『 続々々・Zaurus SL−C760 (SHARP) 』




 ということで、“Zaurus SL-C760”の周辺機器に関する検証@第2弾です。とりあえず周辺機器を今回で片付けて、2回ほど他の機器のレビューに走って、しかる後に“りなざう用ソフト”の検証に入ろうかと思っているんですが、とりあえずこの写真を見てください。

周辺機器(その1)♪ 周辺機器(その2)♪

 えーと、まずは“ボイスレコーダーキット”でありますが、これは前回にもチラッと触れたように“プラグインマイク”と“イヤホンマイク”のセットであります。“イヤホンマイク”というのはどういうものなのかというと、イヤホンにマイクが付いたもの。ま、簡単に言ってしまえばそういうことになるんですが、構造自体もとっても簡単でありまして、片耳用のとってもチープなイヤホンの途中にマイクがぶらさがっている。そんだけ。…といったものでございます。敢えて写真に撮るだけの価値があるようにも思えないので今回は無視しておきましたが、ミスタートンカチで一番安い携帯電話用のハンズフリーキットを買ってくれば、きっとこんな感じのものであろう。…と思われるような代物でありました。下手をすれば百均ショップでも手に入るかも知れません。で、僕が欲しかったのは無論こんなものではなくて、“プラグインマイク”のほうだったんですが、これはいいですな。要はザウルスのイヤホンプラグのところにインして使うマイクなんですが、余計なヒモがない分だけ場所を取らなくていいです。で、これをいったい何に使うかというと、“Zaurus SL-C760”に標準で装備されている“ボイスレコーダー”というソフトを利用する際に使うんですが、会議講習公衆便所など、この機能が使えそうなシチュエーションというのはいくつかありますよね。とりあえず僕は便所に持ち込んで、隣の個室で「うーん。」とうなっているおじさんの声を収録しようか?…と思ったんですがアホらしいのでヤメにして、とある役場で開催された工程会議の場に持ち込みました。やってることがもの凄くマトモでありますが、僕だって普段はごく普通の社会人として生活しているわけなので、そうそうボケてばかりもいられないわけでありまして。で、僕が心配していたのはプラグインマイクの感度なんですが、もしマイクから30センチくらいの範囲の声しか拾えないとなるとほとんど意味をなさず、最悪の場合はイヤホンマイクに切り替えて、「コンサルの先生は、“塩サバ物産からはまったく書類が提出されておらず、なってませんなぁ。”…と発言しておられます。」 と、人様の発言を代弁して録音するという、かなり面倒な事態になりかねません。僕は大便は別に嫌いではないんですが、代弁というのは大の苦手でありまして、そういう事態だけは避けるべくマイク感度を“MAX”にしてコトに臨んだ次第ですが、いや、ぜんぜん大丈夫でしたな。総勢10名ほどが長机を囲むというスタイルの会議だったんですが、僕の席からいちばん離れたコンサルの先生の苦言もしっかりとキャッチされておりました。これなら議事録を作成する時、大いに助けとなりますなぁ。

 が、問題なのはその録音時間でありまして、最大で約40分というのは、なんとも心もとないものがありますなぁ。実際問題、塩サバ物産(仮名)に対する苦言が長引いたのが災いして工程会議はとても40分では終わりそうもない気配でありまして、仕方がないので途中から録り直そうと思ったんですが、メモリーはもうほとんど一杯になっておりました。ボイスレコーダーのデーターはザウルス本体のメモリーでもSDカードでもCFカードでもどこでも好きなところに記録できるようになっていて、僕は128MBのCFカードに入れるように設定していたんですが、この容量にして、わずか40分っ!ボイスレコーダーって、思いのほかメモリー食いだったんですなぁ。…と愕然としてしまった次第でありますが、いやどうも音質の設定がハイレベル過ぎたみたいなんですけどね。ボイスレコーダーのオプションには“音質”という項目があって、よくわからんので“24,000Hz 16Bit”というのにしておいたんですが、これがそもそも間違いだったようです。この設定を最低レベルの“8,000Hz 8Bit”まで下げたところ、録音可能時間は4時間強まで増えました。これならまずまず実用レベルと言えるのではないでしょうか。ま、せっかくの先生のお声が最低音質になっちゃうのが難点なんですが、聞き取り不能になる程でもないので少々のことは我慢してもらいましょう。ウチの営業所の所長代理の声なんてものは、“1Bit”で“1”か“0”かさえ判別出来ればいいような気もするしぃ。

