『 探偵!ナイトスクープ (Vol.2〜4) 』


探偵!ナイトスクープ

(2008年01月05日更新)

 このコーナーを更新するのもかなり久しぶりになりますが、えーと、ほぼ半年ぶりということになりますかね?僕がサボっている間にも 『探偵!ナイトスクープ』 のDVD化は着実に進んでおりまして、去年の12月の時点で “Vol.8” まで発売となっております。一方、僕のレビューのほうはどうなっていたのかと言うと、半年前にようやく “Vol.1” が終わったところでありまして、このペースで行くと僕がヤングな若者であるうちに完結させるのは、ほぼ不可能ではないかという気もしてきました。僕も今年の3月で40歳になりますからね。さすがに40の大台を越えると、ヤングな若者を自称するのもちょっぴり戸惑いを覚えてしまいそうなんですが、人生80年として、ちょうど折り返し地点ということになりますからね。後はもう落ちる一方で、この先、楽しいことなど何も無かったりするに違いないので、30代のうちに何とかしなければなりません。こんな基本的にどうでもいいDVDのレビューも、さっさと片付けておきたいところです。 とまあそんなことで、今回、Vol.2〜4までの3巻をとりあえず片付けておきましょう。


  『 探偵!ナイトスクープ Vol.2

《収録エピソード》

 「マネキンと結婚したい!」 「カメムシと文さん」 「噛みつく犬と散歩」
 「コーヒー牛乳への旅」 「屋根裏の巨大生物」 「素晴らしき車椅子の旅」
 「桂小枝の爆笑小ネタ集」


依頼者が愛してしまったマネキン♪

 ホラー物あり、動物モノあり、感動モノあり、小ネタありと、なかなかバラエティに富んだ内容でありますな。この中で、タイトルを見ただけであまり期待を持てそうになかったのが “マネキン” と “噛みつく犬” なんですが、 “リアルドールさちこ” ならともかく、普通のマネキンにはまったくソソられるものがありませんからね。マネキンと結婚したい!…って、とてもまともな依頼とは思えないんですが、これがもしマネキンでなくて 「タ○キンと結婚したい!」 というのであれば、ま、それはそれでやっぱり変な依頼だという気はするんですけど。ジャズ・ピアニストの秋吉敏子はルー・タバキンという人と結婚したりしてるので、まったくあり得ない話ではないんですが、一方、依頼者の26歳のギャルはですね、5年前の夏、亀岡の酒造店の2階にある小さな博物館で展示物のマネキン人形を見た瞬間、恋に落ちてしまったと。調査の結果、そのマネキンは既にマネキン問屋に引き取られてしまったことが判明し、依頼者と探偵の間寛平はそのマネキン問屋に向かうわけなんですが、そこで2人が目にしたのは夥しい数のマネキンなのでありました。伊集院健も柔道着を着ていないとまったく誰なんだか分からなかったりするんですが、果たしてこの膨大なフリチンのマネキン達の中から、依頼者は意中のカレを見つけることが出来るのでありましょうか? 誰もが、無理やろ!…と思わずには言られない困難な状況の中で、僕たちは愛の奇跡を目の当たりにするのでありました。いやあ、衝撃的な映像でありますな、こりゃ。

 で、次。 “カメムシ” 。 世の中には 「怖いもの見たさ」 という言葉があるんですが、それと似たような心理で 「まずいもの食べたさ」 や 「臭いもの嗅ぎたさ」 というのあったりしますよね。誰かが 「カ○リーメイトのゲロ味、めっちゃまずいで!」 という話をしているのを聞くと、僕も一度食べてみたい。食べて 「わっ、マズっ!」 と言ってみたい。そんな欲求が沸き上がってくるのを抑えることが出来なくなったりするんですが、僕は子供の頃、カメムシの臭いというのを一度も嗅いだことがありませんでした。めっちゃ臭いで!…という話を聞いて、一度でいいからその臭いを体験してみたいと切望していたんですが、どんなふうに臭いんですかね?カメ臭いんですかね?それともムシ臭いのでしょうか? 僕のイメージでは、ウンコ臭いのではないかという気がしてたんですが、大人になって初めて嗅いだカメムシの臭いは何だかスースーするようなハーブ系の香りだったのでちょっと意外な感じがしました。もしかしたらそれは全然違った種類のムシの臭いだったのかも知れませんが、文さんというオッサンはですね、カメムシの臭いを嗅いだことがないだけでなく、 「そんなヤツおらへんやろ。」 とか言って、その存在すら認めようとしないんだそうで。 そんな文さんに何とか実際にカメムシの臭いを嗅がすことなく、その存在を認めさせようと、 「カメムシ・スライドショー」 というドキュメンタリーを作って見せるわけなんですが、効果無し。こうなったらもう仕方がありません。実際に臭いを嗅いで貰いましょう。

