『 青春歌年鑑('71-2 ) 』

〜「あの素晴らしい愛をもう一度」から「水色の恋」まで〜


1 わたしの城下町 / 小柳ルミ子
2 知床旅情 / 加藤登紀子
3 また逢う日まで / 尾崎紀世彦
4 花嫁 / はしだのりひことクライマックス
5 さらば恋人 / 堺 正章
6 17才 / 南 沙織
7 京都慕情 / 渚ゆう子
8 雨の御堂筋 / 欧陽菲菲
9 砂漠のような東京で / いしだあゆみ
10 雨がやんだら / 朝丘雪路
11 昨日・今日・明日 / 井上 順
12 女の意地 / 西田佐知子
13 空に太陽がある限り / にしきのあきら
14 真夏の出来事 / 平山三紀
15 さいはて慕情 / 渚ゆう子
16 あの素晴らしい愛をもう一度 / 加藤和彦と北山修
17 生きがい / 由紀さおり
18 ざんげの値打ちもない / 北原ミレイ
19 戦争を知らない子供たち / ジローズ
20 夏の誘惑 / フォーリーブス
21 ふたりだけの旅 / はしだのりひことクライマックス
22 翼をください / 赤い鳥
23 別れたあとで / ちあきなおみ
24 潮風のメロディ / 南 沙織
25 誰もいない海 / トワ・エ・モワ
26 熱い涙 / にしきのあきら
27 青いリンゴ / 野口五郎
28 月光仮面 / モップス
29 中途半端はやめて / 奥村チヨ
30 水色の恋 / 天地真理


 “”。素晴らしいですね。僕は“”とか“”とかはあまり好きではないんですが、“”というのは好きでありまして、歌謡曲の世界でも主要なテーマになっているのは“”であります。“愛の歌”というのは多いですよね。“アイアイ、アイアイ、おさるさんだよ〜♪”とか。ま、これは“アイアイ”という種類の猿をテーマにした歌なので全然関係ないんですが、ということで『青春歌年鑑 '71』の後半はこの歌で始まります。「あの素晴らしい愛をもう一度」。歌っているのは加藤和彦北山修でありますか。いや、今さらこのコーナーで取り上げるのもアホらしくなるような歌でありまして、一言でいってしまえば、聴き飽きた。二言でいってしまえば、聴くのに飽きた。三言でいうとなると、聴くのに飽きて、やになった。…といった感じなんですが、あ、とりあえず音源が手に入りましたので、聴いてみることにしましょう。いや、“WinMX”で 『青春歌年鑑 '71』 をCD2枚分、まるままダウンロードすることに成功したんですが、これはとってもいけないことですよね。反省しております。反省しておりますし、僕の知り合いの牛には反芻だってさせておりますので、ここはひとつ大目に見てくださいね。個人的に楽しんだあとは、速やかに消去します。ちなみに 『青春歌年鑑 '72』 もダウンロードに成功して、これでしばらくは安泰だねっ♪…と思っていたんですが、“zip”ファイルがどうしても解凍できず、 極窓 で拡張子をチェックしたところ、その実態は“mpg”の偽装ファイルでありました。なんじゃこれは?…と思って再生してみると、いきなり外人のお兄さんとお姉さんが登場して、 「Oh!Yeah!!」 とか言い出したので焦ってしまいましたが、どういう意図があって、こんなもんを 『青春歌年鑑 '72』 に偽装したんですかね?メリットねえぢゃん。…という気がするんですが、あるいは会社でこっそり“すけべ動画”をダウンロードしたおじさんが、 “(裏動画)馬並み外人の壮絶テクに巨乳白人ギャルもおもわずウハウハ.mpg”といったファイル名では人に見られた時にちょっとヤバいな。…と思って無難そうなファイル名に偽装して、それをそのまま共有ファイルに入れちゃったのかも知れません。おじさんにしては、よくやった。…と言わざるを得ませんが、いや、僕にとって1972年というのは青春でねぇ。…とか言って。へぇ〜。じゃ、ちょっと聴かせてくださいよぉ。…と言われた時に、おじさんがどのように対処したのか気になるところでありますが、ま、それはともかくとして。