 ということで、続いては“CFカード型PHS”です。僕は今までジョルナダ用にと思って買った“PCカード型”のやつを持っていたんですが、んなもん、ザウルスでは使えないので、これを期に機種変更しちゃいました。ナンバーワン、ナンバーワン♪…の“Air H”でありまして、いやあ、“CFカードタイプ”というのは小さくていいですなぁ。もっと小さい“SDカードタイプ”というのも出ておりますが、あれはアタマの部分がでかくて何だかバランスが悪く、僕の美意識にはそぐいません。で、NECインフロンティアの何とかという奴を買ったんですが、“ぷちぽんギャル♪”(←前回このコーナーに登場)がテキパキと更新手続きをしてくれましたので、いやあ、よかったですなぁ。で、早速、“Zaurus SL-C760”でインターネットに接続できるように設定作業に取り掛かったわけでありますが、僕の技量を持ってすれば楽勝でありました。メカに極めて弱いおじさんの技量を持ってすれば、その作業はかなり難航を極めるであろうことが懸念されますが、ま、少なくともジョルナダのネット接続設定よりはマシではなかろうかと。アレは根が“あっち製”なので取扱説明書の日本語がわかりにくく、設定方法の根本的なところも日本人には馴染みにくいところがありましたからね。ま、プロっぽいといえばそれまでなんですが、でも、ヒンジの部分が壊れて接着剤固めの筆ペン塗りになっちゃったし、そういえばザウルスも最近、ディスプレイの回転部から嫌なきしみ音がするようになってちょっぴり心配なんですが、とりあえずバターでも塗って潤滑性を高めたほうがいいっすかね?

 で、“Zaurus SL-C760”に標準装備されているブラウザは“Net Front v3.0”というヤツなんですが、正直、僕はザウルスでやるインターネットというものに、まったく何の期待もしておりません。ちなみに僕のネット・デビューは“カラーザウルスに携帯電話をつなげる”というスタイルだったんですが、何せ“9600bps”でしたからねぇ。すけべ画像を1枚落とすのに3分くらいかかるのが常でありまして、画面は小さいし、フレームには対応してないし、掲示板に書き込みをしようとすれば3行くらいしか書けないし、とにかくまあ、ロクなものではありませんでした。が、時代というのは着実に進歩していたんですな。“128kbps”という通信速度は、すけべ動画をダウンロードしようなどと 思わない限りは充分に実用レベルだし、ブラウザの性能もかなりマシになってるし、それに何より“640×480”という画面サイズは、今までのPDAの常識を超えた快適さをもたらせてくれます。いやあ、使えるレベルですなぁ。が、これでもまだ通信速度には不満が残る。…という人がいれば、LANに走るという手もあります。CFタイプの無線LANカードというのが市販されておりますので、資金料に余裕のある人は勝手に買ったらエエがな。僕の場合、そこまで思いきることが出来なかったので、CFタイプの有線LANカードというので我慢したんですが、写真でいうと右側のほうに写ってますね。ケーブルを接続する部分が必要以上に馬鹿でかく、いや、もしかしたらこれだけの大きさにしなければならないだけの必要性があってこの大きさになったのかも知れませんが、回路的にはより一層複雑であろうと思われるPHSカードより遥かに馬鹿でかいのには、ちょっとビビリました。あ、先ほど書くのを忘れておりましたが、僕の買ったCFタイプのPHSはPCカード用アダプタが付いておりましたので、ノートパソコンなんかでも使えます。で、どうしても邪魔になりがちなアンテナを取り外せるようになっておりまして、その場合は自動的に内部アンテナに切り替わるので、よほど電波状態の悪いところでなければこの状態で充分に使えます。ナイスなアイデアだと思いますね。ただ、アンテナを取り付ける時には取り外すことになる超ミクロな蓋は、まず100%の確率で紛失することになると思いますが、ま、それくらいのことは諦めるより他ありませんね。で、有線LANカード無線LANならまだしも、んなもん、何の役に立つんや?…という気もしたんですが、とりあえず安かったので買ってみたところ、意外と便利なものでありましたな。ファミリータイプで最大10Mとはいえ、腐っても“Bフレッツ”。128Kとは桁違いの速さでありまして、ダウンロードソフトにしろ、文庫本のデータにしろ、パソコンでダウンロードしてザウルスに転送する手間を思えば、よっぽど“直ダウンロード”するほうが楽でありまして。これでもう、ザウルスですけべ動画…というのも夢ではなくなったわけですね。いやあ、いい時代になったものですなぁ。