カメムシを臭がる文さん♪

 まず最初、カメムシが20匹ほど入った狭い部屋に閉じこめられ、最後はカメムシが200匹ほど入った箱を頭から被せられて、いやあ、百聞は一見にしかず…というか、百見は一嗅にしかずでありますなぁ。 というのとで、次。 “噛みつく犬” 。 僕は犬が嫌いです。大嫌いです。どうして嫌いなのかというと、噛まれるからなんですが、いや、実際に噛まれたことはないんですが、もし噛まれたりしたら痛いのは明らかなので、どうしても好きになれないんですよね。…という話を僕はこのホームページの至るところに書いているので、 サバ君の犬嫌は、サバ君のパンツ好きと同じくらいよく知れ渡っているのではなかろうかと。よって 「噛みつく犬と散歩」 というのは、もってのほかだと思うんですが、 「むかつく胃と漢方」 というのであれば、まだ分からんでもないんですけど。 ま、そんなことで期待度は極めて低かったりするんですが、70歳の爺さんからの依頼はですね、息子夫婦の家で飼っている犬を散歩に連れていこうとすると、ずーっとワシの足を噛む。家を出てから帰ってくるまで、ずーっと噛み続けるので、とても散歩どころではない。どうかワシに普通の散歩をさせて欲しい。…と、ま、そういったものなんですけど。 噛むと言っても血が出たり、骨が砕けたり、狂犬病になったりするほど強く噛むわけではなく、半ば、じゃれつくような感じではあるんですが、息子の嫁が散歩に連れてっても全然噛まない。息子や孫は多少噛まれているようだが、ワシだけはかなりしつこく噛まれ続ける。どうにかしてくれ!そういう状態だったりするわけです。これはもう、どうにかしなければなりません。

 で、実際に散歩の様子を見ると、この飼い犬のペコちゃん、頭の中で想像していた状況を遙かに超越する実に見事な噛みっぷりだったりするわけなんですが、確かにこれは散歩とは言えません。犬に噛みつかれながら、ただ移動しているだけです。 で、お母さん (息子の嫁) に変わると、今度は一転してごく普通に歩き始めるわけなんですが、探偵の立原啓祐が散歩させようとすると、最初のうちは普通だったものの、そのうち、やっぱり足を噛まれちゃうことになります。僕のおかんは僕が子供の頃、 「犬に近付いたらアカンで!噛まれるで!」 と、必要以上に恐怖心を煽りたて、僕を犬嫌いの大人に育て上げることに成功したんですが、こうしてみると確かに、犬が噛みつくというのもまんざら嘘ではありませんな。 で、この状況を克服するために様々なアイデアが出されるわけなんですが、例えばこんなのとか。

4本足惑わし作戦♪

 最終的にはドッグトレーナーを呼んでその指導を仰ぐことになるんですが、いや、さすがは専門家ですな。言うこと、やること、全てがもっともらくて、素人考えとは一線を画するものがあるんですが、プロフェッショナルな技のおかげで、問題は見事に解決♪…かと思ったら、最後に思わぬオチが待ち受けていたりして、いや、期待度が低かったわりには意外と優秀な作品に仕上がっていたのでありました。 で、次。 “コーヒー牛乳” 。いや、これは期待が持てますよね。美味しいですもんね、コーヒー牛乳。僕はコーヒー牛乳が大好きです。フルーツ牛乳とどっちが好きかと言うと、んーと、フルーツかな?…という気はするんですが、コーヒーと牛乳とコーヒー牛乳。この3つの中ならコーヒー牛乳がいちばん好きです。普通のコーヒーはちょっと苦いので苦手です。それに比べてコーヒー牛乳は甘いから甘手なんですが、ただ甘ければいいのかというとそういうものではなく、コーヒーと砂糖、コーヒーと牛乳、コーヒーと豆乳という組み合わせなら、僕はコーヒーと牛乳を選びます。甘さというより、乳さ、それも豆の乳さではなく、牛の乳さ、それがコーヒーにはよくマッチすると思います。 で、この依頼、面倒なのでDVDの解説本をそのまま引用させて貰うと、京都市で体操スクールのコーチをしている吉川さんからの依頼。 「教え子の仲良し3人組が50円で買えるとっても美味しいコーヒー牛乳の自動販売機があると教えてくれた。ただし、そこまで行くには子供たちの決めた色んな決まりごとをクリアしなければならず、途中で忍者のように走ったり、水車のように回ったり、とても大変な道のりだった。ぜひとも探偵さんにも体験してもらい、美味しいコーヒー牛乳を飲んでもらいたい。」 …というものだったりするんですけど。