 「あの素晴らしい愛をもう一度」。作詞:北山修、作詞:加藤和彦でありまして、その2人がそのまま歌のほうも担当しております。しかし何ですな。聴いていて思ったんですが、こういう歌を男2人で歌っていて、気持ち悪くないんですかね?“あの時、同じ花を見て、美しいと言った2人が♪”…って、何となく男2人で“伊豆洋ランパーク”にでも行ってる様子が目に浮かんで来ます。だいたい、花を見て、「美しい。」とは言わんやろ。…という気もしますよね。普通は「綺麗ね、オサムちゃん♪」「ホントね、かずりん♪」とか。で、お土産は伊豆限定“洋ランキティ”で決まりでしょう。が、そんなラブラブだった2人も、今では“心と心が、今はもう通わない♪”…という状態になってしまって、いや、“”というのはうつろいやすいものでありますなぁ。。。


 ということで2曲目です。「生きがい」 by 由紀さおり。いつも書いているように、今では北方町の体育館で童謡を歌うおばさんになってしまった有紀さおりでありますが、いや、けっこう可愛い声をしてたんですな。何というか、アニメ声ですよね。歌自体も何だかジャンル分けしにくい感じのものでありまして、フォークともちょっと違うし、演歌でもないし、敢えて言うなら叙情派歌謡みたいな。作詞は山上路夫、作曲が渋谷毅…って、あ、渋谷毅の曲だったんですかぁ。確か、ジャズ系の人ですよね?そのわりにはさほどジャジーな感じではありませんでしたが、これはこれで悪くないと思います。“今あなたは目ざめ、煙草をくわえてる、早く起きてね、バスが来るでしょう♪”…って、ここだけ聴くとラブラブ同棲ぺヤングみたいでありますが、実はこの2人、既に別れてしまったあとでありまして。今はもう別れてしまったんだけど、私にとっては貴方だけが行きがいなのぉ♪…みたいな。そういう内容ではありますが、曲のほうは何だか妙に明るく爽やかです。途中でアニメ声の台詞が入ったりして、聴いてるほうとしては何だかこっ恥ずかしくなっちゃいますが、ま、由紀ちゃんもさおりちゃんも若かったんだもの、しょうがないよね。

 で、続いてムードは一転、北原ミレイ「ざんげの値打ちもない」 ですな。北原ミレイに関して僕の言いたいことはただひとつ、名前がちょっとだけ“城下カレイ”に似てるよね?…ということなんですが、いや、似てると言っても後半の“レイ”の部分だけなんですけどね。で、ミレイと言えば僕はミレーフライが好きなんですが、ミレーフライというのはアレです。小さなビスケットを油で揚げて、塩をぱらぱらと振りかけた食い物です。カリッとした歯ざわりと絶妙の塩気がポイントでありまして、こりゃ、どうみてもカラダに悪いやろな。…ということは明白なんですが、いつもどうしても食べ過ぎてしまいます。食べ過ぎて、後でどーんと胃がもたれます。どうしてくれる、北原ミレイ?…と懺悔を求めたい気持ちでいっぱいでありますが、これはアレです。作詞:阿久悠、作曲:村井邦彦です。でもって、内容のほうは限りなく陰惨です。“あれは二月の寒い夜、やっと十四になった頃、窓にちらちら雪が降り、部屋はひえびえ暗かった、愛というのじゃないけれど、私は抱かれてみたかった〜♪”って、14歳でっせ、14歳中学2年生3年生でっせ。これはもう、淫行です。いけません。ま、2番の歌詞に“今日で十五と云う時に(中略)私は捧げてみたかった〜♪”とあるところを見ると、とりあえず15になるまで貞操は守られたのかも知れませんが、ま、似たようなものですよね。が、このような犯罪的な不純異性交遊が長続きするはずもなく、“すねて十九を越えた頃”には、“細いナイフを光らせて、にくい男を待っていた〜♪”といった事態に陥って、いや、結果的に刺し殺しちゃったのか、傷害罪で済んだのか、それともただ単にリンゴの皮を剥いただけだったのかも知れませんが、ま、“ざんげの値打ちもない”というくらいだから、それ相当の罪は犯したんだと思いますけどね。で、この歌は“年も忘れた今日”になって、過去のアヤマチを告白する…みたいな作りになっているんですが、ま、何とも言えず“愛憎渦巻く泥沼のムード歌謡”みたいな感じがして、僕はけっこう好きです。ドスの効いた蓮っ葉な歌いっぷりが、いかにも人を刺しそうでイイですなぁ。


