『 私をスキーに連れてって (その2) 』



 混迷を極めているDVDレビューでありますが、やはり選んだソフトが間違ってましたかね?『トムとジェリー』は黙殺され、『真夏の夜のジャズ』はジャズ系サイト故にそれなりの反応もあったんですが、この『私をスキーに連れてって』に至って、このコーナーも地に落ちた感があります。やはり、今更取り上げるようなネタではなかったようですなぁ。。。ということで、今回はざざっと流しておきましょう。


「 4.優との出会い 」

 チャプターでいうと、まだ3つ進んだだけですかぁ。先が思いやられますな。“すけべDVD”の場合、チャプターはAVギャル1人につき4個…というのが標準的なんですが、まずチャプター1でインタビューがあって、チャプター2で“器具によるご自愛シーン”、チャプター3で“Blow Job”に励んで、チャプター4で、いよいよ。…といった感じですね。せっかちな人だと、いきなりクライマックスまで飛ばしたりするわけですが、いけません。じらしにじらして、しらすおろしなどを食べつつ、最初から手順を踏んで攻めていったほうがコーフンの度合いはより強いわけでありまして、ま、そんなことはどうでもいいんですが、この映画の場合、チャプターは全部で24個もあるんですね。先が思いやられますなぁ。。。で、前回までの粗筋をざっとおさらいしておくと、優ちゃん矢野クンの出会いのシーンまで話が進んでいたわけです。焼額山のゲレンデで矢野クンを見かけた優ちゃんが、イカクンを食べながら指でピストルの形を作って、「バーン!」と撃つ真似をすると。で、撃たれた矢野クンがコケると。僕はここまで見て、アホらしくなってDVDの電源を切っちゃったわけでありますが、気を取り直して続きを見てみることに致しましょう。いや、気は進まないんですけどねぇ。で、“チャプター4:優との出会い”は、滋賀孝元…って、ザウルスで原稿を書いてたらこの人名が辞書に登録されていたんですが、いったい誰なんすかね?気になったのでネットで検索してみたところ、該当するページはなかったので、どうせ大した奴ではないと思われますが、で、“チャプター4:優との出会い”は志賀高原プリンスホテル、略して“志賀プリ”でのお食事シーンで始まります。矢野クンにギャルをあてがおう。…というので連れてきたギャルを矢野クンと同じテーブルに2人きりで座らせて、引っつけようというコンタンですな。矢野クンのツレの男2人は、引っつくか、引っつかないかで1万円を賭けているようですが、僕だったら引っつかないほうに1万円を賭けますね。いや、なんなら1万2000円くらいまでなら賭けてもいいと思いますが、ここで矢野クンとこの女が引っついちゃったら優ちゃんの 立場がなく、映画として成り立っていかないですもんね。引っつかないことは確実であります。確実なわりには賭け金の上乗せ額が2000円って、ちょっとセコいような気もしますが、賭けたところで実際に僕が儲かるわけでもないし、別にどうだっていいですよね。

 で、ここで場面は再びゲレンデに戻りますが、ギャルを逆さ吊りにして写真を撮ったりして、真性のアホちゃいますかね?コイツら。で、それを横目に一人で滑りに出掛ける矢野クンはまだ正常な精神の持ち主であると言えますが、ペアリフトで偶然(あるいは狙って?)優ちゃんと隣り合わせになります。あるいは狙って?…というのは優ちゃんの側からみた行動なんですが、純情そうに見えて、意外と積極的なんですよね。で、リフトに乗っている途中で再び指でピストルの形を作って、「バーン!」と矢野クンを撃つ真似をします。純情そうに見えて、本当は真性のアホちゃいますかね?この女。で、ここで矢野クンは何を思ったのか、優ちゃんに対しておもむろにスキーテクについてのアドバイスを始めます。正常な精神の持ち主であると思っていたら、やはりこいつもアホでしたかぁ。。。普通、リフトで偶然隣り合わせたギャルにそんな話をするかぁ?普通、「どっから来たの?」とか、「志賀は初めて?」とかいった無難な話題から始めて、「志賀っていいよねぇ。僕、小学校の頃に“暗夜行路”を読んで感動したんだ。…って、そりゃ、志賀直哉やがな!」と、ボケとツッッコミを入れて、話を盛り上げる。…というのが定番のパターンですよね。ま、このネタで果たして話がどれだけ盛り上がるのか、試したことはないのでサダカではありませんが、スキーは上手いが、不器用。…という矢野クンのキャラをここで表現したかったのかも知れませんね。ちなみに僕も根がシャイで無口なので、同じような場面に出くわしたらどうしよう?…と、どぎまぎしてしまうマギー司郎。…といった感じなんですが、ま、心配しなくてもそのような場面に遭遇する可能性は皆無に等しいと思われるので、別にどうでもいいんですけどね。クワッドリフトに一人で並んでいても、他に誰も乗ってくれなかったりすることもあるしぃ。で、とりあえず“優との出会い”はこれだけで終わってしまい、しばらくはスキーの滑走シーンが続きます。おお、この丸い数字看板とコース分岐点の看板、今の焼額山とまったく変わっておりませんな。何でもいいけどこのザウルス内蔵の辞書、ちゃんと“やけびたいやま”が一発で変換できて、ありがたいですなぁ。そのくせ、何故“志賀孝元”?…というのが不思議でならんのですが、とにかくまあ、スキー場が見たかっただけの僕にしてみれば、これでもう目的は果たしたわけでありまして、あとはもうどうだっていいですね。


