『 PF720 (最終回) (TRANSCEND) 』



(2009年06月13日更新)

 ということで、デジタルフォトフレームのお話の続きです。 とりあえず、スライドショーの機能が使えることが分かって何よりなんですが、このスライドショー、ただ順番に写真を表示させるだけでなく、バックでグランドのミュージックを流すことだって可能です。 いや、僕は静かに写真だけを眺めたいんだけどぉ。…という人は、流さないようにすることも可能なんですが、その設定はメニュー画面で選択することが出来ます。

分かりやすい日本語メニユー♪

 バツクグランドミユージツクオン! 半角カナなんか使って文字化けしないか心配なんですが、台湾メーカーに正しい日本語表記まで求めるのは、ちょっと酷ですからね。 ま、何となく意味は分かるので大目に見てあげましょう。 台湾メーカーの名誉のために言っておくと、もっと短い日本語で全角カタカナが使える場面では、ちゃんと 「ッ」 などの小さい文字も使われていたので、まんざらアホというわけでもなさそうですしー。 で、バックのグランドなミュージックとして、FMラジオを選択する場合は、それほど話は面倒でありません。 付属の外付アンテナを接続しなければならないのがちょっと面倒なんですが、ただジャックを差し込めばいいだけなので、メカに疎いおばちゃんでも大丈夫。 いや、多分。 問題は音楽モードを選択した場合なんですが、この場合、自前で音楽のデータを用意しなければなりません。対応しているフォーマットは MP3WMA ( DRM非対応)、WAV で、対応ビットレートは 32Kbps〜320Kbps でありますかー。 僕の場合、手持ちのCDを片っ端からリッピングして MP3に変換してやるから大丈夫なんですが、 DRM非対応ということは、ネットからダウンロードした奴とかは駄目っぽい? “見裸鍵” を使えば大丈夫? 個人的には何も困っていないので、深く検証するのはやめておきますが、とりあえず僕は MP3のデータを入れたSDカードを本体のスロットルに入れて、内蔵メモリにコピーしてみることにしました。 で、 “Music” モードにすると、こういう画面が出てきました。

分かりやすい音楽ファイル選択画面♪

 ここから聞きたい曲を選べ。…ということなんでしょうが、ん?ファイル名がちょっと変? も、もしかしてこれ、最長8文字までしかファイル名が使えないとか? そういえば内蔵メモリにコピーした写真データも同じようなファイル名になっていたし、今どき、ちょっと信じられないような仕様でありますなぁ。。。 音楽モードでは画面の左側に写真、右下には時計が表示されて、その上にはアルバム名とかアーティスト名とか曲名などが出てくるんですが、生意気にもちゃんとタグには対応しているようで、こちらのほうの表記は大丈夫です。 となればファイル名が化けたところで、実用上はさほど問題ないんでしょうが、僕、こんな変なファイル名、やだ! ということで、内蔵メモリーには写真データだけを入れることにして、音楽データはSDカードにデータを入れて、本体に挿しっぱなしにすることにしました。 ちなみにこの機械にはCFカードSDカードmicroSDカードが使えるスロットがあるんですが、このうち microSDのスロットは M2カードと共有になっているみたいです。 何、そのカード?…と思ったら、あ、メモリースティックマイクロなんですか。 そんな個人的にはどうでもいいカードと共用にしたせいなのか、microSDが非常に挿しにくくなっているんですが、挿しにくいわ、挿したが最後、今度は抜けなくなるわで、もういいっ! 変換アダプタを使ってSDカードのほうに挿すっ!

 ということで、内蔵メモリ=写真、SDカード=音楽の分業体制で行くことにしたんですが、この方式には少し問題があることが判明しました。併用出来ないんですよね、これがまた。 写真を表示させるのにメディアとして内蔵メモリを選択すると、スライドショーに用いる音楽ファイルも同じ内蔵メモリから探そうとするんですよね。 逆にSDカードの音楽データを再生しながら画面の左に写真を表示させようとしても、カードに写真データを入れてないと、駄目。 もういいっ! 何となく買ってはみたものの、特に使い道が無くて遊んでいる16GBのCFカードに写真も音楽もブチ込んで、使うっ!内蔵メモリは全消去するっ!SDカードは抜くっ! いやぁ、せっかく内蔵メモリがあるというのに、使えない奴ですなぁ。。。 ま、写真と音楽を含めて2GBもあれば十分だしぃ、ファイル名が化けるのも別に気にならないしぃ。…という人なら、それでいいんでしょうけど。