 ま、子供って、よくそういう事をやりますよね。 気分はいつも川口浩探検隊!…というか、ま、この依頼を受けた探偵が松村邦洋というのがほとんどオチのようなものなんですが、まず最初の関門は幅が2m40あるという水路を、こっちからあっちへ跳んで渡るという、そういうかなり無茶なものだったりするんですけど。仲良し3人組の1人目はさすが体操スクールの生徒というだけあって、軽々とジャンプを決めてくれます。ま、2人目はかなり “いっぱいいっぱい” だったりするんですが、こんなの、はっきり言って、まっちゃんには無理。何故だか一緒について来た近所のおっさんにも無理。サバ君にも無理! こんな事させられるんやったら、別にコーヒー牛乳なんかいらんっ! スーパー一号館でフルーツサワー買って飲むから、いいっ! いや、好きだったんですよね、フルーツサワー。 ヤクルトを巨大化したような容器に入っていて、3本パックになって売ってるヤツ。 その後もお子様3人組の、さすが体操スクールや!…といった軽やかな動きと、まっちゃんのドン臭さとの鮮やかな対比が描かれる分けなんですが、肝心のご褒美のコーヒー牛乳は、正直、それほどソソられるようなものではありませんでしたけど。やっぱり僕、フルーツサワーを飲むから、いいやぁ。 ということで、次。  “屋根裏の巨大生物” 。 わが家の屋根裏に謎の生き物が棲みついた。かなりデカい。何とかその正体を突き止めて、出来ることなら殺すことなく、穏便に出ていって貰いたい。 ま、そういった依頼であるわけなんですが、屋根の裏に住んでる巨大生物と言えば、まず最初に思い浮かぶのがバイオリン弾きですよね。いや、あれは屋根裏ではなくて、屋根の上ですか。屋根の上でバイオリンを弾いたりして、やーね。…と、近所の評判はあまり芳しくなかったりするんですが、屋根裏に棲息しているとなると、これはもう、ネズミでしょう。かなり巨大ということになると、めっちゃ巨大なネズミだったりするとか。カピバラちゃいますかね? というのが僕の予想だったんですが、調査の末に明らかにされた、その謎の生物の正体は…!?

 ということで、次です。 “車椅子の旅” 。 大阪府の主婦・石村さんからの依頼。「14歳になる娘は車椅子に乗る身体障害者。愛媛のおばあちゃんの家まで一人旅をしたいと言い出した。その夢をかなえてやりたいが、親である自分がそっとうしろから付いていったら、きっと我慢できずにぜんぶ手伝ってしまう。探偵さん、娘の一人旅に力を貸して」 …とまあ、そういう話なんですが、いや、これは僕も他人事ではありません。街でたまに車椅子に乗った人を見かけて、大変そうやなぁ。…などと、他人事みたいに思っていたら、ある日突然、脚の骨を折って、しばらく車椅子での生活を余儀なくされることになってしまったんですが、いや、車椅子の旅というのは大変でした。どこに行ったのかというと、自分の病室と便所の間を往復するという、そういう旅だったんですが、スロープも段差も無い病院の廊下でさえ、病室の外に出されたポータブル便器とかにぶつかりそうになるんですよね。便器はさっさと片付けんかいっ!