 はい、次。ジローズ「戦争を知らない子供たち」 ですね。これまたあまりにも有名な歌でありますが、歌っているのがジローズだったとは知りませんでした。どんなものなんですかね?昔の女物のぱんつ?…って、それはジローズではなくて、ズロースですね。ジローズというのはアレです。坂上二郎と冠二郎のコラボレーションです。…って、何だかそれも違うような気がするんですが、あ、杉田二郎森下次郎のコンビなんですな。ちなみにこの杉田二郎という人はシューベルツのメンバーだったようですが、僕が「シューベルトは鼻血が出るから、ヤだ。」と発言したのがきっかけになって解散に追い込まれ、職を追われてやむを得ずジローズというユニットを結成した模様です。ああ、人生山あり、谷あり、モハメッド・アリ。…って、もの凄くつまらないですね。で、この歌の作詞は北山修で、作曲は杉田二郎なんですが、1番の歌詞はおじさんだったら誰でも知っていると思われるので、省略。で、2番の歌詞は“若すぎるからと許されないなら、髪の毛が長いと許されないなら、今の私に残っているのは、涙をこらえて歌うことだけさ〜♪”となっております。チミぃ、その女みたいな髪型、何とかならんかね?…と上司にネチネチ言われて、思わず涙がこみ上げて来ちゃったんでしょう。大人への反発と、短髪への反発。そういった思いが“戦争を知らない”というフレーズに込められているのだと思いますが、ちなみに僕も“戦争”は知りません。が、“便槽”というのは知っております。だって僕んち、ぼっとん便所だったしー。

 はい、次。曲順で言うと、えーと、2枚目のCDの5曲目ということになりますか。ようやく3分の1まで漕ぎ着けましたが、 「夏の誘惑」フォーリーブスの歌でありますな。どういう歌なのか、あまり記憶にありません。いや、本来なら昨日と今日に入る予定だった鉄筋屋が土壇場になって仕事をすっぽかしたようで、おかげでウチの仕事が入れなくなって、予定が狂って、仕方がないからこうして事務所で原稿を書いているわけでありますが、どうせ現場にいても暇だろうから、クルマの中で執筆しようと思っていたんですけどねぇ。今回の原稿が今ひとつ充実していないのは、ひとえに鉄筋屋のせいなんですが、ま、どうせいつも大して充実などしておりませんので、別にいいんですけどね。で、僕のつたない記憶を辿ると、この 「夏の誘惑」 というのはアレです。とってもグループサウンズだねっ♪…といった感じの仕上がりだったと思います。シングルレコードのジャケットを見ると、メンバー4人が海パン姿でにっこりと微笑んでおりまして、当時のギャルは恐らく、「ああん、股間もっこりなのぉ♪」などと言いながら、キャーキャー騒いでいたのでありましょう。微笑ましい限りです。で、イントロがとってもベンチャーズだね。…というのと、歌声が何だかとっても幼い感じだね。…というのが印象に残っているんですが、もの凄くジャニーズ系を感じさせるサウンドでありましたな、ありゃ。


 はい、続いてはしだのりひことクライマックスです。…って、名前が平仮名ばかりなのでとっても読みにくいですね。続いて、はしだのりひことクライマックスです。…と、句読点や太字をきちんと駆使しなければなりませんが、鼻血問題シューベルツを解散した“はしだのりひこ”が新しく作ったのがクライマックスですよね。例の“花嫁は夜汽車に乗って〜♪”というのを歌っていた人たちです。あの歌ではボーカルのギャルの人ばかりが目立っておりましたが、今回紹介する 「ふたりだけの旅」 という歌は、ギャル系ボーカルにお兄さんが絡む…といった歌だったと記憶しております。で、続いては 「翼をください」 。あまりにも有名な曲ですよね。もしかしたら 「いくじなし」 よりも知ってる人が多いかも知れませんが、んなもん、昔“クラウンレコード1万円クイズ”を聴いてた人しか知りませんもんね。で、有名な歌でありますが、歌っているのが“赤い鳥”だとは知りませんでした。普通の黄色人種だとばかり思っていました。ま、恐らく“赤い鳥”というのはグループの名前で、その構成員は普通の黄色人種だったと思うんですが、それにしても70年代のグループと言うのは変な名前を付けていたものでありますな。これがあと10年ほど進んで80年代になると、もっとオシャレな感じのネーミングになるんですけどね。“安全地帯”とか“横浜銀蝿”とか“複雑骨折”とか。あ、最後のは海星高校の学園祭の前日に、教室に“複雑骨折参上!”という、しょうもない落書きを残していったアマチュアバンドなんですが、こんなんでよければナンボでも考え付きますけどね。“臥薪嘗胆”とか、“無病息災”とか、“安全第一”とか、“悪霊退散”とか。“悪霊退散参上!”みたいな。ま、最後のやつは、退散するのか参上するのか、はっきりしろ!…と文句を言いたくなっちゃいますけどね。