 で、矢野クン達御一行が滑り降りていくと、上半身を雪の中に突っ込んで、逆さまになって脚だけバタバタさせているギャルの姿が。こんなコケかたするヤツ、いねーって!…と思わずにはいられません。だいたい、これだけ完全に顔面を雪の中に突っ込んでいたら、即効で窒息死ですよね。僕は数年前、焼額山の新雪コースに過って足を踏み入れたことがあるんですが、いやあ、死ぬかと思いましたな。ショートスキーだもんで膝のあたりまで雪に埋もれてしまい、あわてて前に手をついて体勢を立て直そうとしたら、ずぼずぼっと腕が雪の中にめり込んで、顔面まで雪の中に埋まりました。マジでスキー場で窒息死か?…をと思ってしまいましたもんね。あの経験からするとこのギャルは完全に呼吸困難に陥っているに違いなく、幸い、矢野クンたちが掘り起こしたから一命を取り留めたものの、いくら映画とはいえ、これほどまでにリアリティのないコケかたというのはちょっと問題ですな。ホイチョイ・プロダクションの猛省を促す次第でありますが、埋もれていたのはやっぱりというか、当然というか優ちゃんでありまして、これで2人に愛が芽生えるわけですね。いやあ、よかったよかった。で、この女(←優ちゃんの事)、物凄くスキーが下手なのかと思ったら次の瞬間には目もくらむような急斜面をすいすいと滑降してたりして、了見がよくワカランのですよね。。。


「 5.見栄スキーテクニック 」

 で、このチャプターはスキーテクのお披露目的な要素が強いですな。えーと、まずは“片足滑降”、続いてはジャンプしての“空中スピン”、これは360°綺麗に決まってますな。優ちゃんも思わず手にもったストックを打ち鳴らして声援を送っております。悔しいけど矢野クン、僕よりちょっとだけスキーが上手いですね。僕も“エアー技”は割と得意にしているんですが、欲を出してちょっとでもジャンプしようとすると確実にコケるので、自然の成り行きにまかせて数センチだけ浮く程度のことは出来ます。その際、3.6°くらいはひねりを加えることも出来ます。で、映画ではユーミン「恋人がサンタクロース」に乗せたデモンストレーション滑降が披露されるわけでありますが、ゲレンデに勝手にエアー台を作るな!…という気がするし、要するにこれは“スキー場で見かけるウザい奴”の集大成みたいなものなんですよね。係員は注意しろって!…と思わずにはいられませんが、リフトに乗っている時にストックで雪をすくい取って、それを手でまるめて雪玉を作って後ろに投げたりして、アホか!お前らは。雪にスキー板を2本クロスさせてぶっ刺して、簡易チェアーみたいなものを作ってくつろいだりもしておりますが、コースの真ん中で寝るな!…と僕は言いたいです。コース外だから別にいいじゃん。…ということなのかも知れませんが、だとしたら滑走外エリアに勝手に入るな!…と僕は言いたいです。で、優ちゃん矢野クンがくつろいでいるところに矢野クンのツレの男がやってきて、矢野クンの板を1本だけ持っていっちゃうんですが、ガキみたいなこと、すな…と僕は言いたいです。で、その後の矢野クンの“1本板滑走”は正直なところ、すごい!…と思ってしまいましたが、どういうバランス感覚をしてるんでしょうか?あるいは上海雑技団の出身か?…と思わせるような曲芸技でありますが、あ、“ギャルの股くぐり”、これは是非体験してみたいものですね。いずれにせよ、スキー映画としてはこの辺が最大の山場でありましょう。いや、ウザいですけど。



「 6.和彦の横やり 」

 だいたい、和彦って誰よ?…というところからして僕は把握してないんですが、2人いる矢野クンのツレの男のうちのどちらかでありましょう。あ、布施博が演じているほうの男みたいですね。自分が連れて来たギャルと矢野クンが引っつくほうに1万円を賭けているものだから、矢野クン優ちゃんが引っつくのを妨害しようとして、横やりを入れるわけです。オトナ気ないキャラですなぁ。。。で、和彦の思案とは裏腹に、矢野クン優ちゃんは2人で仲良く滑っているわけでありますが、矢野クンは性懲りもなくスキーテク指南の方向に走っております。こういう男と一緒に滑ると、つまらんやろなぁ。…と優ちゃんに同情せざるを得ませんが、スキーなんて自分のペースで楽しく滑れれば、それで充分ですもんね。で、ここで和彦の横やりが入って優ちゃん矢野クンと引き離されるハメになるわけですが、いらんことしぃですなぁ、和彦矢野クンも“コーチ癖”さえ悔い改めればそんなに悪いキャラではないですからね。さ、1万円に振り回される優ちゃんの運命は、如何に?


 とまあそういうことで、所定の3チャプターは何とかクリアしましたので、短いながらも今週はこのへんでヤメておきましょう。このペースだと映画が終わるまで、(その8)までかかってしまいますが、掲示板に「さっさとヤメろ!」という書き込みがあれば即座に打ち切りますので、よろしく。

( つづく♪ )


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