 かくして、大阪から近鉄とJRと船と、それからもう一度JRに乗り継いで、愛媛県は伊予三島を目指すことになるわけなんですが、探偵の北野誠は時には自らも車椅子に乗ってその大変さを共有しつつ、時には彼女のサポートをし、駅員や街ゆく人の助けも借りながら、旅は進んで行きます。かなりベタではあるんですが、正直、ちょっぴり感動的です。無事、ゴールにたどり着いた時は、おもわず瞼の裏がウルウルしちゃいましたが、ポータブル便器を出しっぱなしにしたくらいで文句を言って、ゴメンな!…と、ちょっぴり自分が大人になったりもしたのでありました。 とまあそんなことで、最後は “小ネタ” です。 この番組に寄せられた依頼は普通、前フリとVTRと締めで、おおよそ1本12〜15分程度にまとめられることになるんですが、すぐに解決出来そうなちょっとした疑問、ちょっとした発見などは “小ネタ集” として、まとめて取り上げられることになります。主に桂小枝が担当することになるんですが、まず最初は 「宮下くん小ネタ」 。いつも小ネタばかりを無数に送ってくる宮下クンからの依頼を3つまとめて取り上げたものなんですが、 「水面に浮く絵」 「3・3・7拍子の道」 「夜になると“くさ〜”と浮き出る山」 というのがソレです。依頼者がヘンな被りモノをしてるのを見た時点で、あ、これ、ちょっとちゃうわ。…と僕は思ってしまったんですが、被りモノというのはどうも僕の笑いのツボからは離れてしまうんですよね。地域限定キティちゃんでも、カニや伊勢エビの被りモノをしてるヤツは今ひとつ好きになれないんですが、ついに出た桑名限定ハマグリキティは、こんなんでよかったっす。 とまあそれはともかく、肝心のネタのほうはどうなのかというと、水面に浮く絵は、ふーん。…といった感じでしょうか? 続く、3・3・7拍子の道路、今ではこれ、わりと知られているネタだと思うんですが、当時はこれがちょっとしたスクープだったんですなぁ。 平和な時代だったんだと思います。で、最後のネタは、ま、見ての通りです。

くさー♪

 僕は森永の “小枝” が大好きです。桂小枝もかなり好きなほうです。公園の小枝も大切にしなければならないと思ってます。じゃ、公園の大枝は粗末にしてもエエんやな。…と、間違った解釈をしたりもしています。そんわけで、この番組ではたびたび見られる桂小枝の暴走も、わりと温かい目で見ているわけでありますが、この 「手のグルグル回しは有効?」 「地震カミナリ火事オヤジ」 「火事場のクソぢから」 の3つは、さすがにちょっと引きましたなぁ。 最初のはアレです。依頼者によると、六甲山のちょっとした崖の上でカメラを構えていたおっさんがバランスを崩したのか、体が斜めになって崖から落ちそうになっていたと。が、両手をグルグル回しているうちに立ち直って、やがて体が真っ直ぐに戻ってきたと。果たして、手のグルグル回しは有効なのか?そういう素朴な疑問に答えたものです。 で、最後のは、火事場のクソぢからというのは本当にあるのかという問題を検証するものなんですが、 “地震カミナリ火事オヤジ” に至っては、もはや依頼が何なのかということさえよく分からなかったりします。いずれにせよ、真面目にやれ!…と思わずにはいられません。 で、最後はお魚・動物ネタが3題。 「ハリセンボンの針は本当に千本あるのか?」 「シカのウンコは丸いが便秘なのか?」 「ヤギが一番好きな紙は?」  ま、ハリセンボンはともかくとして、あとの2つは鹿たん、ヤギたんが可愛いので、動物好きの人なら何とか許せてしまいます。とまあそんなことで、 “Vol.2” は、おしまい♪


  『 探偵!ナイトスクープ Vol.3

《収録エピソード》

 「カーネル・サンダースを救出せよ!」 「淡路島のパラダイス」 「浪花のモーツアルト」
 「キョーレツな寝言おやじ」 「日本一周旅行中の息子」 「人気者の犬のさっちゃん」
 「能勢の昔の恋愛」 「大和川ボート通勤」