 ということで、USBで本体とパソコンを接続して内蔵メモリの写真データを吸い上げてCFカードに転送し、SDカードの音楽データのほうもCFに移動させました。これでスライドショーとBGMを両立させることが可能になったんですが、で、音楽プレイヤーとしてはどういう再生モードがあるのかと思ったら、ノーマル再生1曲リピート全曲リピートランダム再生フォルダノーマル再生フォルダ内リピートフォルダ内ランダム再生。…と、メニューはこの上なく豊富。 フォトフレームのおまけ機能とは思えないほどちゃんとしていて、喜ばしい限りです。 僕はアルバム単位でサブフォルダを作って音楽データを管理しているんですが、フォルダ内と全曲とで、それぞれノーマル、ランダムが出来るというのはポイントが高いです。特にランダムプレイが嬉しいですなー。 僕はつい数ヶ月前まで、断然 “1枚のアルバムを1曲目から順番に聴いていく派” だったんですが、ふとランダムに目覚めてしまったんですよね。 …という話は ここ を見て貰うとして、今回も無論、再生モードは全曲にしておりました。 乱数の乱れ方が適当で、同じ曲ばかり出てくるのではないかという懸念もあったんですが、実際のところ、そういうレベルの話ではありませんでした。 ランダム再生を選んでいる筈なのに、どういうわけだか、フォルダ内ランダムになってへん? 何か、同じアルバムの曲ばかり出てくるように思えてならないんですけどー。 いろいろ試してみたんですが、何だかよく分からくて、もういいっ! サブフォルダはやめるっ!

 CFカードには写真と音楽の両方をブチ込むので “PHOTO” と “MUSIC” というフォルダを作ったんですが、アルバム単位で作っていたサブフォルダをやめて、曲単位で “MUSIC” の中にブチ込んでやることにしました。ジャズばかり300枚分くらいあったので、かなり大変な作業だったんですが、同じ曲名のファイルがあると駄目なので、スタンダードナンバーとか、いちいち名前を変えなければならんのですよね。 「サマータイム」 など、“Summertime.mp3” を始め、“Summertime-1.mp3” から“Summertime-10.mp3” まで出来てしまって、そんなに誰も彼も 「サマータイム」 ばっかり演奏するなぁ!…と思わずにはいられません。 ちなみにスランドショーのほうは “入れたもの順” っぽかったんですが、音楽のほうは “名前順” に並べ替えられるっぽい? この辺りの規則が今ひとつよく把握出来ないんですが、ま、僕はどちらもランダムにしているので、別にどうだっていいんですけど。 音楽ファイルの1曲目にはダミーを入れたので、いつも同じ曲から始まる症状は回避することが出来ました。 が、スライドショーのほうは今のところ対処の方法がなく、いつも同じ写真…というか、絵から始まってしまうんですけどー。 最初、『塩サバ通信』 のデータを入れてあるSDカードから転送したんですが、その結果、電源を入れると必ず こいつ が出てくるようになってしまいました。

 ということで、続いては動画機能です。 僕がこいつを “ついで買い” する気になったのは、動画も見れるやん♪…というところにあるんですが、いいですよね、動画。 動画のどういうところがいいのかと言うと、画が動くところがいいです。 静止画だと画が静止していて、ちっとも動かないですからね。 スライドショー機能を使えば、物凄く動きの遅いパラパラ漫画程度には動くんですが、どうせならもっとダイナミックに動いてくれたほうがいいと思います。 動画なんかパソコンで見ればエエやん。…という意見もあろうかと思うんですが、デスクトップだと寝転びながら見るにはちょっとツライものがあるんですよね。 なら、ノートパソコンで見ればエエやん。…という意見もあろうかと思うんですが、僕は普段、ノートはぜんぜん使っていないので、わざわざ鞄から出して、電源コードを接続して、立ち上げたりするのは面倒です。 そこで携帯動画プレイヤーを買ったりもしたんですが、ずーっと手で持っていると、せっかく寝転んでいても腕が疲れるし、内蔵スピーカーでは音が小さくて聞こえにくいし、かといってヘッドフォンだと寝返りしにくいしー。。。 が、このデジタルフォトフレームなら大きさも手頃だし、床の上に置いて見られるし、一応はステレオのスポーカーだって内蔵しているし、いいぢゃん♪…というので、思わずポチってしまいました。 結果、満足度のほうはどうかというと、うーん、まあまあ?