 で、“赤い鳥”と言えば、アレです。名古屋丸の内にある焼き鳥屋です。拙著、『丸の内ランチ案内』には…登場しませんね。これを執筆した後にオープンした店ですからね。ランチに焼き鳥…というのもアレなので、ランチメニューには“鶏の焼いたの”のほか、“豚の焼いたの”とか“牛タンを焼いたの”なんかもありましたが、ゴハンが問答無用で“麦とろ”だったのが嫌でした。あんなネバネバして、ドロドロして、口の周りが痒くなるような食い物、僕はちっとも好きじゃないですからね。“赤い鳥”の経営者に、フツーのメシにしろ!…と言いたくてならない僕でありますが、ま、かれこれ3年ほど前の話なので、今はどうなっているか知りませんけどね。ということで、続いてはちあきなおみです。…って、名前が平仮名ばかりなのでとっても読みにくいですね。続いては、ちあきなおみです。…と、句読点や太字をきちんと駆使しなければなりませんが、 「別れたあとで」 って、いや、これはいい歌ですな。白鳥朝詠作詞、鈴木淳作曲とのことでありますが、曲をつけたのはデューク・ピアソンであると言われたら、そっかぁ。…と思わず納得しちゃうほどジャジーな仕上がりでありまして、これぞ“下町の酒場の歌謡曲”といった感じです。いやあ、思わずウイスキーの水割りが飲みたくなっちゃいますなぁ。でも、相撲取りの股割りは見たくありませんなぁ。見てみたところで、さほど面白くもなさそうですもんね、股割り。もっとも、レオタードギャルの股割りとなると話は別でありますが、武富士ダンサーズあたりでやって貰えませんかね?で、ちあきなおみはアレですね。“魅惑のハスキー・ボイス”がとてもいい感じです。こんな声で耳元で、「ああん、牧場キティちゃん、とってもカワイイのぉ♪」とか囁かれてみたいですね。…って、声とキャラが全然一致してませんけど。


 はい、続いては南佐織です。あまりタイプではありませんな。長い髪のギャルって、循環風呂に髪の毛を吸い込まれて溺死しそう?…といった感じがして、あまり好きじゃないんですよね。どうせなら金八先生みたいなさっぱりとした髪型がいいナ♪…と思う次第でありますが、えーと、「潮風のメロディ」でありますか。いかにもといった感じのタイトルですね。ちなみに“潮風”というと何だか爽やかなイメージがあるんですが、実際には磯臭かったり、サカナ臭かったり、フナムシ臭かったりしますよね。が、佐織ちゃんの歌声はそれを微塵も感じさせないものとなっておりまして、えーと、作詞は有馬三恵子、作曲は筒美京平なんですね。確かにいかにも京平っぽいメロディでありまして、特にサビの部分はかなりイケておりますな。…といった程度にしか記憶に残っておりませんので、次に参りましょう。トワ・エ・モア「誰もいない海」 。有名ですね。トワ・エ・モアというのはギャルとおっさんのデュオだと思うんですが、この歌は山口洋子作詞、内藤法美作曲となっておりますな。しばらく歌詞を引用するのも面倒なほど手を抜いておりましたが、今度は大丈夫です。“今はもう秋、誰もいない海、フフフフフフフ〜♪”…と、ここまでは覚えています。ほとんど覚えていないに等しいですね。調べてみましょう。えーと、“フフフフ〜♪”の部分は、“知らん顔して人がゆきすぎても、わたしは忘れない、海に約束したから、つらくてもつらくても、死にはしないと〜♪”ですね。自殺はいかんと。そう諭す歌であったわけですな。ま、確かに秋になって誰もいない海を見つめてみると、思わず入水自殺したくなっちゃいますもんね。…と、ここまで書いたところで家に帰ってきました。演奏を聴きながら書いてみたところで、決してレビューが充実するわけでもねーな。…ということがやがて明らかになると思いますが、とりあえず1曲戻って「潮風のメロディ」。いや、やっぱり爽やかですな。“う〜わ〜、う〜わ〜♪”というギャル系ボーカルが、まずいいです。アイドル歌謡はやはりこうでないといけませんよね。で、“潮風に吹かれると思い出す、貴方のこと〜♪”というのが歌い出しでありました。で、1番の最後は“一人で歩く港、初めて口づけした日を、あなたも忘れずにいるかしら〜♪”となっておりました。この“一人で歩く港〜♪” のところにバックコーラスが絡んできて、とってもいい感じなんですよね。