 記念すべき第1回目の放送分をはじめ、上岡局長時代の作品が収められているんですが、まずは “カーネル・サンダース” 。 1985年、阪神タイガース21年ぶりの優勝!…って、今でこそ、さほど熱心ではないタイガース・ファンとして知られている僕なんですが、小学生時代はバリバリの巨人ファンでありました。どれくらい熱心な巨人ファンだったのかというと、ピンクレディの 「サウスポー」 という歌は王選手のことを馬鹿にしていて、けしからん!…と、憤っているのを横で聞いて、それは確かに、けしからん!…と思ってしまったほど熱心な巨人ファンだったわけなんですが、ピッチャーでは西本聖が好きでした。 “たかし” という下の名前が読めなくて、僕はずっと “にしもと・ひじり?” と、勝手に呼んでいたんですが、巨人の西本は生八ツ橋とは違ったのか!…ということに気付いたのは、ずっと大人になってからの事でした。そんな僕が阪神ファンに趣旨替えしたのは、ただ何となくという理由によるものなんですが、1985年の優勝の時点では既に転向していたものと思われます。いや、凄かったですよね、巨人の槙原から打ったバース、掛布、岡田のバックスクリーン3連発。中でもこの年は3冠王を取ったランディ・バースの大活躍が光ったんですが、おかげで、優勝が決まったドンちゃん騒ぎの中で、 見た目がよく似ているケンタッキー・フライド・チキンのカーネル・サンダースの人形が、 「バースや!」 というので強奪され、胴上げされた挙げ句、道頓堀川に投げ捨てられるという惨事が発生しております。あまりの惨事だったので 「3時のあなた」 でも取り上げられたのではないかと思うんですが、で、翌年以降、タイガースはすっかり低迷してしまうことになります。もしかしてこれは、川に沈められたカーネル・サンダースの祟りなのではないか?…というので救出作戦が行われることになるんですが、この時の探偵は槍魔栗三助。なんちゅう名前なんでしょうな。現在は行瀬勝久という名前に変わっているようですが、秘書が松原千秋というのも何だか違和感がありますな。内容的には、ま、よく頑張ってるな。…という気はするんですが、捜査手法は川に潜って探すという極めてオーソドックスなものでありまして、あまりこの番組らしさが出てないような気がしないでもありません。ま、第1回なので、まだ手探り状態だったんでしょうな。

 で、次。 “淡路島のパラダイス” 。 現在まで続いているパラダイス・シリーズの記念すべき第1回目なんですが、この淡路島を越えるパラダイスは未だに発掘されてないと言っていいかも知れません。 口が堅い人の多い洲本の街にあって、めっちゃ口が軽い証人の登場によって、ついにその場所が明かされることになるわけですが、一面にお花畑が広がり、レストラン、民族資料館、自然動物園、アーチェリー場、射撃場、宿泊施設、更にはオトナ好みの秘宝館までがあるという、その一大レジャー施設の正体は!?

パラダイスの案内人♪

 ここはですね、施設の充実度もさることながら、場内を案内してくれるガイド嬢 (↑) が、あまりにもキュートだったりするんですが、サービス業に従事するものは、すべからく彼女のようであって欲しいと願わずにはいられません。 ということで、次。 “浪花のモーツアルト” 。ナニワの…と、片仮名で書いた場合、それに続く言葉は “ソフト昆布飴” となるわけですが、いや、個人的にはあまり好きではないんですけどね、昆布飴。そもそも昆布を飴にしようという発想自体、兵六を餅にしようと言うのと同じくらい間違っていると思うんですが、 “浪花のモーツアルト” と言えば、キダ・タローやん。…という概念を広く世間に認識させたのがこの作品であると言われております。 関西でキダ・タローと言えば、岡本太郎や一節太郎と並ぶ “世界3大タロー” の1人に数えられるほどの有名人で、特にテレビ業界に関わる人間にとって、その業績は大いに評価されるものがあるんですが、世間一般からすると、ただのオッサンであると。キダ・タローはどうして上岡局長や探偵から “先生” と呼ばれているのか?そんな素朴な疑問に答えるべく、作られたのがこの人間ドキュメンタリーというわけでありますな。僕もこれを見るまでタロー君のことはあまり尊敬してなくて、と言うかむしろ、かなり馬鹿にすらしていたわけなんですが、ここで明らかにされた彼の優れた業績の数々を目の当たりにして、これからはもっとキダ・タローのことを馬鹿にしよう!…と心を入れ替えたのでありました。さば兄なんかも子供の頃から、キダ・タローの作る曲はどれも一緒やな!…とか言ってましたしね。