 内蔵スピーカーの出来は、お世辞にもいいとは言えないんですが、少なくとも音量だけは必要十分です。音楽を聴く時はヘッドフォン端子を使って、別置きのポータブルスピーカーに接続することにしたんですが、動画程度なら本体だけでも大丈夫。 ディスプレイは7インチで 800×480だから、まったく問題なし。 ただ、対応している動画のフォーマットがちょっとアレなんですよねー。

PF720は以下の条件を満たす動画の再生に対応しています。

1.ファイル拡張子 AVI、3GP、MPG、MP4、MOV
2.ビデオコーデック Motion-JPEG、MPEG-1、MPEG-4 ( DivX または XviD )
3.オーディオコーデック MP3、WMA、WAV ( PCM または IMA-ADPCM)
4.動画解像度 720×576以下 ( Motion-JPEG ファイルの場合は 640×480 以下 )
5.フレームレート 30fps以下

※ 上記条件を満たしても、場合によっては再生できない動画ファイルもあり、全ての動画ファイルの再生を保証するものではありません。


 …との事なんですが、この拡張子とかコーデックというのがですね、未だによく分からんのですよねー。 とりあえずのところ、NIkon の “D90” で撮ったムービーは大丈夫でした。 確か、 Motion-JPEG が、どうのこうのと書いてあったので、たぶん大丈夫かな?…と思っていたんですが、やはり大丈夫でした。ちゃんと画は動いたし、音だって聞こえました。 所詮はデジタルフォトフレームなので、デジタルカメラで撮った動画が見れれば、それで責務は果たした言えるんですが、どうせならもっと色んなタイプの動画を見たいですよねー。 例えば “YouTube” や “ニコニコ動画” から落としたヤツとか。 “FLV” は端から駄目だと思うんですが、 Craving Explorer を使えば、 AVI とか、 MPEG とか、 MP4 とかに変換してくれますもんね。 ということで、ずーっと前に落として “AVI” に変換しておいた 「探偵!ナイトスクープ」 などの動画ファイルをSDカードに入れて、試してみることにしました。

サムネイルで表示される動画選択画面♪

 “Video” モードにすると、“Photo” モードと同じく、6×4=24個のサムネイルが出てくるので、そこから好きな動画を選んで再生することになるんですが、ファイルによっては真っ黒だったり、水色だったり、地図のような柄だったりして、今ひとつよく分かりませんなー。 ファイルを選択すれば画面の上にファイル名が表示されるんですが、 “探偵ナイトスクープ …ラ 他.avi” とか、途中が思いきり省略されたりして、これまた何だかよく分かりません。この機械で視聴する場合は、短いファイル名に変更したほうが賢明ですな。 で、上記条件を満たしても、場合によっては再生できない動画ファイルもあって、そういう場合はサムネイルが “” になっちゃいます。 同じように “AVI” に変換した筈なのに見れないヤツがいくつかあって、動画と言うのはよく分からなくて、どうもいけません。 で、その他、色んな手段で手に入れたファイルについても試してみたんですが、基本、無変換では駄目だと思っておいたほうがいいでしょう。 上記条件を満たすように色んなアプリケーションを使って、色んな条件で変換してみたんですが、なかなかうまくいきません。 端から “” だったり、絵は見れるのに音が聞こえなかったり、絵が見れて音も聞こえるのに、音ズレが酷くて、見ている途中で、もういいっ!…という気分になっちゃったり。 試行錯誤の結果、ようやくたどり着いたのが、 Xilisoft動画変換 というソフトなんですが、有料なだけに、機能のほうもそれなりに優良? 恐らくフリーソフトでも大丈夫だと思うんですが、僕の場合、次のような設定にすることで、自分なりに納得のいく結果を得ることが出来ました。

Xilisoft動画変換、起動♪ Xilisoft詳細プロフィール設定♪

 いやあ、懐かしいですなぁ、 『EXテレビ』「クイズ1人しか言いませんでした」 。 1993年の放送ですか。さばクンは25歳でしたなぁ。 同じ “AVI” でもコーデックが “DivX” だと音ズレがひどいように思えてならないので、 “XviD” というのにしてみたら、よくなりました。 “DivX” と “XviD” 。 ただ逆さまにしただけやん!…としか思えないんですが、僕の中では“XviD”の完勝!…という結果に終わりました。 いや、たまたまそうなっただけの話かも知れませんが、とりあえず結果オーライということで。 で、この動画再生機能、基本的にはなかなかよく出来ていると思うんですが、いくつか問題点もあります。どういうところが問題なのかというと、まず拡大再生が出来ないところが問題です。 320×240の動画だと、真ん中のところに小さく表示されるだけで、せっかくの7インチが無駄になってしまいます。 で、次。 早送りや巻戻しが出来ないところも問題です。レジューム機能も無いしー。 これはかなり大きな問題でありまして、今から思えば拡大再生が出来ない事など、さほど大きな問題では無かったな。…と思えてくるほどなんですが、10分程度の作品ならともかく、2時間くらいの大作ともなると、ちょっとツライですよね。 ま、レジュームは無くても一時停止は出来るので、鑑賞途中で便所に行ったり、飯を食ったりというのは大丈夫なんですけどね。 ただ、途中で何となく時間が気になって時計モードに切替えたりすると、二度とは途中から見れなくなってしまうので、注意が必要です。 『きんぎょ注意報!』 なら、オープニングの 「わぴこ元気予報」 を最初から聞かされることになってしまいます。  “Xilisoft動画変換” には分割という機能もあるので、10分単位くらいで分割するというのもひとつの手かも知れません。 ヤル気があるなら動画編集ソフトでオープニングとエンディングをカットして、1話と2話で分割するというのがベストなんですが、僕はそこまでのヤル気はありません。