 で、先ほども話に出てきたパソコンからザウルスへのデータ転送なんですが、ザウルス付属のCDに入っている“ザウルスドライブ”というソフトをパソコン側にインストールする必要があります。で、パソコンとザウルスを付属の専用ケーブルで接続してくださいね。パソコン側はUSBにブッさせばいいんですが、ザウルス側のコネクタは特殊形状なので専用のケーブルが必要となります。が、標準で付いてくるケーブルと言うのがこれまたクソ邪魔くさいんですよね。太いし長いし。僕はかねがね、太さや長さというものは用をなすに足る必要最小限のモノでいい…という主張を繰り返しているわけでありますが、ああん、短くて小さくて、満足出来ないのぉ。…って、贅沢言うな!…と思ってしまうんですよね。が、モバイルの世界では反対に軽薄短小が持てはやさせるわけでありまして、僕はその傾向を大いに評価しているんですが、このザウルス付属の標準ケーブルは世の中の趨勢を反映していないと言わざると得ません。さ、そんな時は通販ですね。このコーナーでも御馴染みの Mobile専科に、いいモノがありました。“パソコン接続ケーブル<SL-UC1>”って、いや、これは優れモノですな。30センチというのはちょうど使いやすい長さだし、ケーブル自体も細くて、くるくる巻いてもまったく邪魔になりません。これなら筆箱とかにも気軽に入れておけますよね。おまけにUSBから電源が供給されてザウルスの充電が出来るというのもありがたいところです。もっとも電流は極めて微弱で、充電池が自然放電しちゃう分をかろうじて補填するだけの充電能力くらいしかないものと思いますが、ま、電池が減らないだけでもかなり有難い機能ではありますな。ただ惜しむらくはケーブルの色のセンスの悪さでありまして、おとなしく黒とかにしてもらったほうが、僕の美的感覚を損ねずにすむと思うんですが、ま、持っているだけで末代までの恥さらし…というほど酷くはないので、我慢できない範囲ではないんですけどね。で、パソコン接続ケーブルとしてはもうひとつ裏技がありまして、それは何かというと Mobile専科のこっちのほうに掲載されている“Zaurus SL-A300”用の“USBアダプタ<CE-UA1>”を使うという方法なんですけどね。これは本来、“Zaurus SL-A300”の本体があまりにもペラペラでACアダプタのプラグやUSBケーブルを接続するだけのスペースがなく、苦肉の策として生み出された情けない生い立ちの部品でありまして、“Zaurus SL-A300”を使う際には実に邪魔くさいものだったんですが、これを“Zaurus SL-C760”に用いると思いのほか便利だったりします。これがあれば世間一般で極めてよく用いられている、片方のジャックの幅が7ミリ程度のミニサイズのUSBケーブルを使うことが出来るんですよね。この手のケーブルは外付けのハードディスクやテンキーなんかに付属しておりますので、コネクタ1個あればケーブルを共有することが出来るわけです。ついでに言うと、このコネクタにACアダプタのプラグを接続してザウルスを充電することも可能でありまして、ま、“SL-C760”の場合は本体に接続用のジャックがあるので特に必要性はないんですが、USBケーブルは側面、ACアダプタは背面ということになると、持ち方によってはケーブルが邪魔になったりします。そういう場合はこのコネクタを利用して、ケーブルを側面にまとめてみましょう。うん、とってもスッキリするね♪…という気がしないでもないと、僕は評価しております。

 では最後に外部スピーカーを紹介しておきましょう。前回、ミスタートンカチで買ったプラグ直結型の外部スピーカーを紹介したと思いますが、いや、アレは駄目です。カスのような音しか出ません。やはりパソコン用のちゃんとした外部スピーカーがないと駄目かぁ。…という思いがフツフツと沸き起こってきた次第でありますが、おっ!ちょうどいいのがありますな。いや、 コレ なんですけどね。たかが外付けのチンケなスピーカーの分際で1万円弱という価格はどうかと思いますが、普通のパソコン用スピーカーに比べるとコンパクトで持ち運びに便利だし、電池でも使えるし、悪くはないかな?…という気がしないでもありません。で、試しに買ってみたら、ま、確かにそこそこはコンパクトだし、音もそこそこ聴けないことはないくらいのレベルには達しているし、デザイン的にも決して褒められたものではないような気もするんですが、そこそこではあるし、ただACアダプタが必要以上に大きくてコンセントも邪魔なくらいクソ長いのが欠点なんですが、ま、全体的にみてそこそこの商品ではありましたな。普段はデスクトップ・パソコンの外部スピーカーとして活用しておりますので、とんでもない無駄なものを買ってしまった。…という後悔は決してしておりません。いい商品じゃないの!…と自分に言い聞かせて自分を納得させている次第でありますが、いやこれがもし1980えんくらいだったら、広く皆様にオススメしてもいいんですけどねぇ。ちなみにMP3プレイヤーとしての機能を組み込んだ こういうの もあって、発想としては面白いかな?…という気がしないでもないんですけどね。

 ということで“ザウルスねた”はとりあえず一休みして、次回はまたちょっと違った商品のインプレションをお届けしようと思っております。んじゃ。

( とりあえずおしまい♪ )


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