、ちょっぴり後悔しました。 相変わらず足場が悪くて歩きにくいし、周囲に人影がなくて寂しいし、天気は悪いし、景色もえらく荒んでいるし、何だか死地を求めて彷徨っているような気分になってしまいました。 Wikipedia によると、城ヶ島の南岸は、普段は静かなため、夏場にはキャンプをする人が多い。…との事なんですが、この時期、この天気でキャンプをしているようなアホな奴は、さすがにいませんな。 時おり釣り人の姿が見られるので、かろうじて死の誘惑から逃れることが出来るんですが、しかし、外海に直接面しているため、暴風時には岩場よりも高い波が押し寄せる強烈な海象となる。また、遠方で津波が発生した場合、島に近づくにつれ急に波高を増して襲ってくるが、背後に急峻な崖が迫った逃げ場のない場所であることを忘れてはならない。…とも書いてありますな。 確かにここで津波に襲われたら、かなり嫌です。

 激しい後悔の念に駆られながら半泣きで歩いていると、向こうのほうに穴が開いた岩と階段のようなものが見えてきました (写真A) 。 おお、助かった! いま、まだ津波に浚われる危険が無くなったわけではないんですが、少なくとも道が途中で行き止まりになって、泣く泣く来た道を引き返すという最悪の事態だけは避けられそうです。 半泣きから、 1/4泣き状態くらいまで気分も回復して、オマケに目の前には砂浜も見えてきました。 おおっ、これで歩きにくい岩岩地獄から回復されるぅ♪ …と喜んだのもつかの間、砂浜のほうがもっと歩きにくいやんっ! 砂の色も黒くて何だか陰気臭く、リゾート気分は皆無。 これならまだ岩岩のほうがよかったですなぁ。。。 また 1/2泣き状態に戻りつつ、苦難の末、ようやく “馬の背洞門(写真B) に到着〜♪  (経由2) ですな。 ここまでの道程、長かったっす。。。

 で、この後、急な階段を上らされることになります。 どれくらい急なのかと言うと、上のほうにある断面図で見れば分かるくらい、急です。 一気に 30mくらい上らされます。 岩岩 → 砂浜 → 急な階段。 何ともバラエティに富んだ、嫌がらせとしか思えないハイキングコースでありますな。 階段を上ったらどっと疲れが出たので、とりあえず海を見下ろしてみました。(写真C) が、それです。 うーん、まあまあ。 そこから先はずっと標高 30mオーバーで、とりあえず津波で溺死する心配はなくなりましたが、両側に潅木が生い茂っていて視界が悪く、歩いていて決して楽しい道とは言えません。 むしろ苦痛です。 唯一の見所は (経由3) の “ウミウ展望台” なんですが、ここからの展望( 写真D ) は、さすが展望台だけのことはあって、なかなかよかったっす。 島の南東に位置する安房崎がよく見えるんですが、いきなりな感じの崖っぷりが、いいっす。 で、この先、この陰気な遊歩道は 城ヶ島公園 の駐車場に向かう車道に抜けて、おしまい。

 ということで、城ヶ島公園です。 ぬこタンがたくさんいるという噂を聞きつけて、何より僕はここの散策を楽しみにしていたんですが、駐車場のほうに向かって歩いていくと、一段と強い雨が。ああん。。。 傘を差しながらの猫撮りは難しいし、何より、この天気では猫たんが姿を現さないに違いありません。 残念ですが、今回は諦めますかぁ。。。 ちょうど公園からは高校1年生くらいの雨ガッパ集団 (半数は女子) がゾロゾロと歩いて出てきたんですが、土曜日で、しかも雨だと言うのに、遠足の類なんすかね? ご苦労なこってす。 その集団から距離を置いて歩いて、坂をぐんぐん下った先のところが (経由4) の “白秋碑前バス亭” なんですが、 そこには既に雨ガッパ集団の長い列が出来ておりました。 これはもう、間違いなく座れませんな。 重い荷物 (お泊りセット一式+飲料水+望遠レンズ付きデジタル一眼レフなど) を抱えて、立ち乗りバスで約30分というのは、ちょっとツライです。 高校1年生くらいの雨ガッパ集団 (全数が女子) というのなら考えなくもないんですが、半数は男子で、めっちゃウザそうだしー。 何とかコイツらに先んじる方法は無いものでしょうかねー?

 三崎口駅行きのバスは “城ヶ島” が始発で、途中 “観光船発着所” というバス亭を経由して “白秋碑前” に来ることになっています。 行きのバスに乗った感じでは、ここから観光船発着所まではさほど遠くなかった気がします。これはもう、ひとつ手前のバス停まで歩いて、カッパ集団を出し抜く手でありますな。 ということで、歩きました。 観光船発着所を見過ごしてしまって、結局、城ヶ島のバス停まで来ちゃいました。 我ながら無駄な労力だったと思わずにはいられませんが、ちょうどいい感じにバスが待っててくれたし、始発だから余裕で座れたし、ま、これはこれでよかったのではなかろうかと。 動き出したバスはやがて白秋碑前に到着したんですが、おー、いるいる。 カッパ集団、まだ並んでる〜♪ 城ヶ島〜三崎口駅間のバスは1時間に2本程度の運行なんですが、めっちゃ悪いタイミングで並んでいたんですな、こいつら。 ドヤドヤと乗り込んできて、車内はあっという間に立ち客で埋め尽くされたんですが、お前ら、苦しめ! この席は頑張って城ヶ島のバス停まで歩いた者だけに与えられる特権なんじゃ! ちなみに僕の席の横に立っていたのは、かなりキュートな女子でありました。 チラ見をして顔を確認したので、間違いありません。 鞄を前に抱えるような体制で立っていて、手のひらが僕の顔に接触しそうでした。 おかげで、ちょっと嬉しい♪…というより、かなり窮屈だったんですが、思わず手をペロペロしてしまって、変態扱いされたりしてもアレだしー。 いずれにしろ、見事に作戦が当たって席にありつけたのは何よりでした。

【総合評価】

 結果的に城ヶ島を歩いてほぼ1周する形になったんですが、4.7kmで 1時間34分ですかぁ。よく頑張りましたな。 終盤のバス通りの歩行は景色もつまらなくて、わざわざ歩く価値はなかったので、その分は無駄だったんですけど。 あれさえ無ければ3.5kmで 1時間15分程度となって、ま、無難なハイキングコースと言えるかも知れませんな。 歩きにくいのが難点なんですが、景色に変化があって、なかなか楽しいです。 城ヶ島公園の散策も加えるなら、4.5kmで 1時間30分程度となるものと思われ、それなりに覚悟が必要です。 今回とは逆に京急バスを白秋碑前で降りて、城ヶ島公園→ウミウ展望台→馬の背洞門→黒い砂浜→岩岩→灯台と歩いて、歩き疲れたところでマグロ丼を食って、日帰り入浴でのんびり。 で、城ヶ島からバスに乗って、ゆっくり席に座って、女子高生の手をペロペロ。 …というのがベストかも知れません。 とまあそんなことで、さば君@三浦半島の旅は、One Finger Snap 〜 森戸海岸散策 に、つづく♪


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