 ということで、続いてはにしきのあきらです。またしても平仮名ばかりで読みにくいですね。にしきのあきら。この人が 「熱い涙」 というのを歌っております。「空に太陽がある限り」と同じく、浜口庫之助の作詞・作曲でありますか。で、にしきのクン、相変わらずヘンな声です。“君の君の君の〜、熱い熱い涙を〜、僕の僕の胸に、注いでおくれ〜♪”…って、繰り返し部分が、かなりクドい歌でありますな。 で、「空に太陽がある限り」で、歌謡曲の世界にコール&レスポンスを取り入れたスターにしきのでありますが、ここでもやはりサビの部分で、“熱い〜(熱い〜)、涙〜(涙〜)♪”…と、同じようなことをやっております。ま、これも2回目までなら許してもいいと思うんですけどね。が、3作目でもまだ同じことをやってるようなら、僕はきっとにしきのクンを見捨てることになろうかと思います。…って、いや、最初からほとんど眼中にはないんですけど。で、次。モップス「月光仮面」 って、何なんですかね?これは。僕がまだ 『青春歌年鑑 '71』 を落とせてなかった頃、多分、違うんだろなぁ。…と思いつつ、とりあえず近藤よし子&小鳩くるみ会「月光仮面は誰でしょう」 をダウンロードしてみたんですが、ま、モップス版も似たようなものでした。 「月光仮面は誰でしょう」 のパロディというか、最初は“ロックンロール調”で結構カッコよく、続いて“おまぬけ調”に転じて、続いては月光仮面へのインタビューなどもあったりして、今日の耳で聴くと、かなりこっ恥ずかしいものがあります。いや、当時からこっ恥ずかしいものがあったものと思われますが、一番恥ずかしいのは歌っていた本人でしょうな。ま、若い頃の過ちというか、時折、昔の歌声を聴きなおしてはセルフ赤面してるに違いありません。ちなみにモップスというのは鈴木ヒロミツがいたグループのようでありますな。どうりでこっ恥ずかしい筈です。ちなみに僕は 「月光仮面は誰でしょう」 を聴くと、どうしても“けっこう仮面のねえさんは、性戯の味方よ、良い人よぉ♪”…という替え歌を思い出してしまいます。


 で、残すところあと2曲ですね。奥村チヨ「中途半端はやめて」 。演歌なんでしょうが何だかヘンな曲でありまして、“中途半端はやめて〜♪”と、“どっちかはっきりさせて〜♪”…というところのメロディが何だか妙に心に残ります。そんだけ。あ、1曲抜けてますね。 「熱い涙」「月光仮面」 の間に、野口五郎「青いリンゴ」 というのがありました。ゴロちゃんって、僕が3ちゃいの時から歌ってたのかぁ!…というのが率直な驚きだったんですが、僕の心の中では小学生くらいの頃に頑張ってた兄ちゃん…といった印象がありましたからね、新御三家。で、中でも野口五郎というのは何だか飛びぬけて地味で、足もいちばん短かったなぁ。…というイメージがあるんですが、この「青いリンゴ」というのは殊のほか、まともな歌でありました。もう、普通すぎて面白くもなんともないくらい。歌手としての実力はかなりあったみたいですね。“花の中三トリオ”で言うと、森昌子といったところでありましょう。で、調べてみたら野口五郎って岐阜県美濃市の出身だったんですな。ちっとも知りませんでした。ちなみに芸名は北アルプスにある野口五郎岳から取ったものなんだそうです。山のほうが後付けだとばかり思っていたら、こちらが元祖だったんですな。で、 「青いリンゴ」橋本淳作詞で、筒美京平作曲。なるほど、まともな筈ですな。

 で、71年の最後を飾るのは 「水色の恋」 です。ああ、ポール・モーリアの。…って、それは 「恋は水色」「水色の恋」天地真理の歌です。田上えり作詞、田上みどり作曲って、この2人は姉妹なんすかね?ま、別にどうでもいいんですけどね。“さよならの言葉さえ言えなかったの、白雪姫みたいな心しかない私〜♪”…というのが歌い出しで、ま、何と言うか、天地真理やなぁ。…といった感じの歌声ですな。ま、当たり前と言えばそれまでなんですけど。ちなみにアイドルという言葉が始めて使われるようになったのはこの天地真理なんだそうでありまして、いや、南沙織のほうが先だった。…という説もあるんですが、いずれにせよ、この1971年というのがアイドル元年だったということは言えそうです。だからどうした?…と言われると、いや、別にどうもしないんですけどね。とまあそういうことで、71年編はおしまい。が、この企画はまだしぶとく続きます。

( つづく♪ )


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