 で、続いては “寝言おやじ” でありますか。寝言系の依頼では、個人的にはザクット星人が出てくるヤツのほうが好きなんですが、元祖であるこの親父の寝言もなかなかにキョーレツです。最初のうちはただ唸っているだけなんですが、そのうち、その日に起こった出来事を寝言で報告し始めて、かと思えば急に 「あたり前田のクラッカー」 などとギャグをかましたりもして、更には 「こまっちゃうな♪」 …と歌謡曲を披露して、 「へんなおじさん!!」 とつぶやいたところで、字幕スーパーで突っ込みを入れられることになります。

つっこみスーパー♪

 この調子で延々と朝まで、近所にも聞こえるような声で喋り続けるそうなんですが、だいたい1時間半ごとに集中して寝言を言うということなので、レム睡眠・ノンレム睡眠の周期ともぴったり一致するわけなんですけど。 で、この親父の深層心理を知る為に催眠療法の先生に依頼することになるんですが、その結果、このオッサンは心の奥の深いところで、ほとんど何も考えていないという事が明らかになります。で、寝言を言わない暗示をかけられた結果・・・。 ま、いずれにしろ、寝言というのは勝手に言わせておいたほうがストレスの発散になるので、無理に抑え込まないほうが体のためにはいいような気もします。

 ところで君は、グレたりしていかな?親に反抗的な態度を取ったりしてないかな? そういえばちょっとグレてるし、反抗もしてるよな。そういう自覚のある青少年に是非とも見て頂きたいのが “日本一周旅行中の息子” なんですが、依頼者の息子はですね、大学受験に失敗して、もう一度自分を見つめ直すために、歩いて日本一周する旅に出たんだそうで。ほぼ毎日、電話が掛かってくるそうなんですが、10ヶ月も息子の顔を見ていない母としては心配で仕方がないわけです。が、実際に顔を合わせてしまうと、せっかく自立心が芽生えた息子に里心を芽生えさせることになってしまうので、何とか息子に気付かれないように、どんな生活をしているのかをこっそりと覗いてみたいと。 そんなことでまあ、現在、四国を旅しているという息子の姿を見るために立原探偵と母親はとりあえず高松に向かうことになります。 手掛かりを求めてあちこち移動しているうちに、息子から自宅に電話があったという連絡が。2人は今夜息子が泊まるという駅に向かうことになるわけですが、母親であるということを知られてはいけません。そこで、この番組ではよく使われる “偽番組作戦” が取られることになるんですが・・・。

ふれあい最終列車〜♪

 子を思う親の心、そして親を思う子の心、その2つがぴったりと噛み合った見事な作品であると言わざるを得ませんが、これを見た時、僕は思わず、母ちゃん、俺、明日から真面目になるよ!ちゃんと会社にも行くよ!今、銀行に押し入って人質をとって立てこもっているところなんだけど、自首するよ!…とか思ってしまったんですが、犯人を説得するにはやはり 「かあさんの歌」 とナイトスクープでありますなぁ。 ということで、次です。 “人気者の犬のさっちゃん” 。 和歌山県は白浜で依頼者が飼っている犬のさっちゃん。毎日、家を出て街を徘徊してるんだけど、どこでどのように過ごしているのか調べて欲しい。そういう依頼でありますが、これはもう、もってのほかです。まず第1に探偵の越前屋俵太がイヌの被りモノをしている時点で僕の笑いのツボから外れているんですが、そんなことより、犬を放し飼いにするなって!…と思わずにはいられません。そんなことして、僕が噛まれたらどうしてくれるねん!? そういうことをする人に限って、 「大丈夫、大丈夫!おとなしいから、ぜったい噛まへん!」 と、何の保証もない太鼓判を押してくれて、危機意識がまったくなかったりするんですが、こんなに可愛いのに、何を怖がってるの?…と、こちらが極度のビビりであるかのような目で見られたりもしますからね。案の定、犬がこっちに近寄って来て、僕が思わず噛まれそうになったりするのを見て、 「あははは。」 って、笑い事じゃねえ!!