 分割したファイルを連続して再生することも可能なんですが、普通にSDカードとかにコピーすると、大抵、思った順序とは逆に並べ替えられることになってしまいます。嫌がらせとしか思えないほど、間違いなく間違った並べ方をしてくれるんですが、でも大丈夫。 UMSSort というソフトを使えば問題はすべて解決します。 もともと、USBマスストレージのオーディオプレーヤーの曲順を並べ替えるために作られたソフトなんですが、パソコンにカードリーダーで接続されたSDカードの動画ファイルの再生順を並べ替えるたりするのにも、普通に使えます。 プレイヤー側で名前順とかに勝手に並び替えられるとまったく意味がないんですが、 “入れた順” になっちゃう性能の悪いプレイヤーには極めて有効です。 とまあそんなことで、動画再生機能に関しては、以上です。

 最後に “時計・カレンダー機能” について簡単に触れておこうと思うんですが、“Calendar” モードにすると、画面の右上にカレンダー、右下に現在時刻が表示されます。時計のほうは昭和50年代初期によく見かけた “液晶表示ではないパラパラ機械式デジタルもどき時計” みたいなデザインになっておりますな。敢えてノスタルジック感を出そうとしたんですかね? 12時間/24時間表示の切換も可能で、目覚まし機能だって付いてるし、ま、普通に時計だと思います。 カレンダーのほうはシンプルなデザインで、日曜始まり/月曜始まりの切換が出来るのはいいですな。 が、祝日が表示されないところはよくないですな。 ま、台湾メーカーに日本の祝日の表示を求めるほうが間違っているのかも知れませんが、その変わり、自分の好きな日に印を付けることが出来るのは悪くないと思います。マークは誕生日、パーティ、デートの3種類。 向こう10年間、デートの予定など、ひとつもないわい!…と、やさぐれた気分になったりもするんですが、このデートのマークが見た目にはいちばん地味なので、普通の祝日にはコイツを付けておくというのが賢明だと思います。 で、このマーキング作業をしていて気付いたんですが、CFカードやSDカードに腐るほどファイルが入った状態でこういう作業をやろうとすると、死ぬほど反応が鈍くなりますな、この機械は。 リモコンのボタンを押して画面が切り替わるまで、5秒くらいの間が空くんですよね。イライラして精神衛生上好ましくないので、カードを抜いた状態でマークを付けるようにしましょう。

 “Calendar” モードでは、画面の左側に壁紙かスライドショーかを表示させることが出来るんですが、ただ、画面の右側にカレンダーと時計が出ている関係上、そのスペースはかなり正方形っぽくなっております。 普通の写真だと、左右がかなりトリミングされることになります。 さほど気にはならない事も多いんですが、構図によってはちょっと嫌だったりします。 携帯で撮った写真ばかりなら、ちょうどいいのかも知れませんけどね。 手持ちのネタで、何か正方形っぽいヤツはないか?…と思って探してみたら、ちょうどいいのがありました。

お洒落なカーシガレット充電器♪

 jazz giant のジャケ絵〜♪ 初期のものはサイズも小さいし、何より絵の出来がひどいので駄目なんですが、 ここ から先は鑑賞に堪えるのではなかろうかと。 ということで、ジャケ絵ばかり内蔵メモリに転送することにしました。 “Music” モードでは、このカレンダーの部分がアルバム名・アーティスト名・曲名などの情報に変るんですが、音楽データのほうも内蔵メモリにコピーして、自分で書いたジャケットを眺めながら演奏に耳を傾けるというのも、ちょっとオツかもー? とまあ、ところどころ、台湾やなぁ。…と思わずにはいられない箇所もあったりするんですが、慣れればソレなりにアレだったりするし、値段のわりには大健闘♪…と言える、そんなデジタルフォトフレームなのでありました。 内蔵メモリとCFカードとSDカードの併用が出来ないのがちょっとアレなんですが、動画を見ながら写真を見たり、音楽を聴いたりすることはまず無いと思うので、

 CFカード : 写真+音楽  SDカード : 動画  内蔵メモリ : ジャケ絵

…と、使い分けて楽しみたいと思います。


( おしまい♪ )


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