 とまあ、ここまではこの依頼とはまったく何の関係もない話でしたが、昔はこういう半野良犬に対して世間はおおらかだったんですかねー?渋谷駅前には忠犬ハチ公もウロウロしてたらしいし。で、このさっちゃん、近所の家ではお姉さんと一緒にお風呂に入ったり、よその家のオス犬にちょっかいを出したり、おばちゃんからドッグフードを貰ったり、お姉さんからポッキーを貰ったりして一日中のんびりと過ごして、夕方には薬局のお姉さんに車で家まで送って貰うというのだから、ちょっぴり羨ましかったりもするんですが、これがもし犬のさっちゃんではなくて、黒猫のクロたんだったりすれば、文句なしの素晴らしい作品になったんでしょうけどね。惜しいところです。 で、続いては “能勢の昔の恋愛” 。  “のせ” というと僕の場合、能瀬慶子くらいしか頭に浮かんでこないんですが、能勢というのは大阪に残された唯一の田舎と呼ばれているところなんだそうで。 依頼の内容は極めてシンプルなもので、昔の男女交際というのはどのようなものだったのか?夜這いとか本当にあったのか?…という件に関する調査なんですが、とりあえず能勢に行って年寄りから話を聞くという、実に簡単なものだったりするんですけど。最初のうち、かなりエロそうな爺さんとかも出てくるんですが、何と言ってもこの作品の見所は、

能勢のおばちゃん♪

 “能勢のおばちゃん” の迫力でありましょう。彼女さえいてくれれば、町中をウロウロしている半野良犬だって、もう怖くないね♪ とまあそんなことで、ラストです。 “大和川ボート通勤” 。 依頼者の上司は奈良の斑鳩にある自宅から大阪の堺まで、バスとJRと南海線を乗り継いで1時間ほど掛けて通勤していると。何でもその間に大和川の両岸を行ったり来たり、合計6回も渡っているんだそうですが、彼の自宅も会社も大和川のすぐ近くにあると。ならばいっそ、その川をボートで下ったほうが早く会社に着けるのではないか? そう思って上司に言ってみたところ、 「そんなワケあるかい!」 と馬鹿にされたと。悔しいのでボート通勤のほうが早いということを実証して欲しいと。そういう依頼であるわけなんですが、いや、その気持ちはよく分かります。僕の住んでいるところには揖斐川とか木曽川とか長良川とか町屋川とか、あ、最後のはちょっとローカルでしたが、そういう大きな川がたくさんあって、道路がえらく渋滞していて車がちっとも動かない時、川をウインドサーフィンで移動したほうが早いんとちゃうか?…と思ったりしますもんね。地図を見ると確かに電車のルートはかなり大回りとなっていて、大和川ルートのほうが距離的にも近そうに見えるんですが、ただクルマと違って電車というのは渋滞がありませんからね。自家用車とボートということなら、あるいは勝ち目があるかも知れませんが、いずれにせよ、かなりいい勝負になるような気もします。最初は端から馬鹿にしていた上司も、 「ま、同じくらいかも?」 という予測を立てたりして、ちょっぴり弱気になっておりますが、最初は順調そうに見えたモーター付きゴムボートによる通勤は、やがて思わぬトラブルに巻き込まれていくのでありました。

ボー然とする依頼者♪

 これは通勤アドベンチャーであると同時に、優れた人間ドラマにもなっているんですが、普通に仕事がある平日の通勤時間を使って実験をしているんですよね、これがまた。おかげで、もの凄くリアリティのある映像に仕上がっているんですが、電車に遅れをとっていることを知った依頼者は焦りだし、そのうちに怒りだし、最終的には諦めの境地に達することになります。いや、世の中、実際にやってみないと何事も分からないものなんですな。実証の大切さをこの作品から教えて貰ったところで、第3巻はおしまい♪


  『 探偵!ナイトスクープ Vol.4

 第4巻はちょっと趣向が変わっていて、全編が 「小ネタ集」 となっております。その数、なんと33本! さすがにこれだけの数ともなると、依頼のタイトルを書くのさえアホらしくなってくるのもあるし、書いてるほうも読んでるほうもそろそろ飽きてきているに違いないので、僕の個人的なお気に入りだけをいくつかピックアップして、それでさっさと終わらせることにしちゃいましょう。 まず最初は 「目と目の間の広い人は視野も広い?」 ハイヒール・モモコの視野が人並み外れて広いということが実証され、秀逸です。ちなみに僕は目と目が離れたヒラメ顔のギャルというのは、けっこう好きっ♪ 次。 「恐いモノに追われると速く走れる?」

とっても恐いヘンな人♪

 実験に協力してくれたのは当時、全日本選手権6位という記録を持っていた甲南大学陸上部の新井初佳 (もとか) 選手。 「恐いもの何?」 という質問に 「ヘンな人ですか?」 と答えた為、変態に扮した桂小枝に追いかけられることになるんですが、普通に走った時のタイムが12秒68だったのに対し、恐いモノに追われた時のタイムは12秒48!おおっ、効果抜群!ちなみにこの初佳チャン、番組出演後にめきめきと記録をのばし、やがて100mと200mの日本新記録を更新するまでになったというのだから大したものですなー。 次。 「一番痛いのはどれでしょう?」 叩く、しばく、殴る、どつく、張り倒すのうち、どれが一番痛いんでしょう?…という疑問を寄せた依頼者に対し、実際に叩いたり、しばいたり、殴ったり、どついたり、張り倒したりして、どれが一番痛いかを検証しようというものなんですが、まず最初にお母さん代表、ヤンキー代表、お父さん代表、ボクサー代表の4人がそれぞれ、自分の好きな行為を選択することになります。おかんに叩かれ、ヤンキーにしばかれ、親父に張り倒されて、ボクサーには左手で殴られた上に、右手でどつかれて、で、最終的に依頼者が下した判定は、親父が一番痛かった!…と。 次、 「高い饅頭は年寄りの体に悪い?」 高い饅頭はどうも体に悪いような気がして、この10数年、安い饅頭ばかりを食べているという72歳の婆ちゃんからの依頼。実際、高い饅頭は年寄りの体に悪いのか、実験で確かめることになるんですが、いつも8個で100円の饅頭を食べている婆ちゃんが、1kg 8,000円の砂糖、30kg 160,000円の小豆で作った1個1000円の特製饅頭を目にした瞬間から、次第に心拍数が上がり始めて・・・

心拍数上昇中♪

  「お好み焼屋の自動ドアを開けるドミノピザ!!」 ある、お好み焼屋の入口の自動ドアが、前の道路をドミノピザのバイクが通る度に開くと。それ以外のクルマや人やバイクが同じところを通っても、自動ドアは開かない。どうしてなのか調べて下さい。そういう何とも不思議な依頼なんですが、いや、世の中にはまだまだ科学の力だけでは解明出来ない謎がたくさんあるものなんですなー。 次。 「謎の遊び道具?」 小ネタ集は桂小枝が取り上げることが多いんですが、これは長原探偵の回です。河川敷の公園に一度回り出したら止まらない謎の遊び道具がある。どうやったら楽しく遊べるんでしょう? そんな疑問に応えたものなんですが、この遊具というのがまた、本当に一度回り出したら止まらないんですよね。動力が付いているようには見えないんですが、いや、世の中にはまだまだ科学の力だけでは解明出来ない謎がたくさんあるものなんですなー。

一度回り出すと止まらない遊具♪

 次、 「10年経った牛乳はチーズになるか?」 これは北野誠の担当ですな。10年前、中学校の給食で出された紙パックの牛乳を飲まずに持ち帰り、部屋に置いたまま1週間が過ぎ、開けるのが恐くなり、3年、5年と時が過ぎ、とうとう先日、10周年を迎えました♪ 現在ではビニール袋で何重にも包まれ部屋の隅に置かれているその牛乳、もしかすると自然に発酵してチーズになっているのではないでしょうか?どうか一緒に開けてみてくださぁい♪…という、ギャルからの依頼です。いや、そういうことって、よくありますよねー。ま、普通は5年くらい経った時点で捨てちゃったりするものなんですけど。 で、チーズの専門家の立ち会いのもと、切り開かれた紙パックの中から姿を現したのは・・・。 で、この後、 「カメ取り機」「関西弁のフィンランド人名」 といった、清水圭の担当したちょっとした小ネタもあったりするんですが、最後は 「世界レベルの超高速指まわし!」 で締めておきましょう。

世界です♪

 ネタ自体はぜんぜん大したことが無いんですが、こいつ、どっかで見たことがあるような?…と思ったら、素人時代の なかやまきんに君 やん!

 とまあそんなことで、小ネタ集は結論がすぐ出て、お手軽なところがいいですな。ま、最後のほうはあまり盛り上がらないネタが選ばれてたりするんですけど。 ということで、次回は “Vol.5” と “Vol.6” を紹介したいと思います。 んじゃ、また。

( つづく♪